先カンブリア時代
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先カンブリア時代(せんカンブリアじだい、Precambrian age)とは、地球が誕生した約46億年前以降、肉眼で見える大きさで硬い殻を持った生物化石が初めて産出する5億4,200万年前以前の期間を指す地質時代である。陰生代(いんせいだい)、先カンブリア紀(せんカンブリアき)とも呼ばれる。先カンブリア時代に関しては詳しいことがあまり分かっておらず、現在知られていることもほとんどはここ数十年で分かってきたことである。
目次

1 名称

2 先カンブリア時代の地球

3 生命

4 プレートテクトニクス

5 氷期

6 大気

7 地質年代の分類

8 地質時代区分

9 関連項目

10 外部リンク

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名称

先カンブリア時代という名称は、この地質時代が終わった直後がカンブリア紀であることから、それ以前の時代という意味で名付けられた。また、陰生代という名称は、大型生物などの化石がほとんど見つからないことから、先カンブリア時代終了から現在までの、化石が大量に見つかる時代である顕生代と対照して名付けられた。


先カンブリア時代の地球

地球は約46億年前に、太陽の周囲を廻る軌道にあった天体、すなわちミニ惑星が合体して形成されたとされる。小さな塵などが合体して火星ほどの大きさになり、それがさらに10個ほど衝突して現在の地球となった。このうち最後の衝突はジャイアント・インパクトと呼ばれ、ができる原因になったとされる。原始地球の表面は岩石が溶けたマグマの海で覆われ、水は水蒸気として大気中に存在していた。やがて微惑星の衝突がおさまり表面温度が下がると地殻が形成され、水蒸気は雨として降り海洋を形成したと考えられている。こうした活動が続いたこともあり、約40億年前には地球のほぼ全体が海で覆われるようになった。現在地球上で見つかっている最古の岩石が約44億400万年前のものであることから、少なくともこの頃までには地殻は形成されていたようである。

40億年前から38億年前の期間に、それまで減少傾向だった隕石の衝突が再び急激に増加したことが月のクレーターの調査から明らかになり、隕石重爆撃期と呼ばれるようになってきたが、なぜ太陽系ができてから6億年も経った時期に隕石の衝突が増えたのか、原因はまだ分かっていない。


生命

生命がいつ誕生したかについては諸説あるが、グリーンランドのイスア地方で、38億年前の岩石に生命由来のものと思われる炭素の層が見つかっている。西オーストラリアでは保存状態が良好な34億6,000万年前以前のバクテリア化石が発見されている。同じ地域では、恐らくさらに1億年以上古いと思われる化石も見つかっている。生命が発生したのは早ければ43億年前であるとする研究者もいる。このように先カンブリア時代を通して、原始的生命体が生きていた確実な証拠が見つかっている。

およそ25億年前頃には、太陽からの光を受け取り光合成を通じて自らエネルギーを得る生物が発見された。この光合成を行う際に不必要なものとして廃棄された物質が酸素であり、これらの生物が光合成を行い続けるにつれて、わずかにではあるが酸素の濃度は少しずつあがっていった。酸素は後に、他の生命が生息していくための一つのエネルギー源にもなる物質として利用されることになる。

アメリカテキサス州インドでの古い不確かな報告以外、複雑な多細胞生物と考えられる証拠は約6億年前のものが最古である。世界各地の約6億年前から約5億4200万年前にかけての地層から、現在のものとは全く違う軟体動物の痕跡が見つかっている。これらはエディアカラ生物群と呼ばれる。先カンブリア時代末期の5億4,400万年前には、非常に異なった形態の生物が出現する。これは「有殻微小動物群」(Small shelly fauna) と呼ばれるが、詳しい事はほとんど分かっていない。この生物群は顕生代の始め、カンブリア紀のごく初期に消滅し、入れ替わるようにして非常に多様な生物群が出現した。これはバージェス動物群と呼ばれるが、この時の生物群の爆発的な多様化からカンブリア爆発と呼称される。


プレートテクトニクス

先カンブリア時代のプレートテクトニクスの様子は曖昧にしか分かっていない。当初は海ばかりでほとんど陸は無かったと考えられている。プレートが他のプレートの下に沈み込む場所で造山運動が始まり、小さな日本列島のような弧状列島などができ、やがてそれらが拡大、合体して次第に大きな陸塊へと成長していった。約27億年前には、マントル対流が二層対流から一層対流へと変わったことでプレートが大きくなり、次第に大陸が形成されていった。

またこの頃、激しい火山活動により大陸が急成長した。約19億年前には、初めての超大陸であるヌーナ大陸が形成された。これは現在の北アメリカ大陸ほどの大きさだったとされる。この頃、2度目の大陸急成長が起きた。その後の大陸移動の様子は研究者によって大きく意見の食い違いがあり、存在した大陸の名前も確定していない。

超大陸ヌーナが分裂した後、10億年前に超大陸ロディニアが形成され、6億年前に分裂したという説や、10億年前に超大陸パノティアが形成され、それが一旦分裂した後、6億年前に超大陸ロディニアが形成されたという説、さらには15億年前頃にも超大陸が形成されたという説もある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen