労働(ろうどう)とは、人間が道具を用いて対象にはたらきかけ、人間にとって有用で価値のあるものをつくりだす行為である。
また、商品としての労働力は、肉体や頭脳を提供する代わりに、賃金を得る行動であるとも定義される。賃金を得ない活動はボランティアと呼ばれる。
道具・機械・建物・交通・通信(労働手段)を用い、土地・森林・水域・地中資源・原料(労働対象)に対して行なわれる。労働手段と労働対象を合わせて生産手段という。
目次
1 形態
2 歴史
2.1 労働と宗教
2.2 プロテスタンティズム
2.3 マルクス経済学
2.4 近代経済学
3 法律
3.1 労働者
3.2 勤労者
4 労働関係の機関
5 就職
6 職業
7 労働組合
8 労働形態
9 労働政策
10 脚注
11 関連項目
//
情報通信ネットワークの発展につれ、IT機器等を活用して働くテレワークというワークスタイルなどが出現し、労働の形態は多様化しつつある。
旧約聖書によれば、労働とはアダムとイブが罰として神より与えられたものであるという。キリスト教ではこの解釈をそのまま捉えているが、ユダヤ教では労働は神から命じられた神聖な行為と考えられている[1]。同様に日本の古事記でも高天原では神々が労働をしていたとあり、従って人々の労働も神の行った神聖な行為と同等と考えられていた。これらを「労働懲罰説・神事説」といったように呼称することもある。このことが労働意識の差に繋がっていると主張するものもいる。
プロテスタントは労働そのものに価値を認める天職の概念を見出した。この立場では、節欲して消費を抑えて投資することが推奨される。このようなプロテスタンティズムの倫理こそが資本主義を可能にしたと考えた者にマックス・ウェーバーがいる。
労働価値説に基づくマルクス経済学では、労働そのもの・労働手段・労働対象の各々は労働過程を構成する。この労働過程は、人間と自然との間の物質代謝の一般的な条件(マルクス)であり、自然を変化させて生活手段を作り出すばかりでなく、自分自身の潜在的な力をも発展させる。いわば道具を作る動物a tool-making animal(フランクリン)として人間を捉えるこの立場からは、労働手段の使用こそが人間の労働の本質であって、人間を動物から区別するものは労働である。また私的な労働は、その成果である生産物が商品として交換されて社会的労働となることによってはじめて、社会的分業の一部となる。またラテン語のalienato(他人のものにする)に由来する疎外された労働が語られる。
近代経済学では、労働は非効用として捉えられる。この立場では、労働は節約されるべき費用であるにすぎない。反対に余暇は効用として捉えられているが、これは主として個人的な私生活における娯楽を想定したもので、古代ギリシアにおける公共生活に携わるための閑暇とは異なるものである。
法律
憲法
労働基本権
労働運動
労働法
労働基準法
労働組合法
労働関係調整法
男女雇用機会均等法
最低賃金法
労働者
労働基準法第九条では「職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者」と定義される。
労働契約法第二条では「使用者に使用されて労働し、賃金を支払われる者」と定義される。
労働組合法第三条では「職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によって生活する者」と定義される。
最低賃金法第二条第一項及び家内労働法第二条第六項では「労働基準法第九条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)」と定義される。
労働組合法では、失業者を含むが、労働基準法では含まない。これは、労働基準法が使用者と労働者の間での労働基準を規定した法の観点による。
勤労者財産形成促進法第二条において「職業の種類を問わず、事業主に雇用される者」と定義される。