家出(いえで)は、子どもや若者が両親や養育者に断りなく、その家を出て行くこと。また、出て行って戻らないこと。一時的な無断外出、進学、就職で実家を出て行くことはこれに当たらない。
思春期に、他所の家庭や町や暮らし向きが、自分の家族のそれと比して、うらやましくなったり、憧れたりし始める頃、外の世界への誘惑が始まる。J・D・サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』は、そうした多感な時期の問題児ホールデンの家出を扱い、当時の青少年から大きな共感で迎えられたが、青少年を主人公にした作品で家出を扱った作品は少なくない。フロイトなら、一種のタブー破りとして成長段階の不可避の一段階という説明をするかもしれない。そうした成長中の青少年の力試し的な家出には、一日だけの家出といったものも含まれるだろう。
最近は、なにか家族と揉め事があると「ぷいっ」と対話を拒否して、そのままでていって、数日ですぐまた戻ってくるというプチ家出と呼ばれるものも多くなった。その間は、友達の家を渡り歩いて、ただ遊びまわっているといったことが多く、かつての発達段階での理想と現実の葛藤を乗り越えるひとつの段階といったものとはかなり様相が異なっている。このような子どものプチ家出に似た主婦や夫の家出も少なくないという。
こうした家出をした人のことを家出人というが、若年者であればヤクザに引っかかって風俗業界に引きずり込まれたり、やや年齢が上であればネット自殺などが懸念される。 家出人の中でも犯罪等で生命・身体に危害のおそれのある者や、事件事故に巻き込まれたとおそれのある者、自傷や他者に危害を加えるおそれのある者は「特異家出人」として手配(家出人手配)、公開捜査等の処置が執られる。
2005年に警察により発見・保護された家出少年(未成年)は1万6630人で、その内、最も多いのが中学生6835人(内女子3900人)となっている[1]。
家出を扱った作品
書籍(小説以外)
今一生 編『完全家出マニュアル』メディアワークス 1999年
小説
素九鬼子『旅の重さ』 筑摩書房 1972年
那須正幹『ズッコケ家出大旅行』 ポプラ社 2000年
村上春樹『海辺のカフカ』 新潮社 2002年
園子温『自殺サークル 完全版』 河出書房新社 2002年
さとうまきこ『ぼくらの家出3days』 ポプラ社 2006年
漫画
藤子・F・不二雄『ドラえもん のび太の日本誕生』 1988年-1989年
映画
『ジョルスン物語』 アメリカ 1946年
『ブラザー・サン シスター・ムーン』 イタリア・イギリス 1972年
『スタンド・バイ・ミー』 アメリカ 1986年
『エマ』 デンマーク 1991年
『テルマ&ルイーズ』 アメリカ 1991年
『ノース/ちいさな旅人』 アメリカ 1994年
『パク・ボンゴン家だ物語』 韓国 1996年
『鉄塔武蔵野線』 日本 1997年
『17歳の処方箋』 アメリカ 2002年
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』 アメリカ 2003年
脚注^ 出典:総務省『青少年白書』平成18年版
カテゴリ: 社会問題
更新日時:2007年12月31日(月)12:34
取得日時:2008/05/12 13:50