不登校
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不登校(ふとうこう)は、学校に登校していない状態のことである。

日本における「不登校」の語については、研究者専門家、教育関係者らの間に統一した定義がなくきわめて多義的である(なお、文部科学省で、用いられている定義については、「不登校児童生徒」の項目を参照のこと)。
目次

1 概要

2 用語の移り変わり

3 歴史

3.1 学校制度と就学


4 不登校の問題化

5 不登校のより広い捉え方

6 関連項目

7 外部リンク

8 脚注

9 参考文献

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概要

登校」とは、文字通り学校に通うことである。通常の授業に出席することのほかに、保健室登校など、学校には行くものの通常の授業に出席しない場合も校内にいれば「登校」していることになる。

「不登校」とは、登校していないという意味であるが、「欠席」という用語が1日単位で用いられるのに対し、不登校という語は、ある任意(不特定)の時期について使われることが多い。

ただしこれらは、学校の通学課程(全日制の課程・定時制の課程など)の場合で、通信制の課程においては、一ヶ月から一週間に一日程度の面接指導日(出席日)が設定されているような例が多く、日常的に登校する課程ではないので、長期的なものであって、かつ、二者択一とした「登校・欠席」の類型には、当てはめにくい。


用語の移り変わり

ごく初期には、「ずる休み」や「学校嫌い」「学校恐怖症」という言葉であらわされていた。しかし、それらはその言葉では片付けられない問題との認識が広がり、この「不登校」という言葉が用いられるようになった。

また一時期、「登校拒否」という言葉がよく用いられていたが、現実的には学校に行くのを拒否するというよりも、 様々な理由により「行けない」という心身的な不調状態であることも多く、登校を拒否しているわけではないとして「登校拒否」という言葉は不適切とされ、現在ではこの「不登校」という言葉がより適切な表現として主に用いられるようになった。


歴史


学校制度と就学

学校制度がない時代は、一生就学しないままの例が大多数だった。学校はあっても、貴族富裕層など、一部の人しか通えなかった。日本では寺子屋など、欧米では日曜学校など、類似機関はあったが、現代の学校のようなタイプの施設ではなかった。

日本では明治初期に学制が施行され、学齢児童の就学が望ましいこととされた。この時期から徐々に、まったく学校に通わないのこどもの方が少数派となってくる。ただし、就学率は少しずつ上昇したものの、やはり貧困などにより就学できなかったり、途中で学校に通わなくなったりすることが多かった。終戦直後も、混乱により就学できない場合があったし、学籍があっても登校できない場合が多かった。これに前後して、A.M.ジョンソンが1941年に論文にて「学校恐怖症」という言い方をした。

しかし高度経済成長期以降は就学率が100%に近くなった。それ以降の日本社会では、6歳ごろに就学し、15歳から25歳ごろに学校生活を終える例が多くなっている。多くの人は、就職するまでは長い期間登校し、就職と共に非就学になる(ただし、大学進学経験者の場合、高校卒業から大学入学までに1年以上の非在学期間があることは珍しくなく、これは過年度生(浪人)と呼ばれる)。しかし1990年代に入ると、就学率は高いままであるものの欠席率が高くなった。

これらの現象は、日本では当初1950年代から報告され、「学校嫌い」や、1960年代ごろからは「登校拒否」とも呼ばれ、その後、折衷的な語を選択して「不登校」と呼ばれるようになった。また非就学者が学校教育を受けられない問題も並行して存在する。これらは次の段落で詳述している。

障害を持つ人の就学については、時代とともに改善されつつあり、現代では重度の障害があっても就学できるようになっている。1979年養護学校の就学義務化を境に、就学猶予・免除される障害児は激減し、就学率は大幅に向上した。また、一般学校での特別支援教育の力も高まっており、以前なら養護学校(現在の特別支援学校の一部に相当)に通っていたレベルの障害でも、小学校・中学校に通うケースが多くなっている。また、院内学級の制度により、入院中でも教育を受けられるようになったり、場合によっては病院内に学校を設置して、こどもが教育を受けられるようになったりしてきている。発達障害がある生徒の場合、通常より長い教育期間のニーズがあるが、「高等学校」や「特別支援学校の高等部」などの後期中等教育の課程への進学率も高い。

欧米においては、19世紀ごろになると義務教育制度が作られ、就学率が上昇していった。しかし日本と違って、家庭教育ホームスクーリング)のみで育つ例もそれなりにあった(代表的な例ではトーマス・エジソンなど)。そのため、就学義務ではなく、教育義務を履行するという選択肢がある程度市民権を得ていた。現在は欧米でも、学校制度の発達により、日本ほどではないが、大多数の人が学齢期に学校に通っている。

世界的に生涯学習の時代に入り、就職することと学校に在籍しないことが同一ではなくなり、また成年に達することとと学校に在籍しないことも同一ではなくなりつつある。このため、就職中、あるいは高年齢になっても、学校に在籍する選択肢が検討されやすくなっている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki