法学(ほうがく、独:Rechtswissenschaft または Jurisprudenz、仏・英:jurisprudence)とは、法(独:Recht、仏:droit、羅:jus)又は法律(独:Gesetz、仏:loi、羅:lex)についての学問(独:Wissenschaft)である。法律学ともいう。
目次
1 語源
2 実定法学と基礎法学
2.1 実定法学
2.2 基礎法学
3 学派
4 法学者
5 用語
6 各種の法律
7 関連項目
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Juraという語で同じような内容を指すこともあるが(「Jurastudenten」「ich studiere Jura」等)、本来これはラテン語の「ius」(法)の複数形である。複数形であるのは、俗界の法(特にローマ法)と聖界の法(カノン法あるいは教会法)の両方を修めていた頃の名残であるといわれる。また、ドイツ語のJurisprudenz、フランス語・英語のjurisprudenceは、ローマ法におけるiuris prudentia(法の賢慮)という表現に由来する。市民法大全の 法学提要によれば、「法学とは、…正しいことと正しくないことを知ることである(iuris prudentia est ... iusti atque iniusti scientia)」とされていた。しかし、イマヌエル・カント以来の法と道徳の峻別の結果、実定法学が析出してくることになる。
法学の分類として最も一般的なのは、実際の問題への適用を前提として実定法に関する研究を行う実定法学(実定法の意味を認識体系化する法解釈学と、立法に関する立法学に分けることができるが、通常は前者である。)と、法に関する基礎的研究を行う基礎法学への分類である。実定法とは、現に存在する法のことであり、その国家制定法や慣習法などが法源となる。基礎法学は、この実定法学を補う学問であると位置づけることができる。法哲学は、実定法の哲学的考察・実定法の一般理論・法学方法論をその領域とし、法史学や比較法学は、歴史的・地理的比較の中に対象となる実定法(日本国では日本法)を位置づけることにより、実定法の認識を豊かなものにする。日本の研究においては、基礎法学(特に比較法学と法史学)による知見を基に一定の解釈を展開するというスタイルが支配的である。
実定法学の対象は、大きく公法と私法に分かれる。これらの対象に応じて、公法学・私法学と呼ぶ。憲法学(国法学)、行政法学、租税法学などは公法学に属し、民法学、商法学などは私法学の個別分野である。しかし、この分類は理論的に意味のあるものであるが、あまり便宜的ではないので、公法学、民事法学、刑事法学、基礎法学のように四分することもある(民事訴訟法と刑事訴訟法は、先の分類ではともに公法学に属するとされるが、ここでは民事法学と刑事法学に分かれる)。ここでは、国際法を公法とは別扱いにし、五つのカテゴリーに分けることにしよう。
実定法学
公法:
日本国憲法(国法学) : 憲法総論、基本的人権、統治機構、憲法訴訟
行政法 : 行政法総論、行政事件訴訟法、国家補償法(国家賠償法)、警察法、教育法、環境法、放送法
租税法
財政法
社会法、社会保障法
情報法(狭義)
民事法
民法 : 民法総則、物権法(科目名としては、総則、占有権、所有権及び用益物権のみで担保物権を除くことが多い。)、担保物権法、債権総論、契約法、事務管理、不当利得、不法行為、親族法、相続法。
商法 : 商法総則、会社法、商行為法、保険法、海商法、有価証券法(手形法、小切手法)、金融商品取引法(旧称証券取引法)
信託法
労働法
消費者法
知的財産権法(無体財産権法):特許法、著作権法
経済法(産業法) : 独占禁止法
民事手続法 : 民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、倒産法(破産法、民事再生法、会社更生法、会社整理、特別清算)、国際民事手続法(国際民事訴訟法)