この項目は商標との統合が提案されています。
統合に関する議論はノート:商標問題を参照してください。
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商標問題(しょうひょうもんだい)とは、商標の登録の可否、もしくは登録された商標の有効性や侵害の有無等を巡って、商標の出願人や権利者と、商標の使用者や公衆等との間で生じる種々の問題を言う。
特に近年、一般に広く使われている名称等が、商標登録出願されたり、商標登録される例がしばしば見られ、問題となっている。このような商標が登録された場合には、それまで普通名称であると認識し、登録することなく商標として使用してきた者が、突然、その商標を使用できなくなるという事態が起こり得る。
目次
1 商標問題の背景
1.1 商標問題を招く商標法の誤解
1.2 商標問題を招く他の原因
2 主な商標問題
2.1 日本国内
2.2 日本国外
2.2.1 アメリカ合衆国
2.2.2 中華人民共和国
2.2.3 大韓民国
3 脚注
4 関連項目
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このような問題が起こる背景には、
出願人による不適切な商標登録出願
特許庁での審査の誤り
商標使用者・公衆の商標制度についての理解不足
等があると考えられる。
中でも、商標問題が生じるのは、商標権を保護する商標法の内容が一般に浸透しておらず、商標権が万能であるという誤解によることが多い。実際には、商標法における商標権者の権利行使には、以下のような限界がある。
商標権は、商品やその包装に商標を付すことや、付したものを売買したりすること(商標の使用)を独占的に行うことができる権利なので、新聞・雑誌やウェブサイト等の文章中に登録商標を使用すること等は通常は商標権侵害にはならない。(商標法2条、25条)
商標登録出願には、商品区分と指定商品の記載が必要で、商標権は登録された商標の商品区分と指定商品についてのみ生じるので、その他の商品について商標を使用しても商標権侵害にはならない。(商標法25条)
商標登録されても、既存の特許権、実用新案権、著作権に触れるものは、これらの権利者に許諾することなく使用できない。(商標法29条)
商標登録がされても、商標登録される以前に該当する商標を使用していた企業団体等は、先使用権が認められ、引き続き無償で使用できる。(商標法33条)
社会で広く浸透した名称や標章は、「公共の共有財」であるという意識が強く、法律上認められるとしても、特定の企業が権利を独占することに嫌悪を感じるため、強い批判が起きる(後述する「水まんじゅう」、「NPO」、「のまネコ問題」はこの意識のもとで問題が顕在化したものと考えられる。)。
内容を理解するのに専門的な知識が必要な特許等とは異なり、商標は日常生活でなじみがあるものが多く、法律上の当否はともかく、似ているか否かについてだれもが意見を持つことができる。また、このような直感的判断と商標法に基づく判断に齟齬がある場合には、違和感を抱きやすい。
アメリカ合衆国の商標法は使用主義を取っており、実際の商品への使用が証明されないと商標の権利の効力が生じないが、日本の商標法では登録主義を取っており、登録時の使用証明が求められないため、実際には商標を使用していない者が、投機的に商標登録出願を行い、権利を取得することが可能である。
日本国内
ひよ子
ひよ子#商標をめぐる争い参照。
水まんじゅう
1994年に、水まんじゅうを名物とする大垣市に所在する業者が、山崎製パンによって「水まんじゅう」が商標登録出願されたことを発見し、山崎製パンに抗議をした。山崎製パンは無償の使用権供与を提案したものの、大垣市の業者は納得せず、普通名称であるとして異議の申し立て等を行った結果、山崎製パンは出願を取り下げた[1]。
ビジュアルノベル
他社が使用していたゲームジャンルの名称「ビジュアルノベル」をコナミが商標登録出願したが、この出願を含む一連のコナミの商標登録出願に対してユーザーによる抗議や不買運動が起きた。最終的に出願は特許庁により拒絶査定され、当初は「ビジュアルノベル」の名称を冠する予定であった「プレイノベル・サイレントヒル」は「プレイノベル」にジャンル名を変更して発売された。コナミ#コナミの知的財産戦略とその批判及びビジュアルノベル#雑記も参照。
NPO・ボランティア
2003年に角川書店が雑誌について出願した「NPO」および「ボランティア」の商標登録が認められた。これに対し、NPO(非営利組織)などから反発が起こり、この問題は国会でも取り上げられた。結局、あるNPOが異議を申し立て、特許庁はこれを認めて登録は取り消された。なお、角川書店は特許庁の決定に対して不服を申し立てなかった[2]。
阪神優勝
2003年に、千葉県内の男性が被服等について「阪神優勝」の商標を登録していたことが判明した。男性は当初「阪神地区の優勝の意味」と主張したが、阪神タイガースは無効審判を請求し、特許庁が請求を認め登録は無効とされた[3]。この男性は「巨人優勝」の商標を使った商品の申請も行おうとしたがこれも即座却下された。(阪神タイガース#「阪神優勝」のロゴ商標問題参照)
フルブラウザ
2005年にNTTドコモが「フルブラウザ」を商標登録出願したが、「フルブラウザ」は携帯端末単体でPC向けWebサイトを見ることができるブラウザをさす普通名称として用いられており、仮に登録された場合には他社が商標として使用することができなくなるため問題となった。この商標は結局登録されなかった。なお、NTTドコモは2000年にも「ブラウザ」を出願したが、登録されなかった[4][5]。