サンゴ礁(サンゴしょう・珊瑚礁・さんご礁・ ⇒Coral reef)は、造礁サンゴの群落によって作られた地形の一つ。熱帯の外洋に面した海岸によく発達する。
目次
1 概要
2 分類
2.1 サンゴ礁の構成と化石
3 サンゴ礁の環境と生物
3.1 海岸
3.2 礁の内側
3.3 藻場
3.4 礁の外側
3.5 危険な生物
4 サンゴ礁の生態系
5 サンゴ礁の危機
5.1 赤土流出
5.2 白化
5.3 オニヒトデ
5.4 青酸カリ
6 関連項目
7 サンゴの移植・植付け
8 日本企業が取り組む主なサンゴ礁保全活動
9 脚注
10 外部リンク
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造礁サンゴの繁殖に適している海は、25-30℃ほどの高水温、3-4%ほどの高い塩分濃度、深くても水深30mほどの浅くてきれいな海域である。地球は西から東へ自転するため、赤道付近では海水が自転に置き去りにされる形で西向きの暖流が発生し、高緯度地方からの寒流がその後に入りこんでいる。太平洋、インド洋、大西洋どれも西側にサンゴ礁が集中し、東側にあまり見られないのはこの理由による。また、大規模なサンゴ礁でも、河口域を避ける形をとっているのが見られる。
日本では南西諸島や伊豆諸島、小笠原諸島など南部の島嶼部でサンゴ礁が見られるが、サンゴ礁は水温18℃ほどまで形成されるので、日本本土でも小規模なものならば対馬海峡以南と房総半島以南の各地で見られる。
造礁サンゴにはミドリイシ、ノウサンゴ、キクメイシなど数百種類もあるが、これらは直径1cm足らずのイソギンチャクに似た小さなポリプがたくさん集まって群体をなしたもので、様々な形のサンゴは、たくさんのポリプがそれぞれの種類によって独自の骨格を形成したものである。
サンゴのポリプはプランクトンを捕食するが、体内に褐虫藻を共生させて光合成させており、その栄養分をもらうこともできる。成長したポリプは分裂して増え、海水中の二酸化炭素やカルシウムを取りこみ、炭酸カルシウムを主成分とした骨格をつくる。たくさんの造礁サンゴが生命活動を行った結果、サンゴの下には厚い石灰岩の層ができ、サンゴ自身はさらに上へ、沖へと成長する。
サンゴ礁付近の砂浜は波浪で折れたり、動物に齧られたりしたサンゴの残骸を含んで白っぽくなる。他にも貝類やウニ、有孔虫の死殻なども海岸に堆積する。このようにサンゴ礁の砂浜の砂は、その大部分が生物起源であり、多くが石灰質である。これらの石灰分が堆積し、一部が溶けて再び固まることで、砂粒を含んだまま岩石となったものがビーチロックである。
こうした生物と自然の営みが長い時間をかけて積み重なった結果、石灰岩の岩盤による広いサンゴ礁ができ、地形を変えてしまう。上空からサンゴ礁のある海域を見ると、藍色の海にサンゴ礁の浅瀬が水色やエメラルドグリーンに浮かび上がる。また、宇宙から地球を見たとき、地球に生命がある証明となるものは、夜の都市の照明、森林の緑、そして水色のサンゴ礁である。
グレート・バリア・リーフの衛星写真
サンゴ礁の地形。Shore:海岸 Inner reef:内礁 Reef crest:礁縁部 Outer reef:外礁 Reef limestone:石灰岩層
サンゴ礁はその形態により、大まかに裾礁、堡礁、環礁の3つに分けることができる。
海岸部に接して発達したサンゴ礁を裾礁(きょしょう)という。外礁(サンゴ礁の縁)に囲まれた礁の内部は浅い礁池(しょうち)となり、上空から見ると水色に見える。現在の日本のサンゴ礁のほとんどが裾礁である。
外礁が防波堤のように環状に島を取り囲み、礁と島の間にやや深い礁湖(しょうこ・ラグーン)があるものを堡礁(ほしょう)という。チューク島(トラック諸島)などが例として挙げられる。堡礁は、中央の島を取り囲んでいるもの以外に、大陸を取り囲んでいるものもいう。大陸を中心に取り囲んでいるので有名なのがオーストラリアのグレート・バリア・リーフ(大堡礁)である。
礁の中央に島がなく、環状の外礁と礁湖のみがあるものを環礁(かんしょう)という。