九尾の狐(きゅうびのきつね)とは、9本の尻尾をもつ妖狐。つまり、狐の妖怪である。
目次
1 説明
2 特徴
3 九尾の狐と妖狐に関連する主な作品
3.1 小説
3.2 漫画
3.3 テレビドラマ・映画
3.4 ゲーム
4 関連項目
5 外部リンク
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狐を魔物、あるいは憑き物として語った伝承は日本だけでなく、古くから世界各地に残されている。九尾の狐もそうした狐にまつわる昔話のひとつであり、物語の多くでは悪しき霊的存在として登場する。
しかし「周書」や「太平広記」のように、一部の伝承では天界より遣わされた神獣であると語られ、その場合は平安な世の中を迎える吉兆であり、幸福をもたらす象徴として描かれる。一説では、万単位の年月を経た狐がなるとも。
また、殷の王「帝辛(紂王)」を誘惑して国を滅亡させる妲己や南天竺耶竭陀国(古代インド西域)の王子・班足太子の妃になった華陽夫人、御伽草子「玉藻の草紙」に登場する玉藻前を例とするように九尾の狐は絶世の美女へ化身するという話も多い。
中国の伝説が朝鮮半島にも伝わっており、韓国では「九尾狐(クミホ)」と呼ぶ。同題名で1994年に韓国初のSFX映画作品「千年愛 -九尾狐-」がある。
九尾の妖狐や九尾狐、単純に九尾、または2本以上の尻尾をもつ狐の総称である尾裂狐とも呼ばれるが、狐を素材にした空想の化け物の中で最高位の存在といわれている。
また、日本でもっとも知られる伝承としては、先述した玉藻前の正体とされる白面金毛九尾の狐であり、歌舞伎や人形浄瑠璃としても演じられて親しまれた。
紀元前2世紀から紀元3世紀頃にかけて中国で著された地理書『山海経』には実在とは思えぬ動植物の項が並んでいるが、その一書である南山経次一経の中に「有獣焉、其状如狐而九尾、其音如嬰児、能食人。食者不蠱。」とあるのが、九尾の狐に関する最初の記述と思われている。その後、中国の各王朝の史書に、九尾の狐はしばしば瑞獣としてその姿を見せる。
日本において九尾の狐が知られるのは、「玉藻前」すなわち白面金毛九尾の狐に関する伝説が江戸時代に歌舞伎などの娯楽の題材としてよく採り上げられ広まったことによると見て間違いない。これによって日本では、九尾の狐と言えば玉藻前、玉藻前と言えば九尾の狐を指す代名詞となった。また、一説には玉藻前、妲己、華陽夫人は同一人物とするものもある。
九尾の狐の姿は基本的に狐に9つの尻尾が生えた状態だが、近年の小説や漫画などの作品によって様々なバリエーションが存在する。これは九尾の狐が空想上の魔物であるがゆえに想像力を刺激された創作者によって気侭に表現された結果にすぎないわけだが、たとえば姿が人間ではあるが腰のあたりから9つの尻尾が生えていたり、狐の魂などが結集したグロテスクな九尾の狐も創作された。
小説
「封神演義」
「延喜式」
「海録」
「燕居雑話」
「周書」
「白虎通」
「太平広記」
「玄同放言」
「三国悪狐伝(三国妖婦伝)」【妲己、華陽婦人、褒似(褒ジ)へと姿を変えた、千年狐狸精】
河竹木阿弥 作 歌舞伎「妲己のお百」(吉原の遊女、お百)
富樫倫太郎「殺生石」
岡本綺堂「玉藻の前」
西村寿行「蘭菊の狐」 (ヒロイン出雲阿紫、母親)
有沢まみず「いぬかみっ!」【大妖狐】
さくまゆうこ「札屋一蓮!」【レイコ、ヨウコ】
柴村仁「我が家のお稲荷さま。」【天狐空幻(てんこくうげん)】
結城光流「少年陰陽師」【異邦の大妖・九尾】
朝鮮民譚集「九尾の狐と小便」
西野かつみ 「かのこん」「玉藻」
漫画
手塚治虫「どろろ」(ばんもんの巻)
手塚治虫「百物語」【玉藻前】
水木しげる「ゲゲゲの鬼太郎」【白山坊、天狐、九尾の狐、チー】
好美のぼる「明治毒婦シリーズ・妲己のお百」
藤田和日郎「うしおととら」【白面の者(はくめんのもの)】
冨樫義博「幽☆遊☆白書」【妖狐・蔵馬(くらま)】
柴田亜美「あやかし天馬」【玉藻(たまも)、白蔵主(はくぞうす)、小刑部(おさかべ)、宗丹(そうたん)、葛葉(くずのは)】
高橋留美子「犬夜叉」【七宝(しっぽう)、三尾の狐(アニメ版)】