消防団(しょうぼうだん)は、消防組織法に基づいて各市町村に設置される消防機関である。基本的には非常備の消防機関であるが、山岳地帯、離島の一部など、常備の消防機関とされる消防本部及び消防署がない地域では常備消防を担っている。
目次
1 概要
1.1 沿革
1.2 構成
1.3 装備
2 主な活動
2.1 消防団のもうひとつの側面
2.2 消防操法
3 消防団をとりまく諸制度
3.1 消防団の組織
3.2 消防団員の階級
3.3 日本以外のボランティアベースの消防組織
3.4 補償
3.5 報酬・運営費等
4 消防団が抱える多くの問題と今後
4.1 団員数の減少
4.2 消防本部との上下関係
4.3 役割の見直し
4.4 訓練の硬直化
5 関連項目
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消防団は、地域性等でかなり活動の範囲等が変わってきている現状がある。ここでは、一般例を挙げている。
消防団は、江戸の町火消(主に町鳶職を中心に形成された。消火道具も鳶口と呼ばれるものが主力であった)を祖型とし、明治3年(1870年)、東京府に消防局が設置されるとともに町火消が廃止され、消防組が新設された。火消は消防夫として半官半民の身分で採用されることとなった。明治8年(1875年)、警視庁に常設の消防隊ができると、消防組は消防隊とともに、東京府内の消防業務を担った。但し、300諸藩の統治の名残を残す地方では、地方独特の消防制度が形成され、消防組はあくまで東京府内の機構に留まった。
明治27年、消防組規則が交付され、消防組が全国で設置され、都道府県の知事に管理が任されることとなった。昭和14年(1939年)、戦争において空襲の危機から国民を救うため、勅令によって警防団令が発布され、消防組は勅令団体としての警防団に改編された。戦後、戦争協力機関とみなされ警防団は廃止されたが、戦後の防災体制強化のため、昭和22年(1947年)勅令として消防団令が発布され、戦前の警防団は消防団として復活することとなった。昭和23年(1948年)、消防組織法が公布され勅令団体としての消防団は地方公共団体に附属する消防機関として規定され、今日における自治体消防のもとでの消防団の仕組みが整った。
今日の消防団は、地方自治体で専ら消防業務によって収入を得る常勤の消防吏員(消防官)ではなく、通常は、一般の市民として他の職業に就いている消防団員で構成されている。消防団員は、地方自治体の長(市区町村長)より任命された消防団長が、地方自治体の長の了解を得て任命している。 火災や風水害等の災害、有事の際には、非常勤の地方公務員として消防業務に従事する。さらに、消防本部が存在しない市町村においては、普段は別の仕事をしている人間が、その仕事に加え、消防団活動として消火・予防・救急・救助といった消防業務を行うこととなる。
法律上は、常勤の消防団員からなる消防団もありえる。過去、地方では消防本部を置かず、消防団内に常備部を設ける事がしばしば行われたが、法律による権限から消防本部を選択する自治体が増し、近年は見ることができない。今日は、非常勤の者により構成される消防団のみ存在している。
2008年現在、大阪府以外ではほぼ全ての市町村に消防団が設置されているが、愛知県西尾市は消防団を置いておらず、消防本部のほか水防団が置かれている。大阪府では大阪市・泉大津市に消防団が全くなく、 堺市についても旧美原町域以外には存在しない。
消防団が主に使用する装備には
可搬動力消防ポンプ(小型動力ポンプ)
小型動力ポンプ付き積載車
消防ポンプ自動車
等がある。
小型動力ポンプ付き積載車は通常「積載車」と呼び、単に自動車といえば「消防ポンプ自動車」を指す。可搬動力消防ポンプの配置のみの場合は運搬用の手引きの台車を付置する場合が多い。
積載車の自動車はあくまでも輸送手段であり、別の動力機がついたポンプにより放水する。 最後の消防ポンプ自動車のみ、自動車のエンジンの動力でポンプを駆動するものである。
それぞれ利点欠点があり、可搬動力ポンプは、奥まった場所等、消防ポンプ自動車が入っていけない場所でも持ち込み動作させることが可能である。 市町村・その他の条件により採用されるモデルは異なるが、概ね30PS以上60PS以下、放水量は小さなもので毎分500L、大きなものでは毎分1000Lを越すものがある。 消防ポンプ自動車の吐水量は、毎分2000Lを越すものが多いが、人間が筒先を構える場合、筒先一つ当り600L以上の放水は困難である。 通常、可搬ポンプの運用は筒先1口、大型の可搬ポンプでは2口を前提に考えられている。 消防ポンプ自動車の場合は4口での運用もされる場合も無くは無いが極めて例外的である。
消防団は、火災、事故あるいは災害などが発生した際に消防活動(及びその顛末に関連する処々の業務)を実施する。 また、平常時においては操法等を通して災害救助等に必要な技術の修練を行うとともに、年1回程度応急手当等の講習も受けるほか、近年では地域の防災会議への出席及び避難訓練等を通じて、広報並びに啓蒙活動も行われている。 その他、災害対策基本法及び国民保護法が適用された場合には消防隊の指揮に基づき避難住民の誘導にあたることになる。