官人(かんにん、かんじん、つかさびと)とは官吏・役人を指す言葉。 律令制では諸司の主典以上六位以下、平安時代には判官以下、特に近衛府の将監以下の官吏を指した。
目次
1 概要
2 官人の分類
2.1 武官・文官
2.2 京官・外官
2.3 職事・散位
2.4 勅任・奏任・判任・判補
2.5 男官・女官
3 官人の種類
3.1 長上
3.1.1 四等官
3.1.2 品官
3.1.3 才伎長上
3.1.4 別勅長上
3.2 番上
3.2.1 雑任
3.2.2 雑色人
3.2.3 仕丁
4 関連項目
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官人とは狭義では郡司を除く官位相当のある四等官または品官の官職についている官吏のことをいい、広義では郡司や官位相当のない使部・伴部・舎人なども含めて総称される。その中でも従五位下(五位)以上のものを貴族と呼称してそれ以下の位階に属する者のみを官人と称する場合もある。この場合、五位以上でも散位の場合は四等官・品官の地位にいないため、官人に准じて扱われる場合もある。
八位以上の官人には調・庸・雑徭が免除され、刑罰の上でも優遇された。五位以上には親族に位階を賜る蔭位の特典や田地の下賜などがあり、さらに官位が昇るにつれて特典が大きくなった。またこれとは別に上級官職にも同じような特典があった。初位以下の官人にも税制上一定の優遇がなされた。
武官とは帯刀する官人のことで具体的には軍事機関である衛府や馬寮、兵庫の職員、軍団の幹部、及び弾正台の巡察弾正などを指した。文官はそれ以外の一般官人のことをいう。ただし、大宰府の職員や内舎人など帯刀する官人は武官ではなく文官として扱われた。武官の人事は兵部省が文官の人事は式部省が行った。
京官(きょうかん)は内官ともいい中央官庁に勤務する官人を称し、外官(げかん)とは地方官のことをいう。ただし、京において政務を行う京職・摂津職の官人は京官扱いであった。
職事(しきじ)とは職務を持つ官人をいい、散位(さんに・さんい)とは職務を持たない官人、つまり位階だけしか持っていない者のこと。散位はほとんどが退職官人で京内の者と地方の五位以上の者は散位寮に常勤し、それ以外の者は各国府に交替勤務した。武官・文官、京官・外官の区分がありこのうち武官(武散位)については兵部省が取り扱ったとも言われている。
勅任(ちょくにん)は天皇の詔勅(命令)により任命される官。奏任(そうにん)は天皇に奏聞した上で任命される官。判任(はんにん)は太政官の任命、判補(はんぽ)は式部省の任命する官。式部判補ともいう。これらの名称は戦前の政府の勅任官・奏任官などに継承された。
男官は政治に関わる一般的な官人のこと。女官は主に後宮にあって后妃の世話をした。平安時代には後宮以外の御厨子所などにも女官が置かれた。
ここでは広義の官人および参考として地方からの労働者である仕丁(しちょう・じちょう)を掲げた。
各官司の基本職員。長官(かみ)が決裁、次官(すけ)が補佐、判官(じょう)が監査・事務、主典(さかん)が文書起草を行う。
ほんかんと読む。四等官とは別系統にある専門職員。本来は職・寮・司として独立させるべきであるがそれには規模が小さいためこのような形態となった。大学寮の博士や陰陽寮の陰陽師、刑部省の判事など。
四等官とは別系統にある技術職員。品官より官位が低く、また工業系官司に多く設置されている。伴部や品部などを統率している場合もある。図書寮の造筆手・造墨手や大蔵省の典履など。
天皇の個別命令(別勅)によって任用される。詳しいことは不明であるが芸人などのことをいったらしい。
交替勤務をする官人。広義には雑色人・散位・仕丁・蔭子・位子も含めた。