中国山西省日本軍残留問題
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中国山西省日本軍残留問題(ちゅうごくさんせいしょうにほんぐんざんりゅうもんだい)とは、日中戦争終結後に中国山西省にあった日本軍と邦人が帰国命令を無視して現地にとどまり、うち約2600人は中国国民党閻錫山が指揮する軍隊に編入され、戦闘員として終戦後4年間にわたって中国共産党軍と戦った問題である。近年、この問題を扱った映画『蟻の兵隊』が公開されたことにより、事件の存在がひろく知られるようになった。

残留の発端は、中国共産党と対決していた閻錫山が内戦の本格化を見越し、軍隊および各種工場経営のための日本人の大規模残留を希望、これに城野宏ら現地の関係者が同調して、「焦土と化した内地に戻るのではなく、資源豊かな山西省に踏みとどまり、祖国復興の足がかりとしよう」と呼びかけた結果、当時3万人いた民間人のうち約1万人が残留を希望するなど、残留熱が高まった。これに日本軍(当時山西省を担当していた澄田ライ四郎麾下の支那派遣軍第一軍将兵59000人)も一部が同調、紆余曲折の末、民間人と日本軍人合計して約2600人が戦闘員として閻錫山の軍隊に編入され、4年間の内戦を戦うこととなった。四年間のうちに約1600名は帰国したが、残り約1000人のうち約550名が戦死、残りは中国共産党により長い俘虜生活を強いられた。

この残留事件では、現役軍人で残留を希望しない者が残留を余儀なくされた、という主張が元残留兵の一部からなされ、戦後、訴訟にも発展するなど問題となっている。すなわち、日本政府は残留兵を「志願兵」とみなして現地除隊扱いとし、原則として恩給等を補償しないという姿勢であるのに対し、元残留兵の一部は軍命による残留を主張して、軍人恩給の支給を求めている。2005年には本件で最高裁判所に上告したが敗訴している。



関連書籍

城野宏『山西独立戦記』雪華社、1967年。

永富博道『白狼の爪跡―山西残留秘史』新風書房、1995年。ISBN 4882693151

染谷金一『軍司令官に見捨てられた残留将兵の悲劇―中国山西省太原・大同』全貌社、1991年。ISBN 4793801293

奥村和一・酒井誠『私は「蟻の兵隊」だった―中国に残された日本兵』岩波ジュニア新書岩波書店)、2006年。ISBN 978-4005005376

池谷薫『蟻の兵隊 日本兵2600人 山西省残留の真相』新潮社、2007年。ISBN 4103051310


関連項目

澄田ライ四郎--日銀総裁澄田智の実父

閻錫山

蟻の兵隊


外部リンク

オーラルヒストリープロジェクト 山下正男氏 日本軍山西残留事件の全貌を語る

日華事変と山西省 山西残留日本兵(14iBs) 安井清氏の回想談

日華事変と山西省 自願残留か軍命か―山西残留問題の争点

ガオガオ戦略情報研究所 中国山西残留の日本兵問題

映画「蟻の兵隊」公式ウェブサイト
カテゴリ: 日中戦争 | 国共内戦 | 日本の戦闘 | 日本の戦後処理

更新日時:2008年6月27日(金)03:47
取得日時:2008/09/08 12:06


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki