気象(きしょう)とは、気温・気圧の変化などの、大気の状態のこと。また、その結果現れる雨などの現象のこと。広い意味においては、小さな旋風から偏西風のような大気の大循環までを含む。
気象と似た言葉においては、その日、その時などの特定の地域の気象のことを、特に天気・天候という。
これらの気象とその仕組みを研究する学問が気象学である。また、これから起こるであろう気象の予測を行うことを気象予報や気象予測と言うが、一般的には天気予報の語が使われる。
目次
1 気象の仕組み
1.1 気象に影響を与えるもの
2 気象と地球・人類
2.1 気象がもたらすもの
2.2 気象と人類
2.3 気象の予測
2.4 気象の制御
3 さまざまな気象
3.1 大気の状態
3.1.1 気圧配置
3.1.2 気象要素
3.2 気象現象
3.2.1 天気
3.2.2 降水現象
3.2.3 凝結現象
3.2.4 視程障害現象
3.2.5 風
3.2.6 雲
3.2.7 大気光学現象
3.2.8 季節現象
3.3 気象現象に密接に関連する現象
3.4 気象に関する概念
4 気象観測と気象統計
5 気候
6 地球以外の気象
7 外部リンク
8 関連項目
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地球上に起こるほとんど全ての気象現象は、太陽の活動に由来している。もしも太陽の活動が無ければ、地球へのエネルギーの供給が途絶えて、熱は宇宙空間に放出され続けて次第に寒冷化していく事になる。この太陽活動によって供給される熱や光は、緯度や地面の状態、季節や時間などによって異なるため、大気の乱れが発生する。雨や風などの主要な気象現象は、この大気の乱れによって発生すると考えられている。気象学においてはこの乱れを擾乱(じょうらん)(気象擾乱)とよび、「大気の定常状態からの乱れ」と定義している。
太陽放射(日照)など何らかの要因によってある場所が暖められたとする。すると地面や地面に近い大気が暖められ、体積が増えて上昇し、暖められた大気があった場所は気圧が下がる。これが典型的な擾乱である。気圧が下がると圧力勾配が生じて周囲から大気が集まり、その空気がもともとあった場所の気圧が下がり、さらに大気を集める。擾乱を引き起こす要因は無数にあるため、カオス理論で定義されるように科学的に予測できないような効果(この極端な例がバタフライ効果)をもたらし、連鎖を起こしたり周囲に影響を与えたりする。しかし、これに対して擾乱から定常状態に戻ろうとする働きも存在するため、最終的には乱れが元に戻ることになる。これら一連の過程で引き起こされる現象が気象である。
以上のように複雑な仕組みによって気象現象は発生するが、それぞれの現象の発生・経過・消滅はおおむね物理学における原則(例:気圧傾度力、熱力学第二法則など)に従っている。この原則を基に気象現象の仕組みを解明する学問が気象学である。
ほとんどの気象現象は地上から6km〜11km付近までの対流圏内で起こる。対流圏内ではハドレー循環、フェレル循環、極循環という3つに代表される大規模な大気の循環が起こっている。しかし、より高い成層圏の下層では非常に速い西風の循環があり、そのほかの大気圏内でも「気象」と呼べる現象がいくつかある。
非常に多くの要因が相互に作用して気象現象が発生するが、ここでは主要なものを挙げる。
天体・天文学的要因
軌道要素と呼ばれる、地球の自転軸・公転などの状態。地球は約23.4°の赤道傾斜角があるため、太陽高度が変化して季節が生まれる。また、ミランコビッチ・サイクルのような赤道傾斜角の数万年単位での変化もある。