ラクトフェリン(Lactoferrin,lactotransferrin)は、タンパク質の一種。トランスフェリンファミリーに属する。
分子量は約80kDa。
母乳や牛乳などの乳や涙、唾液等、粘膜からの分泌液に多く含まれるが、熱に弱く、加熱殺菌した市販の牛乳などの加熱した食品にはほとんど含まれない。ブドウ球菌・大腸菌からキレート作用により鉄分を奪い、菌やウイルスの繁殖を抑制する効果がある一方で乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を増やす効果もある。鉄分の吸収を高め貧血を防ぐ効果がある。ナチュラルキラー細胞などの免疫細胞を活性化させ、免疫力を高める効果がある。生理痛を軽減し、骨粗しょう症を防ぎ、気分を落ち着かせる効果がある。T細胞に働きかけてIgE抗体を低下させ、肥満細胞からのヒスタミン産生を減らし、花粉症などのアレルギー症状を緩和する働きがある。口内炎、口臭や水虫などに効果があり、胃の中のピロリ菌の繁殖を防ぐ。C型肝炎の症状を緩和する。粘膜を保護し、ドライアイやドライマウスなどに効果がある。発がん性物質を抑え、肝臓がんや大腸がんなどのがんを防ぐ働きもある。トキソプラズマなどの原虫にも効果がある。また、内臓脂肪を減らす効果がある。他方で、ラクトフェリンの副作用はほとんどない。もっとも、これらの効果は十分に実証されていない、妊産婦の過剰摂取は避けるべきとの批判もある。
なお、牛乳に含まれるのは牛ラクトフェリンであり、人の体内にあるのは人ラクトフェリンだが、牛ラクトフェリンを人が摂取するとその人の血液中の人ラクトフェリンが増加する。この機序はいまだ不明である。ラクトフェリンは消化酵素に比較的耐性があり分解されにくいが、消化酵素により大きな塊に分解されたラクトフェリンから抗菌作用の強いラクトフェリシンが生成されるのでこれとこの機序は関係があると思われる。
関連項目
母乳栄養
外部リンク
⇒ラクトフェリン - 「健康食品」の安全性・有効性情報 (国立健康・栄養研究所)
⇒ラクトフェリンに放射線防護効果を確認 (放射線医学総合研究所)
などをして下さる協力者を求めています(P:生物学/PJ生命科学)。
カテゴリ: タンパク質 | 生物学関連のスタブ項目
更新日時:2008年9月14日(日)18:53
取得日時:2008/10/03 09:54