性別役割分業(せいべつやくわりぶんぎょう)とは、家庭における夫婦それぞれの責務や役割について明確に区分することである。性別役割分担、性別役割配分ともいう。
目次
1 世界
2 男女差別と性別役割分業
3 日本
3.1 女性の社会進出と性別役割分業
4 脚注
5 関連項目
6 外部リンク
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生物学的な差異から女性は生命を生むという特質を有し、授乳など子供の育成も重要で結果的に家庭内行動に恵まれることが多い。身体的特徴から役割の固定観念が定着していたと言える。また農業や戦争など外の世界では力強さが要求され、体力のある男性の方が重宝がられる傾向が長らく続いている。近現代になり両性で識字率が伸び、情報化の流れでデスクワークなど体力をさほど要しない業種が一般的になると男女の垣根が低くなり、女性も賃金労働を行うようになる。また重労働からも解放された一部の男性が家庭に携わる余裕も出来、従来の性別役割分業という概念が検討されるようになった。特に役割分担の概念が薄くなっているのは北欧諸国である。
性別役割分業があること自体が、そのまま男女差別があることを指し示すものではない。たとえば男女平等が進んでいるスウェーデン・ノルウェー・デンマークなど北欧諸国すべてにおいて、徴兵制(義務兵役)を男性にのみ課しており、「男は前線、女は銃後」という価値観が保たれている[要出典]。現代において問題視されている性別役割分業は、必然性がない性的役割分業である。
日本では、歴史的には「男は仕事、女は家事・育児・買物」という分業を主とする、とする人もいる。これと逆も存在する[1]。また、これらとはまったく異なる分業も含む概念である。
近年ではここから敷衍して、社会全体としての男性、女性の生き方(生計の立て方)に関する文脈でも用いられるようになっており、やや混同も見られる。戦後、明治民法において制定された家制度が廃止され、高度経済成長期に、夫は仕事に出かけ妻は育児・家事・買物に専念して家庭づくりに励む、といった核家族のイメージが広く一般化した。
1960年代から1970年代にかけての高度成長期に、既婚女性は労働から解放された。家庭の収入増と安定化により、既婚女性が専業主婦の立場である状態が大勢を占め、性別役割分業が広まった。日本の工業化がその原因のひとつであった。基本的に第二次産業ではブルーカラーが主な働き手であり、女性がそれに参加することは、事実上困難を伴っていた事情もある。
1980年代以降には脱工業化社会への変化とともに、ブルーカラーの軽作業化、経済のソフト化、頭脳労働化、家事の機械化などにより、女性の社会進出(賃金労働者化)が可能な条件が整い、勤労女性が増加してきた。そのため核家族の性別役割分業システムが問いなおされる契機のひとつとなった。1990年代の経済の停滞により、共働きの増加し、夫婦間での役割(日本語の「ジェンダー・ロール」)が見直されつつある。現代では少子化から労働力不足に陥り、労働力の増加を期待した男女共同参画の政策を政府が進めている。
女性の社会進出(賃金労働者化)が進み、共働き家庭が増えた一方で、女性と男性の家事・育児時間は共働き家庭で妻は4時間23分、夫は11分と大きな差がある[2]。 この主な原因は、日本人男性の長い労働時間にある。スウェーデンでは午後6時には男性の70%以上が帰宅しているのに対して、日本では同時刻の男性の帰宅率は6%台に過ぎない。午後8時以降になってようやく日本人男性の帰宅率が60%を越えるのである[3]。
脚注^ たとえば風俗産業などで働く女性と、家事を行ってそれを支える男性、というスタイル(俗に「ヒモ」と言われることもある)も少なからず存在する。
^ 『論争・少子化日本』(中公新書)p198
^ 池上彰著『ニッポン ほんとに格差社会?』(小学館)p153
関連項目
女性学
性役割
男女共同参画社会
フェミニズム
反フェミニズム
雇用機会均等法
育児休暇
少子化
ワーク・ライフ・バランス
⇒国立社会保障・人口問題研究所(家庭での男女の役割分担についての考え方) カテゴリ: 出典を必要とする記事 | ジェンダー | 労働問題
更新日時:2008年8月2日(土)07:10
取得日時:2008/09/30 20:55