出三蔵記集(しゅつさんぞうきしゅう)とは、中国において現存する最古の仏教経典(仏典)目録(「経録」)である。
構成
巻1 撰縁記 (経典史・経典成立および漢訳史)
巻2 - 5 詮名録 (経典目録・後漢から梁までの分類目録に漢訳者名を附す)
巻6 - 12 総経序 (経典の序文120編を収録する)
巻13 - 15 述列伝 (訳経者32名の伝記を収める)
本書は、梁代までの仏典漢訳史(訳経史)および中国仏教史上の基本史料である。また、総経序や述列伝の中には、中国や西域関係の史料となる記述も含まれており、単に仏教史の史料に止まらない面も持っている。
詮名録は、その多くを、釈道安撰の「綜理衆経目録」(道安録)によって記していることが、本文中の注記によって知ることができる。そこから、亡佚して現在に伝わらない道安録の姿を、本書によって窺い知ることができるのである。
なお、同時代で少し成立の遅れる慧皎の『高僧伝』中の「訳経篇」の記事は、その多くが、本書の述列伝に基づいて書かれていることが、両者を比較することで判明する。
テキスト
『大正新脩大蔵経』巻55「目録部」
参考文献
『経録研究』 前篇 林屋友次郎著 (東京:岩波書店,1941年)
カテゴリ: 経録
更新日時:2006年6月27日(火)15:44
取得日時:2008/09/17 14:27