?刺胞動物
Chrysaora quinquecirrha
分類
界 :動物界 ⇒Animalia
門 :刺胞動物門 ⇒Cnidaria
綱
ヒドロ虫綱 ⇒Hydrozoa
Polypodiozoa綱 ⇒Polypodiozoa
箱虫綱 ⇒Cubozoa
十文字クラゲ綱 ⇒Staurozoa
鉢虫綱 ⇒Scyphozoa
花虫綱 ⇒Anthozoa
刺胞動物(しほうどうぶつ)とは、刺胞動物門に属する約11000種にのぼる生物の総称である。ほぼ全てが水界に棲息し,大部分が海産である。「刺胞」と呼ばれる、毒液を注入する針(刺糸)を備えた細胞内小器官をもつ細胞があることからこの名で呼ばれる。体は単純で,二胚葉動物である。
クラゲ、イソギンチャク、ウミトサカ,ウミエラ,サンゴなどが刺胞動物に属する。かつては有櫛動物(クシクラゲ類)と共に腔腸動物門として分類されていたが,有櫛動物は刺胞動物とは体制が大きく異なることから,現在では異なる門として整理されている。刺胞動物は先カンブリア期の地層に既に,化石として姿をとどめている。
目次
1 特徴
2 分類
2.1 ヒドロ虫綱 Hydrozoa
2.2 Polypodiozoa綱 Polypodiozoa
2.3 箱虫綱 Cubozoa
2.4 十文字クラゲ綱 Staurozoa
2.5 鉢虫綱 Scyphozoa
2.6 花虫綱 Anthozoa
3 参考文献
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二胚葉の動物であり、体を形成している細胞はおもに外側の外胚葉と、内側の内胚葉の2層からなる。これらの間には「中膠」(間充織)とよばれる寒天状の組織がある。クラゲでは「中膠」が特に発達している。体制は付着性のポリプ型と、漂泳性のクラゲの2種類の様式がある。ポリプはほぼ円筒形で、反口側で器物に付着し、口盤の周囲に触手を並べる。サンゴなどのように群体を形成するものも多い。クラゲは傘状でその周囲に触手が並ぶ。クラゲは一般にはプランクトンとして生活している。生活環のなかにどちらか一方しか持たないものもあるが、これらの様式を交互に繰り返していく種も多い。ポリプ型は無性生殖をするものが多く、クラゲ型とポリプ型を持つものは世代交代をすると言われることがある。なお、この二つの中間的な型として、円筒形の体の側面から触手を出す型があり、これをアクチヌラという。一部のヒドロ虫類の幼生に見られる。なお、生物としてのクラゲについてはクラゲを、体制としてのクラゲについてはクラゲ (体制)を参照。
原始的であるが、体を形成する組織・器官の分化が見られる。海綿動物とは異なり、個体性も基本的には明確である。独立した消化器や循環器系をもたず、胃水管系とよばれる体内の腔所がこれらの機能を担っている。肛門はなく、口によって摂食、排泄の両方をおこなう。体表面には原始的な感覚器や筋細胞が存在する。特にクラゲ類では平衡胞や眼が発達したものもある。網目状の神経系を形成しているが、中枢神経は分化していない。これを散在神経系という。
刺胞動物はすべて基本的には肉食性であり、触手に接触した動物を刺胞の毒で麻痺させたり,刺胞から出る粘着性の刺糸でからめとって、摂食している。ただし、共生藻類を持ち,共生藻から有機物を得ているものもある。多くの種は海産で、海表面から深海底,砂泥の間隙中まで,あらゆる場所に見られる。淡水に棲息する種や,チョウザメなど魚類に寄生する種類もいる。
刺胞動物の歴史は古く、約7億年前の化石であるエディアカラ生物群から、ヒドロ虫綱に属すると見られる動物の化石がみつかっている。刺胞動物門の起源について、ヒドロ虫綱が最も原始的であるとする説(ヘッケル説)と、花虫綱が最も原始的であるとする説(ハッジ説)の2つの見解があるが、近年の分子生物学的な研究では、前者を支持する知見が得られている。
ヒドロ虫綱、Polypodiozoa綱、箱虫綱、十文字クラゲ綱、鉢虫綱、花虫綱の6綱に分類される。この内の箱虫綱と十文字クラゲ綱は少し前までは鉢虫綱に所属させていたため、現在でもそのような体系を取る本が少なくない。クラゲ型の生活様式をとらない花虫綱のみを花虫亜門として、ヒドロ虫綱、箱虫綱、十文字クラゲ綱、鉢虫綱の4綱を水母亜門(クラゲ亜門)としてまとめることもある。
ヒドラ、カツオノエボシなどが属する。ポリプ型、クラゲ型の両方を持ち、どちらが優勢かは群によって異なり、どちらかのみをもつ種も含まれる。いずれも、プラヌラ幼生とよばれる幼生の時点では単独で自由に遊泳できる。