人事(じんじ)とは、企業・団体・組織などにおける個人の処遇などを決定することや、それを主管として業務を行う部署のことをいう。
それぞれの企業などによって、多少の範疇の違いがあるが、一般的には次のようなものを指す。
要員管理
人事制度
評価制度(人事考課)等級制度賃金制度
福利厚生制度
教育訓練制度
目次
1 要員管理
1.1 概略
1.2 採用
1.3 退職
1.4 異動
1.5 出向・転籍
2 人事制度
2.1 概略
2.2 評価制度(人事考課)
2.3 等級制度
2.4 賃金制度
3 福利厚生制度
3.1 カフェテリアプラン
4 教育訓練制度
4.1 OJT
4.2 Off・JT
4.3 自己啓発
5 関連項目
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人事の果たす役割の1つに、採用・退職・異動・出向・転籍などの要員の管理があげられる。要員の管理は短期的から中長期的なスパンでの人員計画を行い推進していくことが求められる。また、正社員・契約社員・パートタイマー・派遣社員など雇用形態の違いも考慮していかなければならない。 バブル期までの日本においては、終身雇用を前提として要員の確保がなされていた。即ち新卒で採用された企業に定年まで勤めることによって、企業は優秀な人材を確保し、従業員は安定した雇用を保障されることによりバランスを保ってきた。しかし、バブル崩壊とともに多くの企業が雇用調整を図ったため、失業率の上昇・学生の就職率の低下などの社会現象を生み出すとともに、終身雇用制度の崩壊が叫ばれるようになった。 終身雇用制度崩壊後においては従前の大量採用から、必要なときに必要な人数だけを調達する考えが強くなり、また、人件費の高い正社員の採用を控え、人件費の安い非正規社員(契約社員・派遣社員)による充当が図られてきた。 近年では逆に景気の向上に伴う求人意欲の上昇、少子化による新卒者の減少、2007年問題などにより、人材の調達が難しくなってきているといわれている。そこで、一部の企業ではリテンションストラテジー(優秀な人材を活かす・残す)の観点から人事制度の構築をし、要員管理を行っている。
新卒採用については、「就職活動」を参照のこと。
中途採用
中途採用とは新卒採用の対義語として、一定の社会経験や職歴があり転職を希望する人を採用することであるが、定期採用の対義語として、定期採用以外の時期に採用される場合を指すこともある。
採用の手法
新卒採用の場合は、公募と学校推薦の2種類が挙げられる。公募は「リクナビ」や「毎日就職ナビ」などの就職情報会社のWebサイトや大学のWebサイトに求人情報を掲載するWeb媒体と、就職情報会社や大学が開催する合同会社説明会に出展する方法がある。尚、中卒についてはハローワークを通じての求人となる。
中途採用の場合は、人材紹介・アウトプレースメントなどによる有料職業紹介により募集をする方法や、「リクナビNEXT」や「en社会人の就職情報」などの就職情報会社のWebサイトに求人情報を掲載する方法がある。なお、特定個人や特定スキルを持つ人材に直接交渉し転職をさせるヘッドハンティング型の人材紹介もある。
非正規社員(契約社員、パートタイマー)の採用の場合は、ハローワークに求人を出したり、フリーペーパーや新聞折り込み広告などに求人情報を出したりして募集することが多いが、人材紹介会社からの紹介やWebサイトを使うこともある。
退職については、退職を参照のこと。尚、定年退職については、現在高年齢者雇用安定法により下限を60歳と定められているが、少子化の問題などにより若手の労働市場が減少することが見込まれていることから、60歳超の定年を設ける企業や、定年自体の定めを撤廃する企業も見られるようになってきた。また今後、厚生年金の支給開始時期が段階を追って65歳に引き上げられることなどから、国の政策により60歳で定年を迎えた従業員について本人の希望があれば、原則として再雇用しなければならないことが義務付けられている。
人事異動ともいい、従業員の担当業務や勤務地の変更を指す。
出向とは、別の会社に異動となることを指す。出向には広義の意味では「在籍出向」と「転籍出向」があり、狭義の意味では「在籍出向」を指す。
出向(在籍出向)
出向とは、一時的に別の会社に異動(配置転換)を行い、将来的には元の会社に戻ってくる形態である。出向の目的は次のとおり挙げることができる。
自社にない技術などを習得するため、他社や親会社に出向する場合など。
上記とは反対に、自社が持っている技術などを伝えるため、子会社などに出向する場合など。
グループ会社内の人材交流のため。
余剰人員の削減のため。
人員の一時的な融通のため。
転籍
転籍とは、従業員を別の会社に異動させ、且つ、籍まで移すことである。
人事制度とは、従業員の処遇などについての体系を整備しルール化することにより、企業と従業員との円滑な関係を築き、事務管理の効率化を図るものである。また、従業員のモチベーションアップやスキルアップを図る制度も人事制度の重要な役割である。 一口に人事制度といってもその範疇は多岐にわたり、次章以降で説明する教育訓練制度・福利厚生制度なども人事制度に内包されるが、本章では直接的に従業員の処遇にかかわる部分について説明する。