元禄繚乱(げんろくりょうらん)は1999年1月10日?12月12日に放送されたNHK大河ドラマ。2005年12月より、時代劇専門チャンネルにて放送された。
NHK大河ドラマ
通番題名放映期間
第37作徳川慶喜1998年1月4日
?1998年12月13日
第38作元禄繚乱1999年1月10日
?1999年12月12日
第39作葵徳川三代2000年1月9日
?2000年12月17日
目次
1 概要
2 あらすじ
3 作品の特徴
4 スタッフ
5 キャスト
5.1 大石家
5.2 赤穂四十七士
5.3 浅野家とその家臣の縁者
5.4 その他の赤穂藩士
5.5 吉良家・米沢藩
5.6 徳川・柳沢家
5.7 幕府
5.8 大名
5.9 諸藩武士
5.10 江戸
5.11 その他
6 放送
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江戸時代を扱った作品は1995年の『八代将軍吉宗』以来で、忠臣蔵を題材としたのは1982年の『峠の群像』以来、大河ドラマ初期の1964年の『赤穂浪士』以来4作目となる。原作は1950年代末から60年代初頭にかけて連載された舟橋聖一の『新・忠臣蔵』で、舟橋作品の大河ドラマ化は第一作の『花の生涯』(1963年)以来となる。主演の中村勘九郎(現・中村勘三郎)は『武田信玄』(1988年)以来の出演で、4度目の大河ドラマ出演にして主役抜擢。
仇討ちにより、箍が緩んだ元禄時代の世相と5代将軍・徳川綱吉の治世への抗議を目論む大石内蔵助、吉良上野介の親類である米沢藩上杉家と赤穂浪士とを相争わせ、己の権勢のために両藩の取り潰しを狙う柳沢吉保、その柳沢の謀略の阻止を狙う米沢藩家老・色部又四郎、この三人の謀略戦を主軸にして忠臣蔵を描いている。
なお鈴木保奈美はこの作品を最後に芸能活動を休止した。そのため、物語後半から鈴木演じる染子の描写は少なくなった。
平均視聴率は20.2%、最高視聴率は28.5%。
播磨国赤穂藩家老・大石内蔵助は「昼行灯」と呼ばれるほどの遊び好きで呑気な男。しかし人懐っこい性格で数々の調停に手腕を発揮し、藩士・領民の人気は高く、藩主・浅野内匠頭の信任も厚かった。
そんな平穏な赤穂藩に激震が走る。刃傷・松の廊下事件―この一件が呑気な家老の人生を激変させた。狂気の将軍・綱吉とその側用人・柳沢吉保の裁定により内匠頭は即日切腹、一方事件の被害者・吉良上野介はお咎めなし。
喧嘩両成敗の定法を無視した幕府の裁定に藩内は吉良への報復のムードが高まるが、内蔵助ははやる藩士達を制し、内匠頭の弟・大学長広を新たな藩主に据え、お家再興を幕府に働きかける。しかし柳沢の謀略により赤穂藩は断絶。藩士は全員禄を失い、浪人となる。
内蔵助は吉良への仇討ちにより幕府への抗議を目論み、本意を隠しながらその機を伺う。一方柳沢は赤穂浪士の仇討ちにより、吉良の実子が養子入りした米沢上杉家とを相争わせ、広島藩浅野本家と米沢藩上杉家あわせて57万石の取り潰しを画策。米沢藩家老・色部又四郎はその柳沢の謀略を察知し、赤穂浪士による仇討ち防止に奔走する。
内蔵助、柳沢、色部…。3人の男達の激しい謀略戦が始まった。
今作品の一番の特徴は、討ち入りが単に主君の無念を晴らすためや吉良への仇討のためではなく、幕府や元禄の世相に対する抗議として描かれていることであろう。
それにともなって真の敵役でなくなった吉良上野介も単純な悪役としては描かれなかった。機嫌のいい時は優しく、機嫌が悪い時は冷酷になるという悪役というよりも人間臭い人物として描かれた。同時に「進物」(すなわち金や高級品)を是としてその量で人間の気持ちを測ることができると考える元禄の世を象徴する人間として描かれ、大石内蔵助はそのために吉良のところへ討ちいりに行ったと解釈することができるだろう。
物語前半において天和3年に浅野が最初の勅使饗応役を命じられた時のことも描かれたが、このときには大石頼母が吉良に「進物」を贈ったため、吉良の機嫌は良く、浅野と吉良の関係は大変良かった。2人の仲が悪くなったのは、大石頼母を失った浅野が2度目の勅使接待役に任命されたことから始まった。吉良は浅野に対し勅使への接待には「進物」が必要不可欠と考えていた。しかし、潔癖な浅野はそれを賄賂と見なして極度に嫌い、結局、吉良の指図を受けなかった。元禄時代を象徴する人物である吉良にとっては「進物」とは朝廷や幕府への忠誠心としての証であり、決して浅野の思う汚いものではなかった。二人の擦れ違いが始まった。
儀式の当日、柳沢吉保から桂昌院の従一位叙任の件について問われた吉良は自らの責任逃れのため、浅野の接待に落ち度があり、時勢に逆らって進物を嫌う浅野には謀反の気があるのではないかと柳沢に告げた。柳沢に問い詰められた浅野は吉良に対して激しく反論、これを不快に感じた吉良も江戸城留守居役の梶川与惣兵衛の前で浅野を罵ったところ、浅野は吉良に刃傷を及んだ。徳川綱吉は激怒、刃傷事件の原因を究明することを主張する大目付仙石久尚の声を無視して、綱吉と柳沢は浅野に即日切腹を命ずるという処断を下した。
大石内蔵助は主君である浅野を、賄賂でなければ物事が進まない腐敗した社会の被害者として受けとめ、その社会に対する異議申立ての手段として元禄時代を象徴する吉良への討ち入りを決断、大石は同志たちに「討ち入りの目的は吉良への私怨だけではなく、幕府への抗議である」と説き、討ち入りを決行した。討ち入りの際、吉良の「みどもを真の敵と思うてか?」の台詞に何も答えない大石の姿がそれを物語っている。