先住民族
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先住民族(せんじゅうみんぞく)とは、国土の一定地域を先祖伝来の彼らの領域として暮らし、言語文化宗教などで他の民族集団とは異なる独自の特徴を有し、近代国家の成立に際してその主要な構成民族として関与せず、国家から従属を強いられ、又は侵略され、それ故に先住権と自決権を主張する民族集団である。
目次

1 定義

2 表記

3 文化・経済

4 日本国内

5 見方

6 現状・今後

7 代表的な先住民族

8 脚註

9 関連項目

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定義

国際的に確定した定義はないものの、国連先住民族宣言」、国際労働機関 (ILO) 169号条約などの国際条約、世界銀行アジア開発銀行、その他の国際開発機関における政策文書 (policy paper) などで先住民族の権利を擁護し、あるいは開発で彼らの権利を侵害しないための政策文書などでも一定の定義がしめされ、合意が形成されつつある。

先住民族という言葉は、集団の権利概念を含む故に極めて政治的な用語であって、ある民族集団をして第3者が勝手にその集団を先住民族と呼ぶ事は許されない。例えば、タイ北部の山岳民族は、自決権の主張が法的に許されない事などが背景にあって、通常では先住民族であると見なされる民族集団であるが、自らを先住民族であるとはしていない[要出典]。

誰が先住民族の構成員であるかは、その民族による認知と、個人の帰属意識によって決まるというのが一般的である。しかし、例えば国家が先住民族の構成員に対して、国家賠償を行っている[要出典]北アメリカなどの例では、純粋な先住民族の血が16分の1以上とか、極端には4分の1以上までと法的に制限している[要出典]。

先住民族であるかどうかと、人口的に少数であるかどうかは何ら関係ない。殆どの先住民族は人口的にも少数であり、それ故に少数民族でもあるが、例えばグアテマラでは人口の8割近くを占めるインディオは、国家の政治経済において傍流に組み入れられ、その意志決定から疎外されており、故に自らを先住民族とみなしているし、国際的にも認められている。なお、マイノリティ=人口的に少数という解釈も疑義が持たれている。例えば、人口的に多数を占めているが、移民集団である故に市民的政治権利が制限されているケースもあり、その場合、彼らはその国におけるマイノリティであると見なされる。


表記

先住民族は、英語ではindigenous peoplesという。本来複数形である、Peopleの末尾にsがつくのは国際法上の自決権の存在を表し、日本語ではこれを先住民族と訳し、権利概念を含まない用語である先住民(indigenous people または indigenous population)という概念と区別している[要出典]。そのため、日本を含めて多くの国/政府は、莫大な国家賠償や分離独立を恐れて先住民族という用語を受け入れていない。その一方で、カナダのように憲法で明確に先住民族の存在を認知している国家もある。ただし、カナダにおいてもいわゆる先住民族の権利が具体的に何を指すかは議論が分かれており、曖昧なままとなっている。

国際文書で見ると、外務官僚など国家の代表が参加する国連人権小委員会での用語は、依然として indigenous population であるが、国際機関のガイドラインなどでは indigenous peoples とs付きで表記するのが主流となってきている。

先住民族は集団を示し、先住民は個人を示す、という説明は上記の説明からも分かる通り妥当性を欠いている。日本人と言った場合、日本人全体を表す場合と、一人を表す場合があるのと同じである。但し、実際の記述に当たってはそうした意味で分けて使われる場合が多い。


文化・経済

先住民族は、文化的/文明的に遅れているというイメージが一般にあるが、これは彼らに対する代表的な偏見であって、もとより開発の度合いと先住民族であるかどうかは何ら関係ない。但し、永年に渡って集団として発展の機会を奪われてきたために、文明から「遅れている」とイメージされる生活状態にあるケースが多いのは事実である。また、生活の基盤であった土地やその利用権が略奪され、観光が主要な生計手段となっている場合、観光客に見せるためにある種の後進性をあえて保持している場合もある。例えば、巨大な耳輪や首を長くするための首輪は、かつてその民族の女性らしさや男性らしさを強調するための風習であったが、現在では観光業者によって支払われる報酬のために止める事が出来ない場合も多く、逆に観光対象とされることを嫌ってコイルを外す例もある。


日本国内

アイヌは、他の日本人と何ら変わらない日常生活を送っている。これをもって、アイヌは滅んだという主張が1980年代までなされており、また先住民族としてのアイデンティティが欠如しているとの批判も一部にある。つまり、アイヌは日本人に完全に同化したという議論である。しかし、集団としての経済基盤を比較すると平均以下であるし、教育水準も平均を下回り、医師弁護士など高度に専門的な職業に就いている割合も極端に低い。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki