実包
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.45ACP弾

実包(じっぽう)、カートリッジ(Cartridge)とは、拳銃小銃機関銃散弾銃などの火器に用いられ、弾丸に爆薬を内蔵していない火工品である。弾薬(だんやく)とも言う。散弾銃用の実包は、装弾(そうだん)とも呼ばれる。

より大型の火砲で使用されるもの、あるいは弾丸に爆薬を内蔵したものは砲弾と呼ばれる。実包と砲弾のサイズによる分類は組織により異なる場合も多いが、おおむね口径13mm?20mm程度が境界線となっている。

猟銃用の実包は、かつては消費者自身が製作するもの(リロード弾)がほとんどであったが、現在では工場で生産されたものを購入して使用されることが多くなった。このような既成の実包はファクトリーロードとも呼ばれる。ファクトリーロードは良くも悪くも工業製品のため、銃の性質や威力を加味した実包を作るにはリロードが欠かせない物と言われる。

基本的には弾丸弾頭部)、薬莢(やっきょう)、発射薬、銃用雷管から構成されるが、例外もある(例:リムファイアの実包は独立した雷管が存在しない。ピンファイアの実包には撃発用のピンが組み込まれている)。

一般語としての「弾丸」は、弾丸自体を指すこともあれば、薬莢に収まった、発射可能なものを指すこともある。実包とは後者を指す言葉である。
目次

1 実包の効果

2 実包の構成

3 特殊な実包

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実包の効果

発明当初の火砲は、目標物に向かって射出される弾体と、推進力を生み出す発射薬が別々であった。そのため1発を発射するための準備に要する時間が長く、連射などは夢のまた夢であった。その後、それらを薬莢にパッケージングすることで、取り扱いは容易となり、連射機構が可能になり、またその薬莢を金属(現代では真鍮が多い)とすることで薬室後端の燃焼ガス漏れなどを防ぎ、射撃精度を上げることとなった。

日本史の中では、織田信長の軍隊などが、弾丸と発射薬を包んでパッケージ化した「早合」と呼ばれるものを使用していた。火縄銃の発射にかかるサイクルの中で発射薬を詰める時間をかなり短縮できるため、軍事的には大変有利になる(→鉄砲伝来を参照)。


実包の構成実包の構造。
1. 弾丸、弾頭部
2. 薬莢
3. 発射薬
4. リム
5. 雷管旧日本海軍の機銃弾
薬莢底部に雷管が確認出来る。装薬は日本の法律により取出済
薬莢(ケース)
実包の外見の大部分を占める。自動ないし半自動の火器においては、発射後の空薬莢が自動的に排出される。発射直後は大変熱くなっているので、素手で触れると火傷を負う危険性がある。発射後に新たな弾丸・発射薬・銃用雷管(プライマー)を詰めて、自分で実包を作ること(リロード)もできる。材質は真鍮や鉄、アルミなど。
雷管(プライマー)
発火する部分。銃器の撃針(ファイアリング・ピン)がここを叩くことで発火し、発射薬が燃焼を開始する。銃弾の不発は、ここに問題があることが多い。雷管自体が不良か、あるいは撃針の撃発力が不足しているなどの原因が考えられる。
発射薬(パウダー)
燃焼する部分。現代では無煙火薬が使用される。発射薬の量はさまざまで、その量などにより強装弾、弱装弾などがある。
弾丸(ブレット)
射出され、人員の殺傷、器物の破壊などの目的を果たす部分。一般に、先端が尖った形状のものほど大きな貫通力を有する。ただし貫通するということは、その運動エネルギーの総てを対象の破壊に使用できていないということを意味するため必ずしも良いこととは限らない。そのため拳銃弾などは先端が丸いものが使用される。また、弾頭がくぼんだものや、空洞を含むものは対象に命中後、体内などで変形し、より大きな損傷を与える。またターゲットに命中後に弾頭を横転させより多くのエネルギーを使用させる弾丸もある(→弾丸参照)。


特殊な実包
マグナム弾

マグナム (実包)を参照
ケースレス(無薬莢)弾
成形された発射薬に弾頭雷管が埋め込まれている。軽量化と省資源でメリットがある他、排莢しない事から銃身のブレが少なく、結果集弾性に優れる。また、排莢機構が必要ないことから銃自体の構造を簡素化でき、弾詰まりの防止など、メカニズム的な信頼性向上も図れる。ただ、不発弾によるジャムの排除がしにくい、従来なら薬莢に逃がしていた熱が銃本体にこもり放熱効率が悪いうえに、過熱した薬室に発射薬が直接触れるため暴発の可能性が高い、コストが高いなど問題も多く、殆ど実用化されていない。戦車砲弾では焼尽薬莢という形で類似したコンセプトの弾薬が実用化されているが、発砲時に燃え尽きる素材で作られているだけで薬莢は使用しているし、薬莢の基底部は金属製で燃え尽きずに排出されるため、似て異なるものと言える。
テレスコピック弾
薬莢の中に弾丸を完全に内没させた形式の実包。実包単体での完全密閉が可能であるため長期保存が効き、衝撃にも強くなる。また、単純な筒型であるため携帯性に優れている。そしてSAW(分隊支援火器)などで弾丸を大量に持つ場合プラスチックなどを使用し、1発あたりの重量を軽くできるので、全体の重量の軽減を可能にしている。今までの実包とは異なった規格のため実用銃での採用例は無いが、リボルバーカノンとの相性が良いため航空機関砲等で実用化されている。また、小火器用としては現在でも研究が続けられている。
+P弾
火薬を増量し、発射圧力を向上させた実包である「強装弾」のうち、通常の約110 %の圧力で弾頭を発射するもの。アメリカの業界による研究所「SAAMI」が定める規格の範囲内での増量のため、銃の破損を招くレベルではない。短機関銃、特にスターリング短機関銃のような古い設計のオープンボルト式では、圧力が十分でないと遊底が十分に後退せず、引き金を離しても遊底の前進が止まらず撃発が続くため、安定した作動のため+P弾が推奨されることがある。.38SPL弾などには、+Pを超えたファクトリーロードである+P+弾も存在する。安全なレベルであるとはいえ、銃への負担が通常の実包より増大しているのは確かである。そのため、ベレッタM92のように、強装弾対応モデルが別に用意されている銃も存在している。
ホットロード(オーバーロード)
+P (+) 弾を超える強装弾、すなわち規格違反の火薬増量弾のこと。SAAMIの規格外、すなわち「安全な範囲」を超えた強装弾であり、最悪の場合、銃の破損はもちろん、手首の損傷や指の骨折を引き起こすという危険も伴う。火薬量でいえばマグナム弾も火薬量は多いが、ファクトリーロードであればマグナム弾はメーカーの純正品であり、基本的に規格以上の火薬が入れられることは無い。
弱装弾
強装弾とは逆に、火薬量を減らした実包。威力や射程距離は減少するが、反動低下と、それに伴う命中精度の向上が期待できる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki