大陸移動説
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パンゲア大陸の分裂アルフレート・ヴェーゲナー(1929)より

大陸移動説(たいりくいどうせつ、continental drift theory、theory of continental drift)は、大陸漂移説ともいい、ドイツ気象学者アルフレート・ヴェーゲナーが提唱した学説大陸地球表面上を移動してその位置や形状を変えるというもの。

1912年にヴェーゲナーは、その著書『大陸と海洋の起源』の中で、地質古生物・古気候などの資料を元にして、太古の時代には大西洋の一方の大陸が別々に漂流していたとする「大陸移動説」を主張した。

1915年に彼は、かつて「パンゲア」という巨大な陸塊(超大陸)が存在し、約2億年前に分裂して別々に漂流し、現在の位置・形状に至ったと発表した。当時の多くの地質学者は、この説には科学的根拠が薄いとして認めようとはしなかった。

ヴェーゲナー死後の1950年代に、古地磁気海底などの研究によって大陸移動説は再評価・実証されていき、その後のプレートテクトニクス理論へと発展した。


大陸移動説の評価

当時、大陸移動説は一部の学者を除き、多くの地球物理学者・地質学者に批判されていた。1920年代には大陸移動説に関するシンポジウムが開かれ、ヴェーゲナーの著書が各国で出版されていたが、1930年のヴェーゲナーの死後、大半の科学者たちは大陸移動説をまじめに取り上げなくなり、数年後にはナチス政権が誕生してドイツの科学界も変貌していった。

現代から見ると不自然な陸橋説よりよっぽど説明力があるように思える大陸移動説が受け入れられなかった理由の一つに、大陸を動かす原動力の説明ができなかったことがよく取り上げられる。しかし最も重要な問題は、大陸が動くことを直接的に証明できなかった点にある。地形、地質・古生物・古気候の数々の資料をヴェーゲナーは証拠として提示したが、いずれも状況証拠に過ぎず、当時の一般概念を覆すほどの証拠とは成りえなかった。実際、ヴェーゲナー自身も『大陸と海洋の起源』の中で「測地学的議論」の章を設け、「現在の大陸の位置変化を実測する定量的証明こそ大部分の研究者が最も厳密で信頼できる大陸移動説の検証である」と述べている。大陸移動の実測は20世紀後半に衛星を用いた測量技術が発展すると可能になり、多くの大陸が年数センチという速度で移動していることが明らかになった。


関連項目

アルフレート・ヴェーゲナー 『大陸と海洋の起源

地球科学 - 地球物理学

マントル対流説

海洋底拡大説

プレートテクトニクス

地磁気

陸橋説

日本沈没』(大陸移動説が基となっている)


参考文献

上田誠也 『新しい地球観』 岩波書店〈岩波新書〉、1971、ISBN 4-00-416016-2
プレートテクトニクス

理論:大陸移動説 - アイソスタシー - マントル対流説 - 海洋底拡大説 - プルームテクトニクス
地球の内部構造:地殻 - マントル(上部マントル・下部マントル) - コア(外核・内核) // リソスフェアプレート) - アセノスフェア - メソスフェア
プレート境界:発散型 : 海嶺 // 収束型 : 沈み込み帯海溝 - トラフ) // トランスフォーム型 : トランスフォーム断層
地殻変動:地震 - すべり - 褶曲 - 断層 - 地溝 - 地塁 - 断裂帯 - 構造線 - 付加体 - 造山運動 - マグマ - 火山 - 噴火 - ホットスポット
プレート

ユーラシア:アムール - 揚子江 - 沖縄 - スンダ - ビルマ - モルッカ海 - バンダ海 - ティモール - アナトリア - エーゲ海
フィリピン海:マリアナ
太平洋:カロライナ - 北ビスマルク - 南ビスマルク - マヌス - フツナ - バルモーラル暗礁 - コンウェイ暗礁 - ニューヘブリデス
北アメリカ:オホーツク - ベーリング
カリブ:パナマ
ココス:ファンデフカ - リベラ
南アメリカ:スコシア - サンドウィッチ - シェトランド - アルティプラーノ - 北アンデス
ナスカ:ガラパゴス - イースター - ファン・フェルナンデス
南極:-


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki