心筋梗塞(しんきんこうそく、英Myocardial Infarction)は、虚血性心疾患のうちの一つ。心臓が栄養としている冠動脈の血流量が下がり、心筋が虚血状態になり壊死してしまった状態。通常は急性に起こる「急性心筋梗塞 (AMI) 」のことを指す。
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冠動脈の血流量減少は、主に動脈硬化などの何らかの要因によって狭窄(きょうさく)を起こすことによる。心筋が虚血状態に陥っても壊死にまで至らない前段階を狭心症といい、狭心症から急性心筋梗塞までの一連の病態を総称して「急性冠症候群」(acute coronary syndrome; ACS)と言う概念が提唱されている。
目次
1 発症形式
2 原因
3 発病因子
4 症状
5 検査
5.1 心電図
5.2 心臓超音波検査
5.3 心臓カテーテル検査
5.4 心筋シンチグラフィー
5.5 冠動脈造影CT
5.6 血液検査
6 治療
6.1 急性期
6.2 安定期
7 合併症
7.1 不整脈
7.2 心不全
7.3 乳頭筋断裂
7.4 心破裂
7.5 心室瘤
7.6 心筋梗塞後症候群(Dressler症候群)
8 予後
9 その他
10 参考文献
11 関連項目
12 外部リンク
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発症形式
急性心筋梗塞 (AMI:Acute Myocardial Infarction) :発症から3日以内
亜急性心筋梗塞 (Subsequent Myocardial Infarction):発症から30日以内
陳旧性心筋梗塞 (OMI:Old Myocardial Infarction) :発症から30日以上
発病因子
喫煙
高コレステロール血症(特に高LDLコレステロール血症)
糖尿病
高血圧
狭心症・心筋梗塞の家族歴
加齢(男性45歳以上、女性65歳以上)
ストレス
肥満
男性>女性
痛風(高尿酸血症)
血液透析
高ホモシステイン血症
胸が締め付けられるような痛みを生じる。「痛い」よりも「胸が苦しい」「重い感じがする」などと訴えることが多い。通常狭心症では胸痛の持続時間は数分程度であるが、安静にしていても30分以上胸痛の持続する場合は急性心筋梗塞を強く疑う。左肩や顎への放散痛は特徴的といわれる。歯痛や、左上腕の重い感じのみを訴えることもある。糖尿病患者では痛みなどの症状に乏しいこともあり、めまい、嘔吐、心窩部痛など不定愁訴で発症することもあるため、見逃しにつながりやすい。
特に食後、寒い日の早朝、入浴前後、飲酒後、階段の昇降時、真夏、特に早朝のゴルフ中などの脱水症状から発症することが多い。
心電図 (ECG) の所見としては ST上昇や異常Q波が特徴的であり、これがどの誘導肢に現れるかで梗塞部位や責任血管部位の診断が行える。もちろんミラーイメージの ST低下も含む。hyper acute T は臨床所 見と組み合わせて判断する。
障害部位ST上昇誘導ST下降誘導(Reciprocal image)責任血管
中隔(Septal)V1, V2(−)左冠動脈前下降枝(LAD)
前壁(Anterior)V3, V4(−)左冠動脈前下降枝(LAD)
前壁中隔(Anteroseptal)V1, V2, V3, V4(−)左冠動脈前下降枝(LAD)
前壁側壁(Anterolateral)V3, V4, V5, V6, I, aVLII, III, aVF左冠動脈前下降枝(LAD)、左冠動脈回旋枝(LCX)、左冠動脈主幹部(LMT)
広汎前壁(Extensive anterior)V1,V2,V3, V4, V5, V6, I, aVLII, III, aVF左冠動脈(LCA)
下壁(Inferior)II, III, aVFI, aVL右冠動脈(RCA)・左冠動脈回旋枝(LCX)
側壁(Lateral)I, aVL, V5, V6II, III, aVF左冠動脈回旋枝(LCX)、左冠動脈主幹部(LMT)
後壁(Posterior)V7, V8, V9V1,V2,V3, V4後下行枝(PDA)
右室梗塞(RV)II, III, aVF, V1, V4RI, aVL右冠動脈(RCA)