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分限処分(ぶんげんしょぶん)とは、一般職の公務員で勤務実績が良くない場合や、心身の故障のためにその職務の遂行に支障があり又はこれに堪えない場合などその職に必要な適格性を欠く場合、職の廃止などにより公務の効率性を保つことを目的としてその職員の意に反して行われる処分のこと。
目次
1 概要
2 処分の種類
3 処分の事由
3.1 降任及び免職の事由
3.2 休職の事由
3.2.1 「依願休職」について
3.2.2 休職期間中の給与
3.3 降給の事由
4 分限処分と失職の違い
5 最高裁判所判例
5.1 任命権者の裁量について
5.2 必要な適格性を欠く場合とは
6 外部リンク
7 関連項目
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分限処分は公務の効率性を保つために行なわれるものであり、職場内の綱紀粛正を目的とした懲戒処分とは異なり懲罰的な意味合いは含まれておらず、免職となった場合でも退職手当(退職金)が支給される。
公務員については、身分が保証され、国家公務員については国家公務員法又は人事院規則、地方公務員については地方公務員法又は条例に定める事由による場合でなければ、その職員は意に反して、降任、休職、降給又は免職されることはない。なお、任命権者が分限処分を行う場合は公正でなければならないとされている。
なお、戦前においては文官分限令第11条において「官庁事務ノ都合ニ依リ必要ナルトキ」には任命権者は官吏(公務員)を休職(当時は「非職」とも呼称した)を命じる事が出来るとあり、任命権者が「官庁事務」にとって不都合と判断した官吏に対して休職を命じることが出来た。
現在、実際に行われる分限処分は、疾病による休職と免職がほとんどである。
処分の種類
降任
現在の職より下位の職に任命する処分をいう。
免職
職員の意に反してその職を失わせる処分をいう。(処分の目的は異なるが、身分を失わせる効果は懲戒免職と同じ)
休職
職を保有したまま職員を一定期間職務に従事させない処分をいう。
降給
職員が現に決定されている給料よりも低額の給料額に決定する処分をいう。なお降任に伴い給料が下がることは、降任の効果であって、降給にはあたらない。
職員が、次の各号の一に該当する場合においては、その意に反して、これを降任し、又は免職することができる。
勤務実績が良くない場合
心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えない場合
その他その官職(職)に必要な適格性を欠く場合
以上3点は、その職員の容易に矯正できない素質・能力・性格等によって、その職務の円滑な遂行に支障があることをいう。 その職員自身に責任があるかどうかは関係がない。
官制(職制)若しくは定員(定数)の改廃又は予算の減少により廃職又は過員を生じた場合
職員が、次の各号の一に該当する場合においては、その意に反してこれを休職することができる。
心身の故障のため、長期の休養を要する場合
この処分は、病気休暇とは異なり、本人の意思とは無関係に任命権者の判断によってなされる。
刑事事件に関し起訴された場合
これは、起訴されると正常に勤務することが不可能又は困難になること、起訴された者及びその公務に対する疑惑や疑念が生じることから、裁判において一定の結論が出るまで職務に従事させないこととするものである。 したがって、その者が有罪となるか無罪となるかとはまったく関係がない。
分限処分の休職事由に該当しないのに、職員が自ら休職を申し出るいわゆる依願休職は、法の予定しないものであり、認められないとされる(ただし、職員本人が休職を希望し、任命権者がその必要を認めて行った休職処分は、あえて無効としなければならないものではないとする最高裁判例がある)。
休職期間中は、いわゆる「ノーワーク・ノーペイ」により給与が支給されないのが原則であるが、上に述べた休職の事由は必ずしも本人の責に帰すべきものばかりではないことから、通常、休職期間中において給与は減額された上で支給される。
降給の事由は、国家公務員は人事院規則、地方公務員は各地方公共団体の条例で定めるところによる。
任用における以下の事項(欠格事項)に該当する者は、職員となりえない。
成年被後見人又は被保佐人
禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者
懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から二年を経過しない者
日本国憲法 施行の日以後において、日本国憲法 又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者
職員が欠格事項に該当することになったときは、人事院規則又は当該地方公共団体の条例に定める場合を除いて、任命権者の何らの処分を要することなく、当然に失職する。 この意味で失職は、任命権者の処分による分限処分(免職)とは異なる。