教会暦
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教会暦(きょうかいれき)とは、キリスト教で用いられる暦のこと。典礼暦(てんれいれき)ともいわれる。太陽暦の1年を周期とし、各日の起算は日没を以ってする。以下では教会暦を、正教会カトリック教会聖公会の具体例を挙げて説明する。
目次

1 正教会の教会暦

1.1 概説

1.2 基本的構造

1.3 十二大祭と他の祭

1.4 ユリウス暦と修正ユリウス暦


2 カトリック教会の典礼暦

3 聖公会の教会暦

3.1 祝日・記念日

3.2 期節


4 関連項目

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正教会の教会暦


概説

正教会では教会暦にしたがって、移動祝日などが決められ、奉神礼(典礼)や誦読箇所・聖歌の配分、祭服の色などが決まる。現在では誦読箇所の配分は復活大祭を基準として一年を周期とするが、過去には三年周期で配分されたとの記録もある。

正教会の教会暦には二つの数え方がある。ひとつは9月を始まりとする一年に固定祭日を配したものである。9月を始まりとするのは、旧約時代からの伝統を継承する(ユダヤ暦の正月は9月である)ものである。太陽暦によるため、日は固定している。クロノロギオンと呼ばれる諸聖人および固定祝日を配置したイコンは、これに従って、9月と3月を区切りとする。

もうひとつの暦は、移動祭日である復活大祭を基準とする。他の移動祭日は復活祭によって決まる。また主日(日曜日)を初めとする年間の朗読も基本的に復活祭を基準として決まる。ただし、聖神降臨祭後は、聖神降臨祭を数える起点とする。また主の降誕祭など一部の祭日の前後には、これを基準に日を数え、誦読箇所を定めることがある。さらに祭日のための典礼を行う場合にも、誦読箇所や聖歌はその祭日に記憶する聖人や出来事によって決まる。

配列される主要な祭は、復活大祭や週ごとの聖体礼儀のように最初期に確立していたものを除くと、3世紀から6世紀にかけて確立していった。その他聖人の祭などは、絶えず増補がなされている。典礼暦は、固定化したものではなく、生きた伝統のなかにある。

また正教会の特色に、斎(ものいみ)の規定がある。斎は奉神礼の一部ではないが、信者の生活を規定する重要な要素であり、また典礼暦によって定められている。特別の祭日を除く水曜日および金曜日および特定の祭の前に一定期間行う斎がある。詳しくはおよび大斎の項を参照。


基本的構造

以下、現在の正教会の基本的な教会暦の構成を示す。固定祝日の日付はユリウス暦による表示をグレゴリオ暦に換算したものを示す(ロシア正教会およびエルサレム総主教庁などではユリウス暦を使用している)。

復活大祭 聖大パスハとも。春分の後の満月の次の日曜日主日)。十字架行の後、王時課と呼ばれる復活大祭の典礼が行われる。祭服は白。ロシア系教会では赤も用いられる。復活大祭において王門(イコノスタシスの正門)が開かれる。復活大祭以降、聖神降臨祭までが復活節。復活節の間は、聖体礼儀の際にも伏拝を行わない。これは立拝が喜びの姿勢であるからである。

 光明週間 一週間毎日聖体礼儀が行われる(ただし日本では行われない)。この期間は王門(イコノスタシスの正門)が開放される。また一切の斎を行わない。


聖神降臨祭 復活大祭の50日後。主日(日曜日)。祭服は緑。これ以降、大斎準備期間に入るまで、この日を基準に日を数える。この後の一週間は斎を行わない。

諸聖人の主日(聖神降臨祭後第一主日) 聖神降臨祭の次の主日。この翌日より聖ペトロ・パウェル祭までは「使徒の斎」を行う。


聖ペトロ・パウェル祭 7月12日。十二使徒の首座であるペトロと「異邦人の使徒」パウロの記憶。中祭。

使徒フィリップの記憶日 11月27日より、「フィリップの斎」を行う。本来は40日で、西方教会の待降節にほぼ相当する。

主の降誕祭 日本、ギリシア、アメリカの一部で12月25日。ロシアなどで1月6日(ユリウス暦の12月25日)。キリストの誕生と三博士の礼拝を記憶。主の洗礼祭までは降誕節。

大斎準備期間(Triodion)3週間にわたって大斎の準備期間がある。通常、聖神降臨祭後第32主日の翌日からはじまるが、年によっては第33主日の翌日からになる。この時期および大斎中におこなう祈祷は「三歌斎経」と呼ばれる聖歌集におさめられている。これは赦しと和解の時期であり、斎の節制が緩められ、主日には「放蕩息子の喩え」などの箇所が三週にわたって朗読される。そして「赦罪の主日」と呼ばれる大斎準備期間の最後の主日の晩課には、信者は互いに伏拝(相手の前に跪く姿勢)し、相手に犯した罪の赦しを請う。

大斎 大斎(おおものいみ)は復活祭の前40日間(ただし土曜日と日曜日を除く)の節制の時期である。日曜日の日没、赦罪の晩課から始まる。祈りと節制の時期であり、多くの教会では、毎日公祈祷が行われる。司祭の祭服は土曜日と日曜日は紫、平日は黒を用いる。聖堂も黒布で覆ってきわめて厳粛なよそおいとなる。

聖枝祭 復活大祭の一週間前。正式にはこれ以降は大斎には属さない。この日には、聖堂を花などの枝で飾る。

受難週

この週は金曜日(聖大金曜日)を除き毎日聖体礼儀を行う。聖大スボタ(聖土曜日)晩課中に、祭服を白に改め、また聖堂の装飾を改める。詳しくは受難週の項を参照。


十二大祭と他の祭

上記の基本的構造に加え、いくつかの重要な祭日がある。特に重要なものを「十二大祭」と呼ぶ。復活大祭は別格に重要な祭であるため、十二大祭には含まれない。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki