小切手(こぎって、Cheque)は、小切手法に基き、銀行等の支払場所において、持ち主(または名宛人。以下同じ)に対し振出人の預貯金口座から券面に表示された金額が支払われる証券である。振出(ふりだし。作成のこと)後、他人に渡すことができ、現金の所持や交付に代えて、広く携帯や支払の手段として用いる事ができる。
支払場所とは券面に表示された銀行等の特定の店舗(例:みずほ銀行兜町支店)である。
本項において「銀行等」とは、銀行のほか、「小切手法ノ適用ニ付銀行ト同視スベキ人又ハ施設ヲ定ムルノ件」(昭和8年12月28日勅令第329号)に掲げられた金融機関を指す。詳しくは「小切手法」の項を参照のこと。
上記の他、持ち主が預貯金口座を持つ銀行等に小切手を引渡し、付替や手形交換所における決済、支払人への郵送などを介して自分の預貯金口座に支払いを受けることもでき(「取立委任」という)、小切手の支払は、実際には多くこの方法で行われている。なお線引小切手の場合は原則としてこの方法で支払が行われなければならない。
小切手は通常、銀行等にその券面金額に相当する現金を払込んで、銀行等が自らを支払人として振出す(=事実上銀行等が支払を保証する)小切手証券の発行を受けて用いる(この方式による小切手を特に「自己宛小切手」「預金小切手(略して預手)または貯金小切手」と呼ぶ)ほか、振出人が銀行等に当座預貯金口座を開設し、または郵便振替口座における小切手払を申し込み、小切手帳の交付を受けて自ら振出して用いる。
なお、自己宛小切手を指して「保証小切手」と呼ぶことがあるが、現在、銀行等(郵便振替を除く)の実務用語としては用いない。これは、振出人の破産時に当該小切手金が破産財団となることを避けるため、銀行等(同)においては、実務上小切手法に定める「支払保証」を行わないことを定めているからである。
小切手は直ちに支払呈示や譲渡ができ、現金同様の流動性を持つことから、簿記上では他人振出しの小切手(預金(貯金)小切手や送金小切手を含む)を受け取った場合は、現金として処理する。
目次
1 小切手の種類
2 当座勘定の開設
3 国内外での小切手
4 その他
5 関連項目
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小切手は主に法人が使用する事業用小切手と個人が使用する個人小切手(パーソナルチェックまたはホームチェック)がありその性質から決済の方法等が異なる。
事業用小切手 振出人は決済の際に金額の記載と届出印で発行する。
個人小切手 振出人は決済の際に金額の記載とサインで発行する。(押印しない)
小切手決済に使用する当座開設には当座勘定の契約が伴い、当該金融機関の厳しい審査を経ることがある。これは、手形や小切手は現金同様の経済価値を持つ証券であり、振出人にその決済責任を担いうる経済的な信用が求められるからである。
一般的に優良企業が事業に使用する当座勘定であれば当該金融機関は、取引状況を審査する事により当座勘定開設は可能とされる。一方、個人での開設は近年の日本においては審査が厳しくほぼ不可能である。これは、小切手の発行により当該金融機関に多くの事務的労力を必要とする事情から経済的な信用だけではなく特別な理由が無い場合には発行を受け付けないためでもある。
日本においては消費者、事業者、法人とも先述の口座を開設し、小切手を振出す事ができるが、今日、送金や取引決済においては発達した内国為替(郵便振替や振込)を小切手制度よりも簡便に利用できる。また家計(小売)においては従来からの現金払いや商品券、プリペイドカード、クレジットカードなどが支払(領収)手段として支持され、企業においては決済の電子化(ファームバンキングや振込)の進展により、手形と違い単なる支払証券である小切手は役割を取って替わられ、その利用は内国為替や手形に比べて多くない。
一方、特にアメリカや英国、フランス、ドイツ、イタリアなどのヨーロッパ諸国では、消費者の小売店などにおける支払手段としても広く活用されているほか、韓国では最高額券種である1万ウォン紙幣の価値が実勢の取引単位に比して低位であることから、10万ウォンをはじめとする高額を表示した預金小切手(手票)が紙幣に準じて広く流通し、自動取引装置(ATM)でも預入、振出などが取り扱われている。概ね、「バンカーズチェック」とは「預金小切手」を、「パーソナルチェック」とは消費者の振出す小切手を指す。また外国為替で用いる「クリーンチェック」とは、(船荷証券を伴わない)一般の外貨建て小切手を指す。
近年の電子複写機器の普及や改良に伴い、文書類の複製が容易になったが、小切手を含む刑法上の有価証券の無許可複製は、たとえ公に行使しない(個人的に保有する)場合であっても、偽造とみなされ刑事処罰の対象となることがある。
関連項目
小切手法
小切手帳
送金小切手
線引小切手
手形交換所
トラベラーズチェック
カテゴリ: 為替
更新日時:2008年5月2日(金)03:38
取得日時:2008/08/31 20:57