予備役将校訓練課程(よびえきしょうこうくんれんかてい、英:Reserve Officers' Training Corps、略称:ROTC)とは、主に大学に設置された予備役将校を養成するための教育課程のこと。主にアメリカの陸海空軍及び特定の州立大学、私立大学に設置されている。予備役将校養成課程、予備役将校訓練団、予備役将校訓練部隊、予備役士官訓練課程とも。
目次
1 アメリカの予備将校訓練課程
1.1 歴史
1.2 設置校及び制度
1.3 主要な出身者
1.4 元日本人の出身者
2 その他の国の予備将校訓練課程及び類似した制度
2.1 日本
3 参考資料
4 関連項目
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アメリカのROTCの歴史は、1868年にモリル法の制定により、連邦政府から無償で払い下げを受けた土地に設立されたランドグラント大学に設置されたのがはじまりである。これらの大学の学生に課せられたカリキュラムには、軍事的な戦術も含まれ、予備の将校を養成する課程として確立されていった。ROTCが最初に設けられた大学は、1818年に私立の陸軍士官学校を前身として設立されたノーウィッチ大学( ⇒Norwich University)である。1960年代までは、これらの大学の学生にはROTCへの参加が義務付けられていたが、ベトナム戦争の勃発を契機に、反戦派学生の抗議を受けて、強制による参加から任意による参加に転換され、今日に至っている。
アメリカにおけるROTCは、予備将校を育成するため、陸海空の三軍と特定の州立大学、私立大学に設置された教育課程のことであり、当該課程の修了者は陸軍士官学校・海軍兵学校などの卒業生と同様に予備の初級将校に任官する。現在の米軍士官の60%から75%がROTCの出身といわれる。
アメリカの主なROTC設置校としては、上級軍事大学( ⇒Senior Military College)に指定されている以下の6校が挙げられる。
ノース・ジョージア州立大学( ⇒North Georgia College and State University) - ジョージア州ダローネガ
ノーウィッチ大学( ⇒Norwich University) - バーモント州ノースフィールド
テキサスA&M大学( ⇒Texas A&M University) - テキサス州カレッジステーション
シタデル( ⇒The Citadel) - サウスカロライナ州チャールストン
バージニア軍事大学( ⇒Virginia Military Institute) - バージニア州レキシントン
バージニア工科大学( ⇒Virginia Polytechnic Institute and State University) - バージニア州ブラックスバーグ
このうち、ノーウィッチ大学は私立の軍事大学であり、ノース・ジョージア州立大学、シタデル、バージニア軍事大学は軍事教育を中心とする州立大学である。テキサスA&M大学とバージニア工科大学は一般の州立総合大学であって、軍事中心でない主要大学で士官候補生団( ⇒Corps of Cadets)を有するのはこの2校のみである(なお、他の一般大学には士官候補生団はないが、ROTCは存在する。)。これらの上級軍事大学は古い歴史を持ち、軍事教育を受けた卒業生の多くが軍隊や州兵( ⇒National Guard)に入隊するか、または予備兵として登録をしている。海軍ROTC卒業生の士官任命式
ROTCでは、一般学生に混じって授業を受けながら、同時に軍事訓練を積み軍人教育を受ける。卒業後数年間は軍役に就き、大学在学中も非常事態時には召集される可能性がある。在学中は学費全額支給に加え奨学金数百ドルを受け取り、卒業後は士官レベルで入隊することができるため、奨学金の競争率は高い。高校の成績とSATの点数に加え、身体測定や運動テストを課される。不況時とアメリカ同時多発テロ事件などの国家危機時に志願者が増えると言われている。元国務長官コリン・パウエルもROTCの卒業生である。ROTCはアイビーリーグを含む全米のあらゆる大学に支部を持っている。
ROTCに入るための入学試験は、身体・運動能力テストを除けば一般大学と変わるものではないが、入学後の身体鍛錬、軍事科目と専攻科目の両立、実技演習などが課せられており、強靭な肉体と、軍隊の規律に従うだけの精神力が求められる。このようにアメリカの若者がROTCに入る主な動機として挙げられるのは、パイロットや看護士などへの就職、或いは奨学金を受けながら学位を取得することなどである。
アメリカ軍のROTCは、主に旅団と大隊からなり、戦闘部隊や飛行部隊などがある。