『新幹線大爆破』(しんかんせんだいばくは)は、東映製作により1975年に公開されたパニック映画、特撮映画。上映時間152分(フランス語版100分、英語版115分)。
目次
1 概要
2 ストーリー
2.1 あらすじ
2.2 詳しいストーリー
3 ひかり109号について
4 スタッフ
5 キャスト
6 類似作
7 その他
8 関連項目
9 外部リンク
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当時のオールスター揃い踏みの豪華キャストが話題になった(東映の専属スターのみならず、いわゆる“東映色”の薄い俳優陣も数多く揃った)と同時に、それまで仁侠映画・実録ヤクザ映画を数多く手がけてきた東映が、その路線とイメージからの脱却を図るべく、当時の洋画におけるトレンドであったパニック系アクションの制作に乗り出した第一作目ということもあり、業界からも注目を集めた。しかし、国鉄から撮影(ロケ)の協力が思うように得られず、制作が2ヶ月ほど遅れ、映画の完成は封切の2日前だった。そのため試写会もなく、宣伝も行き届かなかった。また、1本立てではなく当時の人気アイドル・グループ「ずうとるび」のドキュメンタリー風短編映画(『ずうとるび 前進!前進!大前進!!』)との2本立てとなったことも影響し、第一級のサスペンス映画に仕上がりながら、不遇の扱いだった。同時期に公開された『タワーリング・インフェルノ』のヒットもあり、任侠路線が色濃く残る東映のイメージもあいまって興行的には赤字黒字のギリギリの結果となった。同じ年に穴埋め作品として(B級作品扱いで)製作、公開された「トラック野郎 御意見無用」の配給収入(8億円)の半分にも及ばなかった。なお、本作のプレスノートには制作費5億円と記述されている。
1980年代以降、同作品のレンタルビデオやテレビ放映がされるにつれ徐々に再評価されるようになり、今日に至ってもなお多くのファンを魅了している。1998年には当時の資料や対談などを内ジャケットやライナーノーツに掲載した2枚組レーザーディスクも発売されている。2001年、東映50周年記念を機にDVDソフト化希望の映画タイトルを投票により募集したところ、3位にランキングされ、翌年DVD化されて発売された。DVD化により公開当時の直接世代とは言えない1970 - 1980年代生まれの世代にも一気に認知度が高まり、『太陽を盗んだ男』と並んでカルトとも呼べる熱烈なファン層も存在している。
物語の肝は新幹線が時速80キロを下回ると爆発するという状況下の中で繰り広げられる、犯人と国家との攻防劇である。新幹線に爆弾を仕掛けた犯人、危機の回避に全力を尽くす国鉄、犯人逮捕に躍起になる警察、パニックを起こす乗客の姿で主に構成されている。
パニックムービー制作時の典型的な構図ではあるが、「爆弾による脅迫」という内容から、国鉄の協力が一切得られない中で隠し撮り映像や模型での代替といった苦肉の策がとられている。具体的にはゲリラ撮影、別件撮影や他作品との合同撮影、シュノーケルカメラを使った精密な模型による特撮が挙げられ、こうしたことから「撮影技術の進化した現代の観点」から当時のスタッフへの賞賛も大きい。
犯人側の人生背景にも大きくスポットが当てられており、町の零細工場の経営に失敗した男がなぜ犯行に至ったのか、日本の高度経済成長時代への批判を暗示しつつ明らかにされていく。こうした悪役(=犯人側)にもドラマを与え感情移入を狙った描写は邦画ならではのところがあり、単なるパニックムービーとして括れないことが高評価に繋がっている。後に短縮版である『Crisis Express 109』がフランス等海外に輸出されているが、上述のような犯人側のエピソードは割愛されており、単なるテロリストとして扱われている。
また、「日本沈没がリメイクできたのなら、この作品も……」と現在でもリメイクを希望する声は少なくない。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
ある日、国鉄に脅迫電話がかかってきた。「ひかり109号に爆弾を仕掛けた。その爆弾は時速80キロに達した際スイッチが入りそれ以上の速度で走っていれば問題ないが、再び80キロに減速すると爆発する仕掛けである。信じられないだろうから夕張発追分行きの貨物5790列車にも同様の爆弾を仕掛けた。どこでもいいから好きな所で時速15キロ以下に減速してみろ。爆弾は必ず爆発する。」という。結果、犯人の予告通り貨物列車は爆発、脅迫電話は本物だとわかった。
犯人グループは、経営していた町工場が倒産し妻にも逃げられたリーダーの沖田哲男、元過激派で学生運動家の古賀勝、仕事もないことから生活のため過剰な売血で死に掛けていた所を沖田に拾われた大城浩で、新幹線に爆弾を仕掛け、1人の犠牲者も出さずに身代金を得ようと完全犯罪を計画したつもりであった。
「負け組」の犯人グループと公安・国鉄とのスリルな駆け引き、そして乗員乗客らのパニックが終盤まで続く作品である。
東京発博多行の「ひかり109号」が新横浜駅を定刻通りに通過したころ、国鉄に1本の脅迫電話がかかってきた。