救急医療(きゅうきゅういりょう)とは、疾患や、外傷、中毒等に対して緊急の処置ならびに対応の必要があるものに行われる医療体制。
目次
1 概要
2 救急医療体制
2.1 初期救急医療
2.2 二次救急医療
2.3 三次救急医療
3 患者のモラルの低下
4 救急救命士
5 外部リンク
6 関連項目
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救急医療には覚知、搬送、診療の3つが重要となる。心肺停止などの重症例では蘇生処置も加え、「素早い通報」「素早い蘇生処置」「素早い搬送」「素早い診療」の4つを「救命の連鎖」と呼ぶこともある。
急性期、超急性期への対応疾患は症状が完成したか緩徐に進行している慢性期と違い、急性期は症状が時間とともに変化し、その間の適切な処置によって転帰が大きく変化する余地が大きい。特に、心肺停止状態では救急車到着までの間の蘇生処置が転帰に大きく関わり、来院時心肺停止(CPAOA)の予後は非常に悪い。
プレホスピタルの重要性心肺停止の場合、救急車到着前、そして救急車乗車後の病院到着前の処置が非常に重要となってくる。救急救命士制度の創設により、救急車内での処置が拡大されている。また、救急救命士のスキル向上のためにACLS(二次救命処置)やJPTEC(病院前外傷処置)を受講する救急救命士も増加している。また、一般人でも自動車運転免許取得の際には心肺蘇生法(人工呼吸・心臓マッサージ)の受講が必須項目とされている。さらに意識の高い人の中ではAED(自動体外式除細動器)やBLS(一次救命処置、AED操作法含む)の講習を受ける人が出てきている。こうしたプレホスピタルでの処置が蘇生率に非常に大きく関わっている。
症状軽減・救命の優先患者が救急医療を利用することとなったということは、耐え難い苦痛があるか、もしくは生命の危機が迫っているかなどの緊急性があることを意味する。この場合、正確な診断よりもこれらの緊急性に対する処置が優先される。また、複数傷病者の場合には重症の患者を最優先にする事(トリアージ)も行われ、複数の重症者がいる場合には「救命できる可能性が高く、より重症な患者」が最優先とされる。
日本における救急医療体制は、都道府県が作成する医療計画に基づいており、二次医療圏までで対応させるとしている。また、その「重症度」に応じて以下の3段階で対応することとされている。救急指定病院もこれらの段階のうちどの段階まで対応するか想定した上で患者受け入れ体制をとっている。しかし、こうした重傷度に応じた体制には限界があり、初期(一次)?三次救急と独歩来院を包括して診療する北米型のERシステムを採用する病院も出てきている。
入院治療の必要がなく外来で対処しうる帰宅可能な患者への対応機関。整備は市町村の責務とされている。主に内科、外科を診療科目とするが、住民の要望の高まりと必要性から小児科を加える自治体もある。
在宅当番医制(休日のお医者さん)
休日歯科診療所
休日夜間急患センター(人口5万人以上の市に1つ)
小児初期救急センター
入院治療を必要とする重症患者に対応する機関。都道府県が定めた医療圏域(二次医療圏)ごとに整備するため、市町村の垣根を越えた整備が必要なことが多い。近年は小児救急医療へ対応するため、通常の二次救急(内科、外科、脳外科等)とは別に小児二次救急医療の体制を独自に組む医療圏もある。肺炎、脳梗塞など。
中規模救急病院
病院群輪番制(救急指定病院が、救急患者のたらい回しをしないため、当番病院を定めて休日、夜間の救急医療に当たる方式)
センター方式/共同利用型病院(中核となる救急指定病院に当番で他の病院や開業している医師が集まり、休日や夜間の救急医療に当たる方式)
小児救急医療支援事業
小児救急医療拠点病院
地域周産期母子医療センター
二次救急医療では対応できない複数診療科にわたる特に高度な処置が必要、または重篤な患者への対応機関。心筋梗塞、多発外傷、重症熱傷など。
救命救急センター
高度救命救急センター
新型救命救急センター
総合周産期母子医療センター
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高度医療を求める傾向から、軽症の患者が二次医療を提供する救急指定病院に休日や夜間に集中し、病院が本来の機能を果たせないという現象が生じている。また軽症での救急隊要請が増加しているため救急車が常に出動中となってしまうなどの問題も生じている。
また深夜の救急医療の場に「昼は仕事をしているので、今すぐ専門医に診てもらいたい」「3ヶ月前からおなかが痛い」「普段通院でもらっている薬が欲しい」「眠れない」「さみしい」「平日は会社・学校に行っていて日中には病院には行けない」など、救命救急の場にはそぐわない患者が来院するケースが目立ってきている。このため当直医の負担は著しく、当直の翌日が休みになる勤務態勢をしいている病院は少なく連続36時間以上働き続けることとなり、燃え尽き退職する医師や過労死をする医師も増えている。また自治体による小児医療の無料化に伴い、無料である気軽さから病院のコンビニ化が顕著となり小児科医の疲弊もすさまじくなっており、元々慢性的な過重労働であった小児科医の減少も著しくなっている。
小児の救急疾患は重篤である場合が少なくないが、近年小児科を設置している病院の減少等もあり小児の救急医療体制が急務とされている。
出産取り扱いの予約をしているわけでもない病院の救急外来に押しかけ、強引に出産するケースが増えつつある。このようなケースでは分娩費用等を支払わないケースが多く、病院を経営面から圧迫している。