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同時履行の抗弁権(どうじりこうのこうべんけん)とは、双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができるとする権利(抗弁権)である。双務契約の当事者の公平を図るという観点から認められた権利である(履行上の牽連(けんれん)関係)。日本の民法においては、 ⇒民法第533条に定められている抗弁権が有名である。
日本の民法について以下では、条数のみ記載する。
目次
1 要件
2 効果
2.1 存在効
2.2 行使効
3 留置権との違い
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要件
同一の双務契約から発生した二つの債務が存在すること。
それぞれの契約類型につき、どの債務同士が同時履行の関係にあたるかが争いになる。また、双務契約の当事者以外の者にも、法令の規定により、当事者間の公平を図る目的で特別に付与されることがある。その例として、解除の際の原状回復及び損害賠償( ⇒546条)、担保責任( ⇒571条、 ⇒634条、 ⇒借地借家法第10条第4項)などがある。
相手方の債務が弁済期にあること。
当事者の一方が先履行の義務を負っている場合に解釈上の問題が生じる。
相手方が債務の履行および弁済の提供をしないで履行の請求をしてきたこと。
一度弁済の提供がなされた場合について、解釈上の問題が生じる。
同時履行の抗弁権の存在は、履行遅滞の違法性阻却事由に当たるとされている。これを同時履行の抗弁権の存在効という。
具体的には訴訟の際に、相手の履行遅滞を主張して解除等を求める者は、相手方の同時履行の抗弁権の不存在を主張しなければ、主張自体失当ということになる。
訴訟において抗弁として同時履行の抗弁権が主張されると、引換給付の判決がなされる(大審院明治44年12月11日判決民録17輯772頁)。この判決を執行するときは、債権者の側が反対給付の履行又は履行の提供があったことを証明しなければ、執行を開始することができない( ⇒民事執行法第31条1項)。
意思表示をすべきことを債務者に命ずる引換給付の判決は、債権者が反対給付又はその提供のあったことを証する文書を提出しなければ、執行文が付与されない(174条2項)。 このように、権利抗弁として主張し、引換給付判決の出る効果を同時履行の抗弁権の行使効という。
留置権も参照
同時履行の抗弁権に類似するものに留置権がある。留置権も同時履行の抗弁権と同様に公平を図るという原理に基づき、履行拒絶の権能を持つ。ただし、同時履行の抗弁権は債権的なものであるのに対し、留置権は物権であることからも解るように、その性質は大きく異なる。以下にその取り扱いが異なる主要な点を挙げる。
行使の原因
同時履行の抗弁権は当該契約上の反対債権あるいはそれに準ずる債権のみに限られる。留置権は契約のほかに、不法行為に基づく債権であっても可。
拒絶できる内容
同時履行の抗弁権は、履行を拒絶するものであるから制限が無い。留置権は物の引渡しのみ拒絶できる。
行使可能な相手方
同時履行の抗弁権は当該契約の相手方にのみ行使できる。留置権は誰に対しても留置権を行使できる。
代担保の提供による消滅
同時履行の抗弁権は不可、留置権は可。
などして下さる協力者を求めています(P:法学/PJ法学)。
カテゴリ: 法関連のスタブ項目 | 民法
更新日時:2008年7月2日(水)10:04
取得日時:2008/07/20 11:58