国際関係(こくさいかんけい International relations)とは国家と国家の間に生じるさまざまな関係を指す。
二国間関係から多国間関係までを包括する概念であり、政治的、経済的、文化的、軍事的な関係性を含んでいる。これを研究する学問に国際関係論がある。
目次
1 概説
2 国際関係史
3 国際政治
3.1 国際システム
3.2 国際紛争
3.3 国際協力
4 安全保障
4.1 国防
4.2 軍備管理
4.3 民族紛争
4.4 テロリズム
5 国際経済
5.1 世界システム
5.2 国際貿易
5.3 帝国主義
6 国際法
6.1 条約法
6.2 人権問題
7 国際機関
7.1 国際連合
7.2 地域機構
8 国際協力
8.1 南北問題
8.2 経済援助
9 各地域の国際関係
9.1 北アメリカの国際関係
9.2 南アメリカの国際関係
9.3 東アジアの国際関係
9.4 南アジアの国際関係
9.5 西アジアの国際関係
9.6 ヨーロッパの国際関係
9.7 オセアニアの国際関係
9.8 アフリカの国際関係
10 関連項目
11 関連書
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国際関係は誰により動かされており、どのようなメカニズムで動いているのかを理解するためには、まず国際関係が国内政治と決定的に異なる本質を認識しなければならない。それは国際関係の無政府性である。国家においては権力を一元的に掌握する政府機関が存在し、その政府機関によって制定された法に基づく秩序の下で社会が活動する。しかしながら複数の国家が存在する国際関係において一元的に権力を保有する超国家機関など存在しない。このことは国際関係が無政府状態、アナーキーとなることの自然な帰結だと考えられている。したがって国際関係は単一の主体により動かされているものではなく、複数の主体がそれぞれに動くことによって成り立っていると言える。
ただし無政府状態であることは無秩序状態とは異なったものである。国際関係はしばしば国際社会とも呼ばれるが、これは国際関係の主要な主体が国家であるということを示している。国家が保有するさまざまな権力の総体である主権は絶対的なものであり永久に不可分であると論じたのはジャン・ボダンであった。この近代的な主権の概念、さらに17世紀におけるウェストファリア条約は主権国家の国際的な地位を確立した。国家の要件を満たした場合のみ国家の承認明示的または黙示的方式で行われ、近代国家は独自の立法権や外交権などを行使する権限を獲得した。また国家と国家はそれぞれが承認しあうことによって外交関係を設立し、その関係性の中においてのみ国家は国家としての行為や権利を「主権の平等性」に基づいて均等に認められる。従って国家ではない単なる政治的共同体は国際社会の行為者となりえず、権限や影響力を持たない。これが国際社会の基本的な構造であった。
しかしながら現代における国際関係は国家だけが重要な主体ではなくなってきている。国際機関や多国籍企業、非政府機関(NGO)などの新たな行為主体の出現がその原因である。国際関係が進展して国境の障害が取り払われていくと、それまで近代国家だけで構成されていた国際関係に民間団体が介入するようになった。特に多国籍企業は国際経済の飛躍的な発展をもたらした一方で、このような経済の国際化は国家の主権にとっての脅威とする見方も述べられている。また国家が盛んに二国間関係だけではなく多国間関係の構築の乗り出していることは国際機関の急速な発展をもたらしている。国際機関の下では国際法秩序の構築、平和問題や軍備管理、人権問題や環境対策など多様な分野にわたって活動が行われている。また欧州連合のような国際機関では国家が自らの主権の一部を委譲するような新たな連合の形態も現れており、伝統的な国際社会のシステムは転換しつつある。
歴史的には、「他国」と捉えられる存在が現れたときから国際関係とよびうる関係の萌芽が発生し、抗争、支配、従属、協力、連合など、その関係も多様なものであった。主権国家相互による国際関係は、17世紀のウェストファリア会議などによって成立し、近代的な意味での国際社会もそれを機に成立した。