八端十字架
不朽の名作から
ケータイ小説(笑)まで

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八端十字架日露戦争の講和交渉にロシア側代表として当たった事で日本では知られる、セルゲイ・ヴィッテの墓(アレクサンドル・ネフスキー大修道院内)。

八端十字架(はったんじゅうじか)は、ロシア正教会ウクライナ正教会で頻繁に用いられ、ブルガリア正教会セルビア正教会などのスラヴ系正教会でよく用いられる十字十字架である。日本正教会でも広く用いられている。また、古儀式派でも頻繁に用いられる。ただし、ギリシャ正教会をはじめとしたギリシャ系の正教会では殆ど用いられない。ロシア十字などとも呼ばれるが、これはあまり精確な呼称ではない(後述)。

「八端十字架」の名称は8箇所の先端部分が存在することに由来する。

この十字のみが正教会の十字と言う訳ではなく、他にもギリシャ十字などが正教会で多用される。

以下、正教会に関わる本項では日本正教会の訳語を断り無く用いる場合がある。
目次

1 形状の意味

1.1 聖歌:「ラズボイニカ」


2 名称

2.1 誤解を呼びやすい通称について

2.1.1 「ロシア十字」

2.1.2 「正教会の十字」

2.1.3 その他の誤解を呼びやすい通称



3 脚注

4 関連項目

5 外部リンク

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形状の意味

上部と下部の2本の線がラテン十字と異なる形状上の特徴であり、これについて以下に詳述する。

上部の線はハリストスキリストギリシャ語ロシア語読み)の罪状書き(聖書に記述のある、「ユダヤ人の王・ナザレ人イエス」と書かれた札)を表している。

下部の斜めになった線は、足台を表している。正教会の伝承では十字架には足台があったとされており、磔刑を描いたイコンにもそのような描写がされる。クレタのセオファニスによって16世紀に描かれた、ハリストス(キリスト)の磔刑とそれを見守る人々が描かれた正教会イコン。罪状書きと足台、そして二人の盗賊も描き込まれており、正教会における伝承を忠実に反映している。アトス山のスタヴロニキタ修道院所蔵。

下部の線が斜めになっているのは、聖書に記述のある、ハリストスとともに磔刑に処された2人の盗賊の死後を表現している。左側に磔刑にされた盗賊はハリストスを罵って地獄に落ち、右側に磔刑にされた盗賊はハリストス(キリスト)を救世主と認めて天国に行ったという伝承に基づき、棒の左が下げられ、棒の右側が上げられた形になっている。なお、「左右」については、磔刑に処せられたハリストスから見ての「左右」となる。


聖歌:「ラズボイニカ」

この盗賊(日本正教会では「右盗(うとう)」[1]と呼ばれる)についての伝承は正教会で大事にされている。聖大金曜日奉神礼(聖大金曜日の早課)で、「善智なる盗賊」(聖大金曜日の早課の差遣詞)という聖歌が歌われるが、この祈祷文は盗賊についてのこの伝承をよく要約しているとされる。教会スラヴ語ではこの聖歌は冒頭の語句をとって「Разбойника(ラズボイニカ・『盗賊』の意)」と呼ばれ、パヴェル・チェスノコフアレクサンドル・グレチャニノフをはじめとした様々な作曲家がこの祈祷文に作曲した聖歌が、ロシアやブルガリアの正教会で愛唱されている。


名称


誤解を呼びやすい通称についてブルガリア正教会アレクサンドル・ネフスキー大聖堂 (ソフィア)。聖堂の入り口上部左右に八端十字架が彫り込まれている。ウクライナ正教会キエフ・ペチェールシク大修道院の食堂屋根にみられる八端十字架

「八端十字架」の他にも様々な通称がこの十字・十字架には用いられている。むしろ「八端十字架」よりもこれらの通称の方が通用性は高く、またいずれの通称も完全な誤りとは言いがたい。しかし誤解を呼びやすい呼び名となっているものも少なく無い。以下ではそうした通称について解説する。また、日本語で呼ばれるもののみならず、英語等の各国語での通称についても列挙する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki