海運(かいうん、marine transport)とは、海上を利用した旅客輸送・貨物輸送である。
目次
1 概要
2 特色
3 日本の海運会社
4 海運会社の定義
5 運航形態
5.1 外航海運と内航海運
5.2 定期船と不定期船
6 事業の形態
7 関連項目
8 外部リンク
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古来より、大量・長距離物流の要であり、地中海や北海、インド洋などで活発な活動が見られたが、造船技術や航行技術の発達により、大陸間航行などが行われるようになると、その存在は一段と重みを増した。
かつては長距離の旅客輸送も多く行われた。第二次世界大戦前までは豪華な客船が数多く建造され、大陸間交通の主役であったが、航空機の発達と共に旅客航路は衰退し、現在は近海や海峡などでの連絡船・フェリーおよびクルーズ客船などに限られている。しかし現代でも、貿易においては物流の主軸であり、大洋の定期航路をはじめ世界中の海を交易路として行われている。
1970年代から、空荷船の積むバラスト水による生態系への悪影響が問題視されるようになった。
海水による浮力を利用した物流であるということから、大量・長距離輸送に最適である。また、輸送キロトンに対する燃費が他の運輸手段に比べて格段に安く、低コストであることもメリットである。一方で、空輸などにくらべて時間面で圧倒的なデメリットがあるが、消費財貿易でもコンテナ輸送の拡大により積み下ろしの時間が短縮され効率性が向上している。
また、いくつかの海峡などの重要な戦略ポイントを通過することが多いため、シーレーンが安全保障や地政学上、ボトルネックとなっている。
いずれにしても、鉱物資源などの重量物を安く大量に輸送する手段は他にないため、その優位性は揺るがない。特に島国であり、食糧や鉱物資源のほとんどを輸入に頼るほか工業製品の輸出量が多い日本においては、必要不可欠な存在である。
日本の海運会社は、1963年に成立した海運2法により海運集約が行われたほか、近年さらに大手海運会社同士の合併が行われ、現在の大手海運会社は日本郵船(世界2番手)、商船三井(世界3番手)、川崎汽船の3社体制となっている。
また、外航航路とは別に内航海運として沿海航路が発達し、独自の進化を遂げている。製鉄会社主体の一般在来型貨物船オペレーター、石油会社主体の内航タンカーオペレーター、旅客輸送も行う長距離フェリー船社、島嶼間輸送における独占的なオペレーター、製紙会社主体のRO-RO船オペレーター等多様である。また、利用運送事業の方面も発達し零細企業でも頭角を現す企業がある。
プラザ合意による円高でそれまでドル建で資産を決済していた海運各社は大打撃を受け、バブル景気を尻目にリストラが続く状態であったが、2000年代には中国の好景気によって世界的に荷動きが活性化し、それを反映して船賃が高騰したことから業績が回復してきている。中国の資源調達政策などの影響で、重量資源を長距離にわたって運搬する航路が増え、トンキロが飛躍的に高まった。このため世界的に船舶不足が発生し、海運各社は新造船発注を増大させた。これを受けて造船各社は増産し、資材を生産する鉄鋼業が活況となった。鉄鋼業は鉄鉱石・石炭を大量に発注したため海運需要が増大し、鉄鋼・造船・海運の3業種で需給が逼迫している(いわゆる「船バブル」)。
旧来から世界経済の変化にともない、多くの海運会社が合併し、また経営力のない海運会社の消滅が繰り返されてきた。また、企業やその名称は存続させるものの、その経営権は海運業界以外の別のグループや、他業種の会社が持っているといったように、企業ごとに様々な形態がある。
現在、様々な海運会社があり、その経営形態はまさに千差万別であるが、定義の一例は以下のとおり。
会社としての主務が海運業であり、登記上の会社の名称が海運会社として世間一般に知られる名称である場合、その名称を指す(それを第1位海運会社名称とする)。
会社としての主務が海運業であり、登記上の会社の名称とは違い、海運会社として世間一般に知られる名称が別にある場合、その世間一般に知られる名称を指す(それを第1位海運会社名称とする)。
経営グループもしくは他業種の会社がその海運会社を運営していても(登記上の会社の名称が旧来の海運会社の名称とはなんら関連のないものになってしまっても)、海運会社として世間一般に知られる名称を有している場合、その名称を指す(それを第1位海運会社名称とする)。
上記1,2の定義にあてはまるが、違う海運会社に経営権を所有されている場合、その経営権を所有している海運会社の名称を第1位海運会社名称とし、経営権を所有されている海運会社の名称を第2位海運会社名称とする。
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欧州において、大航海時代には海運に関連するビジネスが発達した。その頃の海運は商業者当人が船舶を所有し、遠方の商品を売買するという形態であった。このため、船舶が遭難したり海賊に襲われたりするなど、商業者が持つリスクは著しく高まるため、商業上のリスク分散の方策として株式会社が発達した。また、沈没など海難事故のリスクを分散するため貨物や船舶に対する保険も発達した。