ミスト散布(ミストさんぷ)とは、液体を人工的に霧状にして降りかけたり撒き散らすことを言う。液体は水の場合が多いが、薬剤も用途によっては用いられる。ミスト(英語:Mist)とは霧のことであり、「霧散布(きりさんぷ)」、「噴霧(ふんむ)」や「ウオーターミスト」などとも呼ばれ、また英語では「misting system」、「mist spray」や「mist spraying」などと呼ばれる[1]。
目次
1 歴史
2 湿度や湿潤を得る
3 薬剤の散布
4 気化熱の利用
4.1 散布装置の仕組
4.2 設置例
4.3 その他
5 関連項目
6 参考・脚注
7 外部リンク
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人工的に霧を作ることは古くからベンチュリの機構を利用した霧吹きが知られている。道具としての霧吹きは障子を張った後に障子紙を引き伸ばす目的で、また蒸気を噴霧するスチームアイロンの出現以前は衣類のアイロンがけの前に、紙や布を霧状の水で湿らせ、その後に乾かして皺(しわ)を伸ばすことに使われてきた。霧吹きによって霧を作る事はミスト散布などとは呼ばれなかったが、広義ではこれらも含めミスト散布と言える。人工的な霧の工業・商業的な利用は1979年に自然界のもやのように創り出す、世界特許を取得したノズルの開発に成功した「霧のいけうち」に始まる[2]。
一般的には適度な湿度を得るものとして加湿器がある。また各種の工業や産業においてもそれらの工程のなかで適切な湿度を得たり、一定の湿度を保つ事は、温度とともに重要なことである。これらの例として、印刷や写真のポジと呼ばれる陽画紙の現像工程などでは極度な乾燥状態では紙がカールして丸くなることがあるが、適切な湿度を保ってカールを防ぐことがある。また、室内の湿度を適切にして静電気の発生を防ぐなども行われる。このほか、食品の倉庫での保存、縫製の際の糸切れ防止や陶磁器を焼く前や塗装の乾燥工程でひびが入る事の防止、適度な湿度が必要なキノコの栽培、粉塵の飛散防止など利用範囲は広い[3][4][5][6]。 また、適切な湿度をミスト散布によって得ることはインフルエンザウイルスなどの発生の抑止や死滅の効果もあるとされる[7]。他にも、化学的な消化剤を使わないとして「ウオーターミスト」などと呼ぶ水噴霧による消火も行われる。[8]
ガーデニング、園芸、農業や林業などでは液体の薬剤を必要最小限とするために、滴として振り掛ける無駄を避け、霧状にして噴霧し、その使用量を節約する事があるがこれもミスト散布である。特に畜産農家では糞にかける消臭剤を効率よく噴霧できることが知られている。 ただし、屋外ではドリフト(英語:drift)とも言われる浮遊(対象物以外への飛散)の可能性があるため、細かい霧は適さない。主に屋内における使用において効果的である。 この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。
水を人工的に霧(ミスト)として散布し、その気化熱の吸収を利用した冷却を目的とする利用が行われる。霧の中に入ると涼しく感ずる事は古くから多くの人が経験し知られている。打ち水も水の蒸発の気化熱の吸収で涼しくなる。初めて冷却を目的としたミスト散布は辻本誠[9]や能美防災などによって2003年7月下旬から8月中旬にかけて実験が行われ[1]、2005年の「愛・地球博」で一般に公開されてからビルや公共施設などの屋外や屋内での冷房や冷却設備として広く利用され始めた[10]。 霧状となった水はその粒子が極めて小さいために素早く蒸発し、また肌や服が濡れることもない[11]。 霧は水を高圧ポンプで圧縮し、配管を経て微細な穴を持つノズルから噴射されることによって作られ、水は微細なほぼ径5?30ミクロンの粒子となる。 辻本誠などによれば水の粒子の「ザウター平均粒径(Sauter mean diameter)」[12][13]を16ミクロンとしたと言われる。