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受動喫煙と肺癌の関係(じゅどうきつえんとはいがんのかんけい)とは、受動喫煙は、肺癌と関連するか否か、肺癌の原因か否か、という議論に対する答えである。
目次
1 概略
2 医学界での研究の歴史
2.1 研究のはじまり
2.2 関連性の確立
2.3 因果関係の可能性あり
2.4 因果関係の確立
3 関連学会の声明
3.1 国際肺癌学会 東京宣言
3.2 日本呼吸器学会 受動喫煙と肺ガンの関連についての声明
4 医学界の結論への反発
4.1 エンストローム論文
4.2 日本たばこ産業の反論
5 参考文献
6 関連項目
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能動喫煙が肺癌の原因と確定した後、1981年に初めて受動喫煙と肺癌の関係を研究した論文3件が発表された。その後のこの分野では研究発表があいつぎ、1990年代までに、すでに医学界では、「受動喫煙は、人間の肺癌の発症と関連するだけでなく原因でもあると確立している」とされていた。
米国保健省が1964年に発表した「公衆衛生長官報告書(Surgeon General’s report)」は、それまでの研究を検討し、能動喫煙を肺癌の原因のひとつとした。この後、喫煙と肺癌に関する研究対象は、受動喫煙へと移っていった。
1981年、いわゆる平山論文を皮切りに、受動喫煙と肺癌の関連を調べる初めての論文が3報発表され、受動喫煙による深刻な害が懸念されはじめた。しかし翌1982年、米国保健省はこの3論文に関し、受動喫煙が肺癌を起こすかどうかはデータ不足でわからない、としている。[1]
その後4つの疫学論文が発表され、1986年、国際がん研究機関(IARC:WHOの下部機関)は、合わせて7つの論文を総合評価し、モノグラフ[2]の中でこう述べている:
主流煙・副流煙の性質、受動喫煙で吸収される物質、発癌物質への曝露で見られる定量的な用量効果関係の存在、などの知見から、受動喫煙は発癌のリスクを上昇させると結論できる。
同じ1986年、米国の学術研究会議(National Research Council)は、受動喫煙・肺癌に関する12の論文を検討し、発表した[3]:
疫学による証拠は重く、非喫煙者の環境たばこ煙(environmental tobacco smoke/ETS)への曝露と肺癌が関連すると示している。喫煙者の配偶者は、非喫煙者の配偶者より、肺癌リスクは34%上がると見積もられる。
同じ1986年、米国保健省は、配偶者からの受動喫煙と肺癌に関する、1982年以降の12の論文を検討し、受動喫煙が肺癌の原因となる可能性があるとした。たばこ煙の中の50以上の発癌物質も同定されているため、受動喫煙が肺癌の原因であっても生理学上不思議ではないと結論されている。