標準模型(ひょうじゅんもけい)は、標準理論(ひょうじゅんりろん)ともいい、素粒子物理学の三つの基本的な力すなわち強い力、弱い力、電磁力を記述する理論である。正確には、強い力の量子色力学と、弱い力、電磁力のワインバーグ・サラム理論と小林・益川理論を合わせたものである。
それは場の量子論的方法で記述されているため、量子力学と特殊相対性理論の両方と整合している。今までのところ、三つの力に関するほとんどすべての実験結果は標準模型による予言と一致する。ただし、ニュートリノは質量ゼロの粒子として定義しているため、ニュートリノ振動などの実験結果を説明するためには修正が必要である。
したがって、標準理論は基本的な力の完全な理論ではない。その理由として、先の三つの力の統一ができていない(大統一理論、超対称大統一理論を参照せよ)ことがあげられる。さらに、重力について何も記述していないことも大きな問題である。
標準模型はボース粒子・フェルミ粒子両方を含む。フェルミ粒子は半整数スピンを持ち、パウリの排他原理に従う粒子である。この排他律により、フェルミ粒子は同じ量子状態を共有することはできない。ボース粒子は整数スピンを持ち、パウリの排他原理には従わない。
標準模型のフェルミ粒子フェルミ粒子記号電荷弱荷*色荷質量
第一世代
電子e--1-1/2無色0.511 MeV
電子ニュートリノνe0+1/2無色< 50 eV
アップクォークu+2/3+1/2赤/緑/青~5 MeV
ダウンクォークd-1/3-1/2赤/緑/青~10 MeV
第二世代
ミュー粒子μ--1-1/2無色105.6 MeV
ミューニュートリノνμ0+1/2無色< 0.5 MeV
チャームクォークc+2/3+1/2赤/緑/青~1.5 GeV
ストレンジクォークs-1/3-1/2赤/緑/青~100 MeV
第三世代
タウ粒子τ--1-1/2無色1.784 GeV
タウニュートリノντ0+1/2無色< 70 MeV
トップクォークt+2/3+1/2赤/緑/青178 GeV
ボトムクォークb-1/3-1/2赤/緑/青~4.7 GeV
標準模型の力を媒介するボース粒子相互作用ゲージ群ボース粒子記号電荷質量
電磁力U(1)光子γ00
弱い力SU(2)ZボソンZ0091.19 GeV
WボソンW±±180.2 GeV
強い力SU(3)グルーオンg00
外部リンク
⇒電子・陽電子リニアコライダー計画
⇒The Review of Particle Physics(素粒子物理学の総論) -- 2002年までの素粒子の実験と理論をまとめた論文(英語)
カテゴリ: 素粒子物理学 | 統一場理論
更新日時:2008年8月6日(水)22:10
取得日時:2008/08/15 21:03