旅客機(りょかくき、りょかっき)とは、主に旅客を輸送するために製作された民間用飛行機(民間機)のこと。個人所有の小型機や企業が使用するビジネスジェットなどは含まない。貨物の輸送が主用途である貨物機とも一般には区別されるが、貨客混載で運用される(コンビ conbi、コンビネーション combination )場合や、旅客輸送仕様と貨物輸送仕様とを切り替えられるもの(コンバーチブル convertible )もある。また、民間貨物機には旅客機の設計変更により製造されているものもある。
旅客機は通常、あらかじめ決められた時刻表に従って航空会社により定期的に運航され、乗客は運賃を支払って搭乗する。不定期に運航されるチャーター便の機材として使用されることもある。
目次
1 旅客機の性能
1.1 機体の大きさと航続距離
1.2 ペイロードと旅客数と航続距離
1.3 座席数
1.4 派生型について
2 現代の旅客機
2.1 長距離国際線
2.2 中距離国際線・高需要の国内線
2.3 短距離国内線
2.4 コミューター路線
2.5 航空機メーカー
2.5.1 過去に存在した(あるいは過去に旅客機を製造した)主なメーカー
3 旅客機の歴史
3.1 贅沢で優雅な乗り物:1930年代
3.2 長距離国際線の確立:1940年代
3.3 ジェット旅客機の誕生:1950年代
3.4 旅客機の大衆化時代:1960年次以後
4 関連項目
5 脚注
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輸送用飛行機の性能は、速度・航続距離・大きさ・搭載量(ペイロード)等で示される。
現代の旅客機のうち、100 人以上の乗客を乗せる機体は、ほとんどが燃費の良いターボファン・ジェットエンジンを採用しているジェット機である。これらの機体の巡航速度は全てマッハ 0.8 - 0.9 の範囲にあり差が無い。大きく異なるのは重量・座席数・航続距離で、ターボファンジェット機の範囲内でも 10 倍程度の差がある。下記に例を示す。
ボンバルディアCRJ100:全幅 21.2 m、全長 26.8 m、全高 6.2 m、最大離陸重量 21.5 t、乗客 50、航続距離 1,800 km(いわゆるリージョナルジェット)
ボーイング747-400:全幅 65.1 m、全長 70.7 m、全高 19.3 m、最大離陸重量 360 - 390 t、乗客 400 - 450(国際線)/ 560 以上(日本国内線)、航続距離 13,330 km(ペイロード39,460 kg)/ 10,370 km(ペイロード 65,250 kg)
一方、数十人程度の乗客を乗せる機体の多くは、ジェット機より低速だがコストが低いターボプロップエンジンを採用しているターボプロップ機である。
旅客機では、飛行機の重さは運行自重+ペイロード+燃料で計算される。
運行自重:乗客を快適に迎え入れる全ての設備と人員の重量で、機体(エンジン潤滑油や油圧機器の作動油も含む)+ クルー(パイロットや客室乗務員などの乗員)+ 乗客へのサービス機材(食料やトイレの水など)。
ペイロード:旅客とその手荷物や貨物などの「運賃を収受して載せる物の重量」で、旅客機運航の儲けの目安となる。
燃料:ジェット燃料はガソリンではなく、灯油に近いケロシンと呼ばれる石油精製物。燃料は胴体と主翼の燃料タンクに搭載されるが、最近は尾翼にも燃料タンクが設けられている機種や、床下貨物室内に増槽を設けることができる機種がある。尾翼燃料タンクの目的はタンク容量増大のほかに、燃料を随時ポンプで機体前後に移動させて機体の重量バランスを取り、舵面操作によらずに迎え角を調整する(トリム調整という)目的がある。
現在の大型旅客機は客室の床下に大きな貨物室を有し、乗客の手荷物以外に大量の貨物を運搬することが可能である。この床下貨物室を「ベリー」という。そこで出来るだけたくさんの乗客と貨物を積んで遠くへ飛べば売り上げが大きくなる。