国際法(こくさいほう、英:International Law; Law of Nations、仏:Droit international public; Droit des gens、独:V?lkerrecht)とは、国際社会(「国際共同体」(仏:la communaut? internationale、英:International Community))を規律する法をいう。国際公法(Public International Law)ともいう。国家がその主権において自国内に制定する「国内法」と対比される。
目次
1 概説
2 用語
3 発達史
3.1 実定国際法の成立
3.2 近代国際法の発展
3.3 現代国際法への移行
4 種類
4.1 条約
4.2 慣習国際法
5 基本原理
6 法源
7 条約法
8 国家機関
9 国家管轄権
10 国家領域
11 国際機構法
12 海洋法
13 国際化領域
14 個人管轄
15 国際人権法
16 国際経済法
17 国際環境法
18 紛争解決
19 武力紛争法
20 国内法との関係
21 国際法は「法」であるか
22 脚注
23 教科書
24 関連項目
25 外部リンク
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国際法は、成文化されたもの(条約)と慣習によって成り立つ不文のもの(慣習法)、法の一般原則によって成り立っており、国家および国際機構の行動、そして今日ではこれに加えて、個人の行動(特に、国際人道法、国際刑事法)や多国籍企業の行動(特に、国際投資法)も、これによって法的に規律される。
「国際法」という言葉は、1873年に箕作麟祥が「International Law」の訳語として考え出し、1881年の東京大学学科改正により正式採用されたものである。幕末当時、マシュー・ペリーが日本来航の折にアメリカが日本側に対して日米和親条約締結を求めた際には国際法が「万国公法(ばんこくこうほう)」と訳されていた。この訳は中国の影響を強く受けているものと推察されている(現在は中国でも国際法を使用している)。また、他にも「列国交際法」、「宇内の公法」とも呼ばれていた。また、「Law of Nations」は一応、「国際法」と訳される場合が多いが、厳密には「諸国民の法」あるいは「諸国家の法」と訳すべきであろう。
フランス語では、「国際法」として、"Droit international public"(国際公法)と"Droit des gens"(万民法)という二つの用語がある。今日では前者が一般に用いられるが、後者は古典的な用語法で、現代では特に個人の保護を念頭においたときに用いられる(例えば、ジェノサイドを"un crime de droit des gens"と表現するものとして、「ジェノサイド条約に対する留保」国際司法裁判所勧告的意見、C.I.J.Recueil 1951, p.23)。ヨーロッパの大学における国際法の講義の名称として、"Droit des gens"を今日でも続けて用いている大学もある。
国際法は国家主権の確立によって発展するが、それまでの国際法は「君主間の法」とも呼ばれ、国家を人格的に代表する君主は人間であるために自然法により規定されるという考えによる法体系となっていた。
国際法は16世紀から17世紀のヨーロッパにおける宗教戦争の混乱を経て、オランダの法学者グローティウスやスアレス( ⇒Francisco Su?rez)、ビトリア( ⇒Francisco de Vitoria)らが創始したと考えられている。特にグローティウスの『自由海論』は当時の国際法的思考に大きな影響を与えたといわれる。ウェストファリア条約以降、国家間の紛争、通商および外交関係を規律する法として成立、発展していった。
伝統的な「国際社会」(仏:la soci?t? internationale)は、主権国家の並列状態のみが想定されており、したがって国際法の主体となりうるものは国家のみであった。この基本的な構造はそのため従来的な国際法とは、国家間の合意もしくは不文律のことのみを意味していた。会社などの法人や個人は国際法の主体となりえず、せいぜい国家が国際法に関する権利を行使する過程で影響を受ける存在でしかなかった。