『吸血鬼ゴケミドロ』(きゅうけつきゴケミドロ)は、1968年に公開された松竹製作の怪奇特撮映画第一弾。深作欣二監督、丸山明宏主演『黒蜥蜴』の併映作。
英題は、GOKE, Body-Snatcher GOKE, Body Snatcher from Hell。
タイトルのゴケミドロとは、宇宙から空飛ぶ円盤で飛来した、人類よりも高い知能を持った寄生生物の名である。
侵略テーマ、人類破滅テーマのSFであり、緊迫した人間関係と全編を覆うペシミスティックな雰囲気は未だにファンが多い。映画監督のクエンティン・タランティーノも本作の大ファンであることを公言していて、映画『キル・ビル』では、本作の1シーン(冒頭の旅客機操縦席から見える真っ赤な空)のオマージュが見られる。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
目次
1 ストーリー
2 スタッフ
3 キャスト
4 エピソード
5 関連項目
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1960年代後半の日本。羽田空港から伊丹空港に向かう小型旅客機が、外国大使を暗殺して逃亡中だったテロリスト・寺岡によってハイジャックされた。その直後、旅客機は謎の火の玉と接触して、見知らぬ山中に不時着した。
奇跡的に生き残ったのは10人。副操縦士の杉坂、スチュワーデスの朝倉、次期総理大臣候補である政治家・真野、兵器製造会社の重役・徳安とその妻で真野の愛人でもある法子、精神科医の百武、宇宙生物学者の佐賀、ベトナム戦争で夫と死別した未亡人・ニール、時限爆弾を持ち込んだ自殺志願者の松宮、そしてテロリスト寺岡。
他の生存者を銃で脅して逃走した寺岡は、岩陰でオレンジ色に輝く UFO を発見、吸い込まれるように中に入っていく。寺岡の額が縦にぱっくりと裂け、その中にアメーバ状の宇宙生物・ゴケミドロが侵入していった。血液を常食とするゴケミドロに寄生された人間は吸血鬼となるのだ。そして寺岡は生き残った人々を襲い始める。
吸血鬼の魔手から逃れようとエゴを剥き出しにした争いで、また吸血鬼に襲われて次々と死んでいく生存者。最後まで冷静さを失わなかった杉坂と朝倉はかろうじて吸血鬼の襲撃から逃れ、ようやく人里(有料道路の料金所)にたどり着くが、目に入る限りの人間は全て血を吸われて死んでいた。ゴケミドロの地球総攻撃は既に始まっていたのだ。上空を飛ぶ円盤を観て、杉坂は叫ぶ。「遅すぎたんだ。何もかも遅すぎたんだ……!」
スタッフ
監督:佐藤肇
脚本:高久進、小林久三
製作:猪股尭
撮影:平瀬静雄
音楽:菊池俊輔
美術:芳野尹孝
編集:寺田昭光
特撮:ピープロ
キャスト
杉坂英:吉田輝雄
朝倉かずみ:佐藤友美
真野剛造:北村英三
佐賀敏行:高橋昌也
ニール:キャシー・ホーラン
寺岡博文:高英男
百武:加藤和夫
徳安:金子信雄
徳安法子:楠侑子
松宮:山本紀彦
機長:西本裕行
エピソード
タイトルの「ゴケミドロ」の由来は、京都にある「苔寺」と「深泥池」を合わした造語であり、命名者はうしおそうじである。
本作品は前年の1967年に、ピープロが企画したテレビ特撮シリーズが元になっている。内容は、地球に不時着したUFOに乗っていた、人間に乗り移れる善玉の宇宙人と、その機内食料だったが、野性に還り凶暴化した宇宙生物「ゴケミドロ」との戦いを描いたもので、高山良策によるゴケミドロのぬいぐるみが登場するパイロットフィルムも製作された。
こういった経緯で、特撮はピープロが担当している。ゴケミドロの円盤はそのまま「宇宙猿人ゴリ」のゴリ博士の円盤に流用されている。
関連項目
映画「吸血髑髏船」:松竹の怪奇特撮映画第二弾
カテゴリ: 特撮映画 | 日本の映画作品 | 1968年の映画 | SF映画 | ホラー映画 | 吸血鬼を題材とした映画作品 | 架空の地球外生命体
更新日時:2008年10月10日(金)04:41
取得日時:2008/11/16 23:15