歯学部(しがくぶ)とは、歯学を研究・教育する大学の学部のことである。
目次
1 概要
2 教育
3 歯科医師養成を担わない歯学部の学科
3.1 歯学部歯学科以外の学科を持つ大学
4 歯学系大学院における修士課程
5 海外の場合
6 歯科医師養成課程を持つ大学
7 関連項目
8 参考資料
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多くの歯学部は、歯科医師を養成するための「歯学科」を持つが、口腔保健学科など、歯科衛生士や歯科技工士を養成する学科を持つものもある。また歯科衛生士専門学校や歯科技工士専門学校を附属校として持つものも多い。歯学部のみを持つ単科大学は、歯科大学と呼ばれる。
日本では、歯学課程は通常の大学課程と異なり、医学部、薬剤師養成系の薬学部、獣医学部同様6年間を最低修業年限とする。このため卒業生は「学士(歯学)」の学位しか得られないが、博士課程に入学できるなど修士に準じた扱いを受ける。また、歯学科の卒業が歯科医師国家試験の受験資格に事実上必須である。
歯学部は日本全国に29校ある。(日本大学は歯学部とは別に松戸歯学部、日本歯科大学は生命歯学部とは別に新潟生命歯学部を設置しており、これを2校に数える)また、すべての歯学部は臨床実習の場である附属の「大学病院」を設置、さらに附属の診療所をいくつか持つものもある。
教育歯科医師養成およびその後の一般的なスケジュール(卒後臨床研修は平成18年度より必須化)
教育期間は6年間(下記は大まかな期間)であり、基礎医学課程は医学部教育とほぼ同様であり、遺体解剖(全身肉眼解剖)や全身病理学も学ぶ。
1?2年生の間に一般教養課程の単位を取得する。
2?4年生の間に基礎医学課程の単位を取得する(医学部で行われる基礎医学課程とほぼ同様)。
5年生の時に臨床実習の為の試験(CBT・OSCE)を受験し合格しなければ、臨床実習には出られない。
4?6年生の間に臨床歯学課程の単位を取得する(6年生では実際に臨床現場に出る)。臨床実習の多くは、治療計画の立案、実際の治療、技工操作に関わるものが大半を占め、多くの時間と労力を必要とする。その為、連日深夜まで実習がおよぶことが日常的となる。また、臨床実習では、歯科に附属しているむし歯科、歯周科、歯内療法科、口腔外科、矯正歯科、歯科放射線科、補綴科(クラウンブリッジ、全部床義歯、部分床義歯)、小児歯科、予防歯科などすべての診療科の患者を実際に治療を担当する為、患者からは歯科医師と同様の扱いを受ける。ある国立大学歯学部では、1学生につき最低でも30名以上の患者を担当し、実際に患歯の治療や抜歯、歯垢除去などの歯科医療行為を行う為、中途半端な知識と技術で対応することはできない。臨床実習では、朝早くの診療準備から診療時間後に治療計画レポート、明日の診療準備、技工操作、カンファレンスなど深夜までの学習が臨床期間中(1年以上)続く為、体力的なタフさはもとより患者とのコミュニケーション能力や指導医から厳しい指導に耐えれるだけの精神的なタフさが必須とされ、中にはせっかく6年生にまで進級しても精神的に耐えられない学生がリタイアすることも珍しいことでない。
歯学部には大学院課程を持ち、歯学研究科、医歯薬総合研究科などと称している。
学位授与は、「博士(歯学)」、「博士(医学)」、「博士(学術)」などである。多くの学生が大学院に進学することがある。
また、「修士(歯科学)」、「修士(医科学)」を授与する課程も存在するが、歯学部歯学科を卒業した者は直接、博士課程に進学できるので、入学は理論的には可能であるが、入学しないのが一般である(修士課程は4年制学部、歯科系専門学校卒業者の為の専門修士課程とされている)。
多くの歯学部で編入学制度が行われており、2?3年生次に編入され、理系・文系の領域に関係なく幅広い領域の学生が入学している。編入試験が行われている歯学部は下記の通り。
東京医科歯科大学、新潟大学、大阪大学、岡山大学、広島大学、徳島大学、九州大学、長崎大学、昭和大学、松本歯科大学、日本大学など。
その他、全日本歯科学生総合体育大会(通称「オールデンタル」:毎年8月)や歯学部学生の研究発表会であるスチューデント・クリニシャン・プログラムなど、歯学部独自の催しがある。
前述の通り、歯学部は歯科医師の養成機関としての役割がいまだに大きく、その任に当たっている学科は「歯学部歯学科」である。しかし、一部の大学の歯学部では、歯科医師養成だけでない教育が行われている。歯学科以外の歯学部学科では、歯科衛生士や歯科技工士、社会福祉士、養護教諭、歯学研究者などの養成を行っており、6年制ではなく4年制である。