核戦争(かくせんそう)とは、核兵器を両勢力が主要な兵器として使用して戦われる戦争のこと。
目次
1 概説
2 核戦争の理論
2.1 核戦争を引き起こす要因
2.2 核攻撃の形態
3 核攻撃の影響
4 核戦争の危機
4.1 冷戦
4.2 インドおよびパキスタン間の緊張
4.3 アメリカの戦術核に対する懸念
5 使用された核兵器
5.1 第二次世界大戦
6 フィクションにおける核戦争
7 参考文献
8 関連項目
9 リンク
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核戦争とは原子爆弾、水素爆弾、中性子爆弾などの核兵器、またそれらを運搬する各種のミサイル、爆撃機、潜水艦などを主要な[要出典]兵器として両勢力が用いた戦争を指す。その規模については限定的なものから全面的なものまでさまざまな形態が考えられているが、いずれにしても甚大な被害が生じると考えられている。
2009年現在までに核兵器の実戦使用は第二次世界大戦におけるアメリカの日本への2発の原爆投下があるが、核戦争は発生したことがない。しかし、1962年のキューバ危機など、核戦争を引き起こしかねない危機は発生している。
核戦略の研究者の間では核戦争の発生や進行に関していくつかの派が存在する。
核戦争の勃発には基本的に二つの要因があると考えられている。危険性のエスカレートと、奇襲攻撃によるものである。ここでは主な要因について述べる。
先制攻撃は核保有国が存在する限り常に存在する可能性である。相手国が核兵器で攻撃される危険性を感じれば、核戦争における初戦の優位を獲得するために先制攻撃を行う可能性がある。
危険度のエスカレーションはそれぞれの国家の軍隊が危機的状況において相互に自らの優位性を争奪する過程で軍事的な威嚇のレベルを上げる際に発生する。ゆえに冷戦末期の国際政治において超大国の重要な権益にかかわる地域の紛争にかかわってはいけないという不文律があった。
優位性の喪失は相手国が軍事的優位性を確保した場合に、自国にとって不利な軍事力バランスの打破を期待して発生するものであり、優位性を完全に喪失する前に先制攻撃を実行しようという考え得る。冷戦期の米国の戦略防衛構想はこの問題を取り扱っていた。
技術的偶発は意思決定の考えとは無関係に核戦力が行使されて核戦争が勃発するものである。偶発事件には非常にさまざまな種類がある。大陸間弾道ミサイルに搭載される核兵器は作動解除リンクシステムで管理されているが、潜水艦発射弾道ミサイルの核弾頭は技術的制約上システムの管理下にない。ただ責任者全員の同意がなければ発射できない仕組みになっているが、収拾不可能な緊急事態において核兵器が使用される危険性がわずかに残っている。
不合理な要素は、情緒不安定・精神疾患・過激な宗教やイデオロギーなどの要素を持った非合理的な政策決定者によってもたらされる。彼らにとっては、多大な人命や財産の損失よりも、妄想によって産まれた敵の打倒や、信奉する神の勝利の方が優先される可能性がある。すなわち国際社会に上記のような人物が統治する核保有国が存在する限り、不合理な要素によって核戦争が勃発する危険性は存在する。
核戦争が始まる核戦力を用いた攻撃にはいくつかの形態が考えられる。
対都市攻撃:第二次世界大戦中の都市爆撃と同様、相手国の都市を破壊することで、国民戦意や継戦能力、インフラを破壊することを狙った核攻撃である。広島・長崎への核攻撃はこれに分類される。特に冷戦期間中、核保有国・非核国の区別なく各国でシミュレートされ、他の形態の核攻撃と比べて被害が際立って膨大なことから最も恐れられた攻撃である。主に民間人やその住居など、非軍事目標を狙うため非人道性は高いが、一旦大規模な核戦争が起きると、後述する対核戦力核攻撃によって、数時間から数日のうちに彼我の核戦力が沈黙し、以後選択の自由は失われてしまう為、保険的な目的で核戦争勃発時にこうした攻撃が発生する可能性は、今でも高いと考えられている。冷戦期間中は米ソ両国で検討されプラン化されていた。
対核戦力先制攻撃:相手国の核戦力の基盤であるミサイルサイロ、潜水艦基地などに対する核戦力を用いた先制攻撃である。ただし、外洋をパトロールする潜水艦には核兵器が搭載されており、その破壊は難しいため、不完全なものとなる可能性が非常に高い。
対通常戦力先制攻撃:相手国の通常戦力、陸軍・海軍・空軍の駐屯地・基地に対する核戦力を用いた先制攻撃である。