促音(そくおん)は、つまる音ともいい、日本語のかな表記で「っ」「ッ」で表され、1モーラとして数えられる。ただし、単独では成立せず、通常、3モーラを構成する真ん中の要素としてのみ存在する。
目次
1 表記
2 発音
3 外来語
4 促音に関する事項
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表記
仮名ではつ、ツで書き表され、普通の「つ」と区別するため、一般に「っ」、「ッ」のように小さく書かれる。
ローマ字では、後続の子音字を重ねて書く。ただし、ヘボン式においてchが後続する場合には、tchとする。子音字が後続しない場合の書き方はない。
例:あった=atta、あっち=atti/atchi
コンピュータのローマ字入力では、ヘボン式のtchは認識されないことが多く、cchが一般的である。また、促音を単独で打つ場合は、xtu,ltu,xtsu,ltsuなど。
音韻論上の音素記号では/Q/で表される。
促音は、音節として分析すれば、長子音の前半部分を1モーラとして切り取ったものである。すなわち、
次のモーラの子音が破裂音の場合、次の破裂音の前半の閉鎖を持続し、次の子音と合わせて長子音を構成する。
次の子音が摩擦音の場合は、次の子音と合わせて持続時間の長い摩擦音を構成する。
後に音が続かない場合には、前の母音の構えのまま息を止めるか、または声門その他の任意の調音点で声道を完全に閉鎖して開放しない無音の状態、即ち内破音とする。
通常、次に側音や鼻音、はじき音、半母音、母音が続くことはないが、稀にそのような発音を要求される場合は、側音なら摩擦音の場合と同様に持続時間の長い側音(長子音)を構成するか、または次の側音の構えのまま声門を閉鎖する無音状態とし、声門を開放すると同時に次の側音を発する。この後者の場合は、次に来る側音を「声門破裂を伴う側音」とし、促音が「声門破裂を伴う側音」の前半の閉鎖持続部分を構成し、その後、後半の開放部分を発音したことになる。また、次の音が鼻音、はじき音、半母音、母音の場合も上記の後者の場合と同様の方法で発音される。
促音が語頭に現れること(「ッア」など)は稀であるが、その場合も以上述べたすべての方法が準用される。
なお、次の音が摩擦音以外である場合の促音を内破音であるとする考え方も成り立つが、上記のように長子音を構成するとする考え方のほうが、次の音が摩擦音である場合を含めて促音を統一的に説明できる点で、より合理的と考えられる。
促音は母音を持たず、また前後の音より「きこえ度」(sonority)が高くなることがないので、単独で音節を構成したり、音節の主体(音節主音)になることはない。
国際音声記号では次のモーラの子音と合わせて、子音に長音記号の[?]を付けるか、子音を二つ重ねて表記する。破裂音で子音を二つ重ねて表記する場合、前の子音に閉鎖を開放しないことを表す[ ? ]を付けることも多い。
来て - [k?ite]
切手 - [k?it?e] / [k?itte] / [k?it?te]
あさり - [asa??i]
あっさり - [as?a??i] / [assa??i]
促音に類似した音素・音結合はイタリア語、朝鮮語などにもある。しかし、それに相当するものがない英語などに由来する外来語でも、日本語で発音・表記する際に促音が用いられることがある。特にもともと短母音+1破裂音または破擦音で終わっていたものは、日本語では促音+1音節という形で表されることが多い(ビット、カップなど)。ただし日本語には促音+濁音という音結合がなかったため、この場合には促音+清音という形に変化すること(バッグをバック、バッジをバッチ、ベッドをベットというなど。NHKアナウンサーの発音でさえレッドソックスが「レットソックス」と聞こえる事も)や、促音を用いないこと(ジョブ、キャブなど)も多い。
「拗促音」という言葉があるように、拗音と同じように小書き仮名を用いる。しかし、拗音の小書き仮名が単独でモーラを構成しない(その前の大きく書かれた文字とともに一つの発音を示す)のに対し、促音は単独でモーラを構成するので、全く異なる概念である。 カテゴリ: 日本語の音韻
更新日時:2008年4月9日(水)21:44
取得日時:2008/08/19 16:43