族議員(ぞくぎいん)とは、国会議員の中で、ある分野の政策立案と歳出配分・執行に影響力を持つ政治家の集団のこと。
目次
1 概要
1.1 族議員の出自
1.2 族議員の分類
2 族議員の一覧
3 参考文献
4 関連項目
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特定の政策分野に関心を持ち、その分野に長じた知識を持つ政治家の存在は政治史のなかでしばしば見られるものだが、今日日本で用いられる組織的・体系的な集団が台頭したのは1970年代からとされる。これは自民党による長期支配が定着し、政府提出法案の国会提出前に党政務調査会内の関係部会が法案の事前審査を行なうことが政府・自民党におけるルールとして確立されたことによって、党政務調査会の各部会構成員である自民党議員の政治的な調整機能が急速に拡大したためである。
族議員の一部は集票または政治資金の獲得を目的としたロビイストであるとされており、その極端な例を元に特定の省庁や業界の権益を巡る癒着体質として、しばしば問題視されている。これは法案の事前審査の結果を直接左右することのできる「族議員」、関係省庁の局長クラスなどの中堅幹部、関連業界の三者の強固な結束により、三者のいずれかが反対する政策を国会に上程することが困難となったためである。
一方で、政府や与党幹部が推し進める政策に反対する国会議員の事を恣意的に「族議員」として扱う事例も見られる。例えば郵政国会当時、郵政民営化法案に反対した国会議員は無差別かつ否定的に「族議員」と呼称され非難された。
また、報道や政争では否定的に扱われている族議員だが、専門とする分野についての知識と見識に長けているので一貫性を持った安定した政策立案・遂行を進めていくというメリットが存在する。また対立型の政治では無視されがちとなる政治的弱者に対する政策的な配慮の発揮も可能となっている。 官僚や業界が反対する政策についても、政府が族議員を味方につけることができた場合には改革推進の原動力となる。例えば、国鉄改革においては、中曽根康弘首相と連携した運輸族の働きが国鉄民営化の推進力となったことが確認されている。
族議員の出自はその分野を所管する省庁の大臣、政務次官などの経験者、所管官庁のキャリア官僚(事務次官、審議官など)の出身議員が多く、各省庁に対応する形で設置された政務調査会の部会に属する、関係省庁の官職を経験することを通じて政策立案の決定権を握る。なお、族議員は自民党議員に限定されたイメージを持たれているが、55年体制下の旧・社会党や現在の民主党も含め野党議員内にも同様の族議員の存在が指摘されている。
族議員の名称は自民党の政策部会の名称や調査会の名称や国会委員会の名称から冠されている。
主な族議員として、大蔵族(財務省)、建設族・道路族(国土交通省)、農林族(農林水産省)、郵政族(総務省)、文教族(文部科学省)、社労族(厚生労働省)、国防族/防衛族(防衛省)、商工族(経済産業省)、外交族(外務省)があげられる。
族議員の一覧
大蔵族
自民党
小泉純一郎、青木幹雄
民主党
藤井裕久
建設族・道路族
自民党
古賀誠、二階俊博、山本有二、青木幹雄、伊吹文明、町村信孝
民主党
渡部恒三、古賀一成、大江康弘、山下八洲夫
国民新党
亀井静香、綿貫民輔
運輸族
自民党
二階俊博、武部勤
農林族
自民党
加藤紘一、保利耕輔、中川昭一、若林正俊
民主党
羽田孜、鹿野道彦
郵政族
国民新党
長谷川憲正
無所属
荒井広幸
文教族
自民党
海部俊樹、森喜朗、保利耕輔、町村信孝
民主党
西岡武夫
社労族
自民党
丹羽雄哉、川崎二郎、安倍晋三
国民新党
自見庄三郎
国防族/防衛族
自民党
山崎拓、額賀福志郎、中谷元、石破茂
民主党
小沢一郎、前原誠司、浅尾慶一郎
商工族
自民党
与謝野馨、野田毅、甘利明
民主党