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利子(りし)とは、貸借した金銭などに対して、ある一定利率で支払われる対価。利息(りそく)と利子は通常同じ意味で使われるが、借りた場合に支払うものを利子、貸した場合に受け取るものを利息と使い分けることがある。また、銀行預金では利息、郵便貯金では利子と呼ぶ。法律用語としては利息を用いるのが通常である。
米の貸し借りの対価として支払われる「利子米」のように、利子は金銭以外で支払われる場合にも用いられる用語であるが、金利(きんり)は金銭での対価に限って使う用語である。
目次
1 定義
2 利子の本質
3 単利と複利
4 金利の表示方法
5 日数の計算方法
6 実質年率、アドオン金利
7 経済と金利
8 歴史
9 日本における利息と法的規律
9.1 利息債権
9.2 法定利息と約定利息
9.3 法定利率
9.4 制限利息
10 日本における利子の課税上の取扱い
10.1 個人の受取利子
10.2 個人の支払利子
10.3 法人の受取利子
10.4 法人の支払利子
11 連続複利と元利合計
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利子は金額を指す。利率(りりつ)は元本(債券の額面)に対する1年間の利子の割合を指す。利回り(りまわり)は、投資金額に対する1年間の利子の割合。金利は金額と割合のどちらも指す。金額は増減で、割合は高低である。だから、利子が増えるとは言っても、利率が増えるとは言わない。おなじく、利率が低いとは言っても、利子が低いとは言わない。
経済学的な定義では『将来時点における資金の、現在時点における相対的な価格』という。また、法律学的な定義では『元本債権の存在を前提とし、元本使用の対価としてその金額と存続期間に比例して、一定利率をもって支払われる金銭その他の代替物』である。
もっとも、実際の金融取引における利子の本質については、上記の定義のように単に金銭の時間的な価値のみで説明しうるのではなく、利子とは、金銭の時間的価値、金融機関の提供するサービスの対価、債権の貸倒れに対する保証料ないしは保険料などが複雑に合成されたものと見ることもできる。ただ、サービスの対価も保険料も、時間が経過し「将来」となっていくことと密接であるため、金利と時間の関係は不可分である。
金利の高低は経済の景気動向を左右することがある。政府や中央銀行が公定歩合を変更することによって基準金利を決定できる場合が多い。経済学的には、貨幣市場における価格に相当する。
金利には、名目金利と実質金利が存在する。名目金利は、額面にかかる金利である。実質金利は名目金利から期待インフレ率を差し引いた分である。名目金利は0%より下がらないのに対し、実質金利はマイナスがあり得る。
法学においては、消費貸借契約あるいはその他の金融取引における、一定期間における目的物の利用の対価を利息という。したがって、もはや利用が許されない弁済期経過後においては、期間に応じて一定割合で付される金銭がある場合は、それは「利息」ではなく「遅延損害金」である。一般に、利息は利息契約によって生じるものであり、遅延損害金は元本返還債務の不履行による損害賠償(又はその予定)により生じるものである。
ファイナンス理論においては、金利は、通常は、貨幣の時間的価値と信用リスクの対価としての性質を有するものと考えられる。理論的には、無リスク資産に付される金利は貨幣の時間的価値のみを反映したものである。
利子の計算方法には大きく分けて単利と複利の2つの方法がある。単利は元本を変化させずに利子を決める。複利は元本に利子を加えて次回の利子を決める。
元本をa、単位期間当たりの利率をpとすると、n回の単位期間を経て利子がついたときの元利合計は、単利の場合 a(1 + np) となるのに対し複利の場合 a(1 + p)n となる。
金利の表示方法
年利
元金に対する1年間の利息の割合、単位は%である。
月利
元金に対する1ヶ月の利息の割合、単位は%である。
月利(%) = 年利(%)/12
日歩(ひぶ)
元金100円に対する1日あたりの利息で金利を表したもの。単位は、銭(1/100円)、厘(1/10銭)、毛(1/10厘)である。日歩(銭)=年利(%)×100/365
短期借入時の日割計算の際、3通りの数え方がある。
両端入れ(りょうはいれ)
借入日と返済日の両方を日数として数える方法。
片落ち(かたおち)
借入日から返済日のうち、借入日を計算からはずして数える方法。
両落ち(りょうおち)
借入日から返済日のうち、借入日と返済日の両方を計算からはずして数える方法。
たとえば、1月1日から同年の1月15日までの日数計算をそれぞれの方法で行うと、以下の表のようになる。
短期借入時の日割計算計算方法日数
両端入れ15日間
片落ち14日間
両落ち13日間
借入金を複数回で返済するときの金利を考える場合、毎回の返済ごとに借入残高が減少するように扱う方法と計算上で借入残高を減少しないと扱う(仮定する)方法がある。前者を実質年率、後者をアドオン金利という。
以下に計算例を示す。
3万円を毎月1回ずつ3回で返済することにする場合。なお、毎回返済する元金は1万円ずつとする。
実質年率12%(=月利1%)の場合の利息
返済1回目、借入残高3万円×1%=300円返済2回目、借入残高2万円×1%=200円返済3回目、借入残高1万円×1%=100円利息の合計600円
アドオン金利12%(=月利1%)の場合の利息
返済1回目、計算上の借入残高3万円×1%=300円返済2回目、計算上の借入残高3万円×1%=300円返済3回目、計算上の借入残高3万円×1%=300円利息の合計900円