戦闘(せんとう、英:Combat, Battle)とは作戦を実行する個別的な局面において、敵対する部隊が戦闘力を使用する行動、またその結果生じる状態を指す。
歴史的な慣習によって、「―の戦い」、「―の合戦」、「―の会戦」という用語も用いられる。
目次
1 概要
2 概念
3 歴史
4 分類
4.1 陸戦
4.2 海戦
4.3 航空戦
4.4 特殊な分類
5 戦闘の要領
5.1 状況把握
5.2 作戦計画
5.3 作戦準備
5.4 拘束・攪乱
5.5 機動・打撃
5.6 戦闘後
6 参考文献
7 関連項目
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戦闘とは一般的に敵対している部隊が特定の目的を達成するために戦闘力を行使する行動、またはその行動によって引き起こされる一連の交戦状況であり、具体的には発見(索敵)、機動、攻撃・防御、追撃・後退行動と段階的に進展する。戦闘において部隊を指導するのは戦術であり、戦闘の目的や投入される戦力の装備、規模は作戦計画によって決定される。戦闘では敵と敵施設に対して武器兵器を使用して殺傷することによって抵抗行動を排除し、作戦目標を達成することが主要な作業となる。戦闘当事者である兵士たちは非常に強い肉体的・精神的なストレスを受けながら戦闘行動をとることになるため、被弾や被爆で死傷するだけでなく、衝撃的な経験からPTSDなどの精神疾患を患う場合もある。また戦闘は戦闘当事者双方ともに生死の狭間という極限状況において活動するため、戦場心理と呼ばれる特別な心理状態になることもある。そのため、戦闘力の要素として火力や機動力などのほかに軍事的リーダーシップが含まれると考えられている。
戦闘とは一般的には単に戦力同士の武力の衝突であると考えられているが、厳密には戦闘よりも小規模な「交戦」と区別される。(Field Manual 100-5を参考)
交戦(engagements):敵対する戦力間で発生する小衝突、小競り合いを指す。ただし、片方の戦力が防御行動に出ている場合は、これが戦闘に発展することはない。ただし航空戦においてはミサイル、機関砲が使用された時点で交戦と見なされる。
戦闘(battles):戦闘とはある目的を達成するため(作戦を通じて)に敵対する戦力によって組織的に行われる戦術的な衝突であり、交戦の集合体である。各種戦力の特徴によってその進展はさまざまであり、非常に広範な地域において長時間にわたって行われることがあるが、即時決戦となる場合もある。交戦において双方が事態を発展させていくと戦闘に至る場合もある。
作戦:戦闘を円滑かつ合理的に遂行するために計画実行されるのが作戦である。この作戦に基づいて戦闘は進められる。戦闘は作戦の下位概念である。
戦争:戦争とは主に国家間において方面作戦及び一連の作戦が継続的に実行されている状況であり、作戦・戦闘の集合体であると言える。
戦闘の形態は戦術論、武器兵器、歴史文化などによって変化してきた。太古の戦闘は一騎打ちといった儀式的なものであったりしたが、兵器の発達や戦争の規模が拡大するにつれて会戦の形態が主になっていった。そのため19世紀まで、戦闘の規模が、地理的には一望できる視界範囲を、時間的には攻城戦を除いて1日ないし2日(冬季の日の短い時期など)の範囲を超えることはめったになかった。しかし第一次世界大戦から、軍の戦線が延伸し、戦闘の期間が延長する傾向が顕著になった。動員兵力の増大と、兵器の長射程化が原因である。そのためこれ以後現代に至るまで、小競り合いと戦闘との区別、戦闘がない時と戦闘中との区別は、しだいに曖昧になっていった。(戦争、戦術、軍事史を参照)
陸戦は陸上で実施される戦闘である。徒歩、装輪などの複数の機動手段と部隊編制、多様な攻撃・防御・後退行動の戦術行動、火器が発達した現代では長短射程、直曲射弾道射撃などを有機的に組み合わせて行われる。また陸地は人間の生活基盤が存在するため、陸戦は複雑な心理的影響を与える。加えて陸戦は非常に多様な側面を持っており、作戦、地形、気候、時間帯、戦術などにより様々に分類することができる。(陸戦を参照)
野戦:人工建築物がほとんど存在しない地域における陸上戦闘。
陣地戦:いくつもの野戦築城が準備された地域で行われる戦闘。戦線が膠着し、その野戦陣地が逐次増強されてきている場合に発生する。(塹壕戦はこれに含まれる)
攻城戦:一方が要塞・城砦に立て篭もって防勢をとり、敵対する戦力がそれに対して攻撃して起こる戦闘。(近代以降は要塞戦と呼ばれる)
籠城戦:攻撃を仕掛けてくる敵に対し要塞・城砦に立て篭もって迎え撃つ戦闘。攻城戦の守勢側からの呼称。(因みに、ではあるが南北戦争で目と鼻の先にある要塞同士で戦闘が行われた事例があった。)
森林戦:熱帯雨林など植生が濃い地域における陸上戦闘。