六重結合(ろくじゅうけつごう、Sextuple bond)は、12 個の電子が関与し、結合次数 (bond order) が6に近い共有結合のこと。六重結合の存在が示されているのは極低温下で発生させ得る気相の Mo2 と W2 分子だけである。Cr2 と U2 分子も 12 電子による結合が描けるが、量子化学計算が示唆するそれらの結合次数は 5(五重結合)以下である。周期表上の元素が2原子でとりうる結合次数は、六重結合が最大であることが計算化学的に示されている[1]。
Mo2 分子は、極低温条件 (7K) でモリブデンシートにレーザー光を照射して蒸発させると生成することが、近赤外スペクトルまたはUVスペクトルによって観測された[2]。Cr2 と同様に、Mo2 も一重項状態であることが予想されている[3]。高い結合次数によって原子間の結合長は 194pm と短くなっている。
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^ Roos, B. O.; Borin, A. C.; Gagliardi, L. "Reaching the Maximum Multiplicity of the Covalent Chemical Bond" Angew. Chem. Int. Ed. 2007, 46, 1469-1472. DOI: ⇒10.1002/anie.200603600
^ On the dimers of the VIB group: a new NIR electronic state of Mo2 D. Kraus, M. Lorenz and V. E. Bondybey PhysChemComm, 2001, 4, 44 - 48, DOI: ⇒10.1039/b104063b
^ The Many Ways To Have a Quintuple Bond Gabriel Merino, Kelling J. Donald, Jason S. D’Acchioli, and Roald Hoffmann J. Am. Chem. Soc. 2007 129, 15295-15302. DOI: ⇒10.1021/ja075454b
関連項目
単結合 - 二重結合 - 三重結合 - 四重結合 - 五重結合
σ結合三中心二電子結合(屈曲結合) - 三中心四電子結合(水素結合 - 二水素結合 - アゴスティック相互作用) - 四中心二電子結合
π結合逆供与 - 共役系 - 超共役 - 芳香族化合物 - 金属芳香族化合物
δ結合四重結合 - 五重結合 - 六重結合
配位結合 - ハプト数 - 結合次数
イオン結合カチオン-π相互作用 - 塩橋
金属結合-
水素結合二水素結合 - 二水素錯体 - 低障壁分子内水素結合 - 対称的水素結合 - 親水性
他の非共有結合ファンデルワールス力 - 機械的結合 - ハロゲン結合 - 金相互作用 - インターカレーション - π-π相互作用 - エントロピー的な力 - 極性分子
その他ジスルフィド結合 - ペプチド結合 - ホスホジエステル結合
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カテゴリ: 化学関連のスタブ項目 | 化学結合
更新日時:2008年6月19日(木)17:19
取得日時:2008/11/19 13:57