札幌ラーメン(さっぽろラーメン)は、北海道札幌市発祥のラーメンであり、日本国内では広く知られたご当地ラーメンの一つ。
目次
1 歴史
2 ラーメンの特徴
3 ラーメン店の特徴
4 関連項目
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札幌には戦前からラーメンが存在した。戦前の物が在日華人のプロの調理人達によるあっさりしたスープのラーメンが発祥なのに対し、戦後のラーメンは満州などからの引揚者達が屋台で作った豚骨から煮出した濃いスープが源流である。「札幌ラーメン」と呼ばれる物は後者を指す。
戦前の札幌ラーメンは1923年、中国料理店「竹家食堂」の創業で始まった。竹家食堂で人気となったラーメンはその後、札幌市内の中国料理店、喫茶店などに広がっていったが、太平洋戦争の物資統制による原料不足で全て姿を消した。この竹家食堂は現在札幌市には無いが、のれん分けした「竹家」が神戸市灘区で続いている。
戦後の札幌ラーメンは終戦直後の1946年頃、屋台から始まった。元祖は「龍鳳」、「だるま軒」など諸説あり、はっきりしていない。発祥当時は醤油味と塩味のみだったが、やがて「味の三平」が味噌ラーメンを考案した。この味噌ラーメンが雑誌やデパートの物産展などで全国的に広がったため、「札幌ラーメン=味噌ラーメン」という捉え方もある。この捉え方は必ずしも正しくはないが、やはり味噌を主力にする店が多い。また、ほとんどのラーメン店で醤油味・味噌味・塩味の三種類が当たり前に存在する。これは全国的に珍しい。
さらに札幌ラーメン横丁の存在、「暮しの手帖」の編集長だった花森安治による札幌ラーメンの記事(1953年「週刊朝日」、1955年「暮しの手帖」)、サンヨー食品のインスタントラーメン「サッポロ一番」などにより、札幌ラーメンは日本全国に広く知られることとなった。
2001年には札幌ラーメンを含む北海道のラーメンが北海道遺産として認定された。
2006年6月現在、札幌市のインターネットタウンページには711件のラーメン店が登録されている。その他、中国料理店、食堂、ラーメンサラダを出す居酒屋などを含めると、ラーメンを出す飲食店は実際には1000軒を超えている可能性がある。
今日、札幌のラーメンは多様化し、「札幌ラーメン」と一口に言っても定義は出来ない。ただし、他地域のラーメンとの特徴的違いや一般的なイメージを敢えてあげるとすれば、次の5点になる。
ラードで炒めた野菜(主にモヤシ)が乗っている。
炒めた野菜には、コクだしのため少量の挽肉を入れ、どちらかというと澄んだ豚骨(ガラ)スープを入れて軽く煮込む。
かん水が多めの黄色く太い縮れ麺を使用。
トッピングとしてのバターやコーンの存在。
豚骨の臭み消しのためニンニクを多用。
野菜炒めを載せる手法は、「味の三平」が考案し、味噌ラーメンと共に札幌のラーメン店に広がった。そのため味噌ラーメン発祥前からの老舗では、モヤシを使わない店もある。また最近の流行として醤油味、塩味には野菜を使わない新店も多い。
野菜の煮込みは、一度に大量に作り込むのではなく、タンメンのように毎食分ごとに麺ゆでと平行してこの作業を行う店が多い。この方法を考案したのも「味の三平」である。調理には北京鍋が使われる。
バターやコーンは、それらが入っている事を特に明示していない、「標準」のラーメンに入っていることは、観光客の多い市内中心部以外の店では少ない。ラーメンの具材としてはそれらは、地元市民にとっては決してメジャーなものではない。しかし道外の客から見た場合、イメージとして「入っていて当然」とされることも多い。また、蟹・烏賊・帆立など、北海道の代表的な海産物が入っていなければ札幌ラーメンではないとする意見もある。ちなみに、ラーメンにバターを入れることを考案したのは1964年、札幌の「華平」である(ただし「華平」のバターラーメンは、バターをスープに溶かし込み、具の野菜を炒める際にもバターを加えてその原型が残らないように調理されており、現在主流の固形バターをトッピングするだけのものとは異なる)。
現在においては、麺のみならず、タレを系列店の本店から買取ったり、工場に発注して仕入れたり、煮出したスープにも既製や工場に発注した濃縮されたスープを加えるなど、店独自で作る工程の少ない店もある。
全ての店ではないが、札幌には以下のようなラーメン店が多い。
醤油ラーメンのことを「正油ラーメン」と書く。(旭川ラーメンと共通)
麺は製麺会社のものが多く、自家製麺の店は希少。
店名に「龍」が付く店が多い。
ほとんどの店に醤油・味噌・塩の三味が存在するため、「ラーメン」という品書きはほとんど見られない。
野菜を乗せるタイプが主流のため、「タンメン」という品書きもほとんど見られない。
夏になると「冷しラーメン」という季節商品が出る。冷麺風の冷たいスープのラーメンではなく、全国的には冷し中華と呼ばれているもの。
卓上の調味料として胡椒と唐辛子が並ぶ。胡椒は醤油ラーメン用、唐辛子は味噌ラーメン用。
麺については、「味の三平」が西山製麺のものを使用したことにより、北海道全域で西山製の麺で賄う店舗が多い。自家製麺にこだわる店が増えてきたのはここ数年の出来事である。また、新規開店した店に製麺会社が自社名入りの暖簾を贈るという習慣があり、これも札幌を含めた北海道のラーメン店の特徴である。ちなみに、現在業界最大手である西山製麺のルーツは、元々自家製麺だった「だるま軒」の製麺部門である。
関連項目
札幌ラーメン横丁
函館ラーメン
旭川ラーメン
釧路ラーメン