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疲労(ひろう)とは、倦怠感、思考力の低下、身体の痛み等の自覚的感覚により、筋肉の運動や思考活動をしたくなくなる状態である。通常は、運動や思考の持続によって生じるが、神経疾患や癌等の疾患にともなって生じることもある。本来、身体が健康を維持するために現れる防御反応と考えられている。現代社会には疲労を引き起こす要因が多く存在すると言われている。
目次
1 疲労の生理学
1.1 疲労の分類
1.2 他覚的疲労と自覚的疲労感
1.3 疲労のメカニズム
2 疲労の回復と予防
2.1 方法
2.2 超回復期
2.3 予防
3 疲労と社会
4 関連項目
5 外部リンク
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疲労は、末梢性疲労と中枢性疲労に分類される。末梢性疲労とは、脳以外の身体(末梢)、すなわち筋肉などに由来する疲労感覚を感じる状態である。中枢性疲労とは、脳が主体となって疲労を感じている状態である。
また、病的かどうかにより分類すると、生理的疲労と病的疲労に区別される。生理的疲労とは、基礎疾患のないもので、自然の状態で回復が可能な範囲で、活動量が休養のレベルを上回る場合に現れるものである。病的疲労とは、癌、AIDS等の身体疾患やうつ病、睡眠障害等の精神疾患が存在する場合や、慢性疲労症候群等持続的な疲労を特徴とする疾患による疲労のことである。病的疲労には発熱、リンパ節の腫れ、記憶障害などの他覚症状を伴うこともある。
疲労すると男女共に違う特徴が出る。男性は大抵疲れると無口になったり元気がなくなるが、女性の場合はイライラしたり他人に八つ当たりをする等特徴がやや違う。
筋肉の運動量(走行時間等)等の客観的指標で評価した疲労度と、自覚的に感じる疲労の感覚(疲労感)は、乖離することが多い。精神的な要因に大きく影響され、個人差も大きい。例えば、気分が高揚しているような場合は、通常では疲労を感じるような仕事量でも、疲労を感じないことがある。このことは、疲労についての客観的な判定基準が作りにくい原因にもなっている。 又精神的な疲れから、自我を保てない(俗に言うイライラ)になってしまい人間関係が崩れてしまうことがある。
疲労が生じるメカニズムとして、次のようなものが考えられている。
エネルギー源(食事)の不足:食事により十分なエネルギーの摂取が行われないと、疲労が起こりやすくなる。俗にいうしゃりバテである。
疲労物質の蓄積:かつては、活動に伴って筋肉中に乳酸が蓄積することが疲労の原因と考えられていたが、乳酸については近年の研究では否定的である。
電解質異常や脱水:汗をかくことにより、体内の水分や電解質が失われ、浸透圧など体内の恒常性が失われることで疲労する。[要出典]
脳の調整力の失調:思考や記憶を連続して行うことなどにより、脳の調整力が低下し、情報の処理がスムーズに行われなくなることで疲労する。
セロトニン等による中枢性疲労
疲労を回復するために有効と考えられる方法には、次のようなものがある。
睡眠
入浴
マッサージ、指圧
体操
音楽療法、アロマセラピー等
笑い
薬、栄養剤
嗜好品(茶、コーヒー、酒等)
これ以外にも各種の方法があるが、代替医療の一部に見られるように、科学的に疲労回復の効果が認められているとは言い難いものも存在する。
仕事や運動に伴い、疲労により体の機能が低下した場合に、休養を取ることで体の機能を回復することができる。休養の後、一時的に体の機能が高まることがあり、超回復期と呼ばれる。しかし、休養が不足すると、体の機能は次第に低下する。
日常的に運動を行い体力を強化することで、疲労物質の蓄積が遅くなったり、代謝効率が良くなったりするため、疲労を軽減することができる。一般には、次のような方法が有効である。ただし、疲労を完全に予防することはできない。
エネルギー源となる食事を十分に摂取する。栄養素をバランスよく摂取することが重要である。特にタンパク質は、疲労によって低下した身体機能の修復に重要な働きを持つ。
軽度の運動(アクティブ・レスト)により、筋肉中の乳酸を排除する。
水分を適度に補給する。
適度な休息をとり、中枢の調整力が維持できるようにする。また、規則正しい生活を心掛ける。
疲労は現代人の大部分が日常的に感じているといわれ、疲労による労働力低下等の経済的問題も引き起こす。
また、過度の労働が原因となって病的疲労や過労死が生じた場合、労働災害として認められる場合がある。