動力車操縦者(どうりょくしゃそうじゅうしゃ)免許とは、鉄道・軌道運転士になるために必要な免許。国土交通省が実施する動力車操縦者試験に合格しなければならない。動力車操縦者資格の保有を証明して交付される公文書を動力車操縦者運転免許証という。
以前は、公共団体の経営する鉄軌道(業として営まない)で動力車を操縦するにあたっては、所定の講習を受けることを前提に動力車操縦者運転免許の取得は対象外とされていたが、2006年10月1日より運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律施行に伴い、公共団体の経営する鉄軌道においても動力車操縦者運転免許の取得が義務づけられた。
ただし、人力、蒸気機関車以外の外燃機関(スターリングエンジン、バキュームエンジン)や、線路の勾配の利用、直接に水力・風力(ヨットのようなもの)を利用、牛・馬・犬などの動物の力を使用する動力車の操縦にはこの省令に規定が存在しないため、車掌と同様に鉄道事業者・索道事業者・軌道経営者による教育・訓練のみで運転可能ある。2008年現在、索道・鋼索鉄道には、ケーブルへの動力装置はあるが、この省令上の動力車に当るものがないため、現在のところは車掌の場合と同様に教育並びに訓練のみで運転可能である。操車場等で突放・流転入換中の客貨車の操縦は、その車両自体の動力によるものではないため、動力車の操縦とはされない。
目次
1 分類
2 試験
2.1 試験科目
3 受験資格
4 訓練・教習
4.1 養成費用
5 免許の更新
6 その他
7 関連項目
8 外部リンク
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分類
甲種蒸気機関車運転免許
甲種電気車運転免許
甲種内燃車運転免許
乙種蒸気機関車運転免許
乙種電気車運転免許
乙種内燃車運転免許
新幹線電気車運転免許
第一種磁気誘導式電気車運転免許
第二種磁気誘導式電気車運転免許
第一種磁気誘導式内燃車運転免許
第二種磁気誘導式内燃車運転免許
無軌条電車運転免許
「甲種」免許は、鉄道事業法で定める鉄道(一般のJR・私鉄路線などの専用敷地を走行する)を走行する動力車を操縦する場合に必要な資格で、「乙種」とは軌道法で定める軌道(道路上に敷設された軌道を走る路面電車)を走行する動力車を操縦する場合に必要な資格である。
「第一種」免許は特に限定項目はなし、「第二種」は専ら自動運転を行う区間で自動運転が不能になった場合に限り、最寄の駅又は車庫まで操縦する場合に限るものとしている。同種の限定項目は「甲種」「乙種」免許にも存在するが、「運転免許の条件」に記載しており免許上の区分けはない。
なお「内燃車」とは内燃機関(エンジン)で動く車両、「磁気誘導式」とは愛知万博でのIMTSのように、他車および地上と通信を行いながら軌道上を自動操舵する方法、「無軌条電車」とは俗にいうトロリーバスのことである。
国土交通省が認可した動力車操縦者養成所(施設)で専門の教育訓練を受けるか、国土交通省動力車操縦者試験に合格しなければならない。
視力、色覚、心電図等のチェックをクリアする必要がある。かつては裸眼視力0.2以上という条件があったが、現在は廃止された。矯正視力は1.0以上。ただし、レンズの屈折度が近視の場合は8.0D(ディオプトリ)以下、遠視では3.0D以下の眼鏡で矯正できる場合に限られる。
また、色覚は少しでも異常があると不合格となる。
これらの規定は、多くの鉄道会社の入社試験を受ける際の受験資格にもなっている。この為、入社試験受験の段階で規定をクリアしていなくてはならない。
第二種磁気誘導式電気車運転免許・第二種磁気誘導式内燃車運転免許・無軌条電車運転免許は、自動車の大型二種運転免許を持っていれば下記試験は全項目免除となり、個人でも現在取得可能である。
試験科目
身体検査
適性検査
筆記試験
甲種蒸気機関車
鉄道に関する技術上の基準を定める省令
運転の安全の確保に関する省令
蒸気機関車の構造及び機能
運転理論
一般常識
乙種蒸気機関車
軌道運転規則
運転の安全の確保に関する省令
道路交通法及び道路交通法施行令
蒸気機関車の構造及び機能
運転理論
一般常識
甲種電気車
鉄道に関する技術上の基準を定める省令
運転の安全の確保に関する省令
電気車の構造及び機能
運転理論
一般常識
乙種電気車
軌道運転規則
運転の安全の確保に関する省令
道路交通法及び道路交通法施行令
電気車の構造及び機能
運転理論
一般常識
甲種内燃車
鉄道に関する技術上の基準を定める省令
運転の安全の確保に関する省令
内燃車の構造及び機能
運転理論
一般常識
乙種内燃車
軌道運転規則
運転の安全の確保に関する省令
道路交通法及び道路交通法施行令
内燃車の構造及び機能
運転理論
一般常識
新幹線電気車
鉄道に関する技術上の基準を定める省令