元首(げんしゅ)または国家元首は、国家の首長を指す。君主制の国家では皇帝・国王などの君主、共和制の国家では大統領が元首とされている。社会主義国では中華人民共和国の国家主席や旧ソ連の最高会議幹部会議長、旧東ドイツやキューバの国家評議会議長が元首に該当する。
日本の天皇も公式には元首として扱われるが、これには反論もある。
英語のHead of stateは、国家有機体説の産物で、個人を優越する独立の生命体として国家をとらえた場合の頭に相当する部分であることに由来する。大日本帝国憲法は、国家有機体説の国家観に立脚していた。現在の日本国憲法は、一般に国家有機体説の反対概念である社会契約説の国家観に基づくと理解されている。
目次
1 世界各国の元首
1.1 専制国家の元首
1.2 絶対君主制の元首
1.3 大統領制国家の元首
1.4 半大統領制国家の元首
1.5 議会君主制・議会共和制国家の元首
1.6 一切の権力を有さない元首
2 日本国の元首
2.1 大日本帝国憲法における天皇の権限
2.2 日本国憲法における天皇の権限
2.3 兵は誰に忠誠を誓うか
3 日本の元首は天皇か
3.1 公式見解
3.2 公式見解を支持する立場
3.3 公式見解に反対する立場
3.4 天皇を元首としない説
4 その他
4.1 元首が宗教の首長を兼ねる例
4.2 古代ローマの「元首」
5 参考資料
6 注釈
7 関連項目
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元首に関する規程を持たない国も少なくなく、そうした国での元首は慣習上のものである。各国の憲法により、元首が政治の実権を持つ場合も持たない場合もある。実権の有無、統治形態の違いにかかわらず、元首は国家の長としての特別な権威を持つべきだと考えられている。しかし同時に自由主義、および国民主権の立場からそうした権威は不要であるとする考えもある。
一般的に元首は一人とされるが、例外もいくつかある。
サンマリノ共和国では、二名の執政が元首
アンドラ公国では、フランスの大統領とウルヘル司教が「共同元首」
以下の項目において元首の大まかな分類を行う。
終身大統領のような独任制の元首が、強大な政治的権限を有している。一部の軍部・宗教団体・部族・外部勢力による傀儡政権といった特定の集団が、独裁的な権力を掌握している場合も多い。これらの場合、形式的に議会は存在していても、元首や特定集団の追認機関に過ぎない。
アフリカ諸国や、いわゆる「開発独裁」制を敷く国家、かつての南米の多くが、これに分類される。
皇帝、国王のような世襲の元首が、強大な政治的権限を有している。王家が富裕で国家から歳費を支給されていないことが多い。そのため、政府や議会が歳費の支給を停止して、君主の権限である大権を制限させることができない。さらに、君主による統治の正当化が行われている。
リヒテンシュタインの公(侯)[1]や、サウジアラビアやオマーンなどのスルターンが、これに分類される。