個人の尊厳
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個人の尊厳(こじんのそんげん)は、個人の尊重ともいい、すべての個人人間として有する人格を不可侵のものとし、これを相互に尊重する原理をいう。人間の尊厳、個人尊厳の原理、人格不可侵の原則。基本的人権と同義ともされ、個人主義をその背景に持つ。
目次

1 国際法における「個人の尊厳」

2 日本法における「個人の尊厳」

2.1 日本国憲法における「個人の尊厳」

2.2 その他の法令における「個人の尊厳」


3 脚注

4 関連項目

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国際法における「個人の尊厳」

1945年昭和20年)に調印・発効した国際連合憲章は、「基本的人権と人間の尊厳及び価値と男女及び大小各国の同権とに関する信念をあらためて確認」するとして、人間の尊厳(個人の尊厳)を基本原理としている。

また、1948年(昭和23年)に国連総会で採択された世界人権宣言も、前文で「人類社会のすべての構成員の固有の尊厳と平等で譲ることのできない権利とを承認することは、世界における自由、正義及び平和の基礎」、「国際連合の諸国民は、国際連合憲章において、基本的人権、人間の尊厳及び価値並びに男女の同権についての信念を再確認」するとし、1条で「すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。」と定めて、個人の尊厳を基本原理としている。

1966年(昭和41年)に採択されて1976年(昭和51年)に発効した国際人権規約もこの流れを受けて、「経済的、社会的及び文化的権利」を定めたA規約、「市民的及び政治的権利」を定めたB規約のいずれも前文で、「これらの権利が人間の固有の尊厳に由来することを認め」るとしている。


日本法における「個人の尊厳」


日本国憲法における「個人の尊厳」

日本においては、第二次世界大戦後の1947年昭和22年)に施行された日本国憲法が、13条に「すべて国民は、個人として尊重される。」、24条2項に「配偶者の選択、財産権相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。」と規定して、「個人の尊厳」(個人の尊重)と人格価値の尊重を基本原理とした。

日本国憲法の三大原理としてしばしば挙げられる国民主権、基本的人権の尊重、平和主義も、その根底に「個人の尊厳」原理を置く。すなわち、すべての個人が尊重されるための政治体制は、すべての個人が参政権を有する民主主義を中心とした国民主権が適するとされ、すべての個人が人として有する基本的人権は尊重され、すべての個人が尊重されるためには平和な国家の建設が必要とされる。憲法学の通説においては、特に自由の保障(基本的人権の尊重)と国民の制憲権(憲法を制定する権利。国民主権。)が個人の尊厳によって根拠付けられると説く[1]


その他の法令における「個人の尊厳」

日本国憲法が「個人の尊厳」を基本原理としたことから、その他の法令においても「個人の尊厳」を目的規定等に置く例は多い。2007年平成19年)10月時点で、「個人の尊厳」または「個人の尊重」(個人の人格の尊重、個人の基本的人権の尊重、個人の価値の尊重)に言及する法令は、以下の通り。
個人の尊厳


民法(2条)

家事審判法(1条)

医療法(1条の2第1項)

社会福祉法(3条)

障害者基本法(3条1項)

小学校及び中学校の教諭の普通免許状授与に係る教育職員免許法の特例等に関する法律(1条)

男女共同参画社会基本法(3条)

児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(15条1項)

犯罪被害者等基本法(3条1項)

個人の尊重


民生委員法(15条)

身体障害者福祉法(12条の3第3項)

犯罪捜査規範(2条2項)

知的障害者福祉法(15条の2第3項)

戦傷病者特別援護法(8条の2第3項)

住民基本台帳法(3条4項)

男女共同参画社会基本法(3条)

個人情報の保護に関する法律(3条)


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki